唯円のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
「アミダ如来はんにいただいた信心を、おれのもんやいう顔で取り返そういうのんは、ホンマにアホらしいことやで」。
天災や飢饉に見舞われ、戦乱の収まらない鎌倉初期の無常の世にあって、唯円は師が確信した「他力」の真意を庶民に伝えずにいられなかった。
親鸞の肉声、ここに蘇る。
[ 目次 ]
歎異抄
歎異抄(原典)
付録 親鸞和讃抄
[ POP ]
浄土真宗の開祖、親鸞(1173~1262年)の言葉を弟子の唯円が書き取ったとされる仏書を、文芸評論家の川村湊さんが現代語訳した。
取り合わせが意外だ。
しかも、当時の語りの雰囲気が出るよう関西弁風にしたという。
「悪人正機」を唱えた有名な一節、<善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや>はこうなる。
<善え奴が往生するんやさかい、ましてや悪い奴がそうならんはずがない>
今年5月、パルコ出版から『ソクラテスの弁明 関西弁訳』(北口裕康)も出た。
難しい書物を大阪風の語感で訳すのが、流行なのか。
<往生には賢しらな考えなど持たずに、ただほれぼれと、アミダはんのご恩がますます深いことをつねに思い出してみるべきや>
親鸞は、自分で考える「自力」を否定し、阿弥陀にすがり、念仏を唱える「他力本願」を説く。
強い教えに引かれながら、「あかん……」。
その境地に至るのはまだ早い気がした。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ親鸞の弟子・唯円が記した親鸞の言行録。なのでプラトンにとっての『対話篇』、孔子にとっての『論語』にあたる。この本はもともと口語体で書かれたものなので、関西弁での現代口語訳になっている。
この本の最大のポイントは「他力本願」。今でこそ他力本願というと、「最初から他人をあてにする」という否定的な言葉として使われるが、これは原義と異なる。
実際の「他力本願」は一切の衆生を救う阿弥陀仏に「お任せ」、「お願い」すること。衆生というのは皆あらゆる煩悩具足に囚われた凡夫=悪人なのであり、それを自覚した悪人が救いの対象になる(悪人正機説)。
この有名な説は、誰かを頼む拠り所のない悪人「南無阿弥陀仏」と唱えることで、阿弥陀仏に「お願い」できるのに対し、自力作善(自分の力で何でもできる)の人は自分を頼み、阿弥陀仏に「お願い」する心が欠けているという理屈によるもの。
私はこの本を通して、阿弥陀仏は自分が煩悩まみれの救われない人間であるであることを救うということ、「俺が俺が」という我執に囚われて独善的になってはいけないということを学んだ。実際、この本で仏教の宗派同士で「お前らは劣っている」と言い合って法敵を作っている状態があることにも触れられている。
浄土真宗はわかりやすく、誰にでも実践できたから多くの信者を獲得できたのだということも改めて認識した。