山川偉也のレビュー一覧

  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    古代ギリシャのミニマリストの印象だったが、托鉢者に近いかも
    自足や他人からの目の気にしなさはある程度現代でも受け入れやすいか?

    困窮ゆえに強いられた「犬」としての生活を次第に逆手にとり、人間社会からの外れ者として一定の支持を得る(が、表向きに仲良くしてくれる人はいない)
    史実ではなさそうだが、プラトンとのレスバは荘子の儒家や恵子とのレスバを思わせる
    晩年の奴隷化と解放への抵抗は、やはり犬生活はむしろ奴隷(教育係)生活よりキツかったのかな......と人間らしさも垣間見える

    本書で指摘される意外なソクラテスとの共通点でそちらも知りたくなる
    アリストテレスの正義論は少々腹が立つものの、当時の社

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    2025年02月23日
  • ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

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    有名な「アキレスと亀」を始めとするゼノンのパラドクスを通して、時間とは?存在とは?という哲学の根本に迫っていく名著。ゼノンのパラドクスの解明をするのではなく、なぜゼノンがそのようなパラドクスを発案したかを考えることにより哲学を探求していく。読み応えがある。しかしながら、ゼノンのパラドクスのような明らかな詭弁としか思えないものが、未だに論理的に説明ができていないということを知って驚いた。あのバートランド・ラッセルでさえ説明ができないとは(正確には説明をしているが、説明になっていないとは)。。。。なかなか奥が深い。

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    2018年07月29日
  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    『古代ギリシアの思想』ですっかり虜になってしまった山川偉也先生渾身の一撃である。丹念な考証や、ときには軽妙な比喩を交えつつ一歩一歩着実に結論へと向かう確固たる文体は健在。ディオゲネス伝にも名の見えるアレクサンドロスとの対比から、彼の師でもあったアリストテレスの人間定義及び正義論を切り崩していく様はスリリングですらある。学術文庫とはいえ、専門書ではない一般書での、かように読み応えある思想分析は見事というほかない。あとは断腸の思いでカットせざるをえなかった「貨幣変造事件真相解明」部分の書籍化を切に願うばかり。

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    2013年04月20日
  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    樽の中で暮らし、街中で自慰をする。アレクサンドロス大王に「望みは何か?」と聞かれて「日陰に入るな」と返す。ヤバい偏屈なホームレスおじさんディオゲネス。キュニコス派(犬儒派)の代表で、文明社会の「偽善」や「虚飾」を徹底的に否定した。人間の尊厳とは、外部の価値に依存しない自己完結的な自由にあると。

    生理的な欲に対しては、眠る、排泄する、自慰をする。人前で自慰をしながら「腹が空いたら腹をこすってすむならどれほど楽か」と。食欲のみが他者を奪う。だが、いや故に、怠惰は他者の時間を奪うし、承認欲求は他者の権威を奪うし、実際には自慰だって他者との関係性を望みながらその成就を諦めた行為だから、自己完結とは、

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    2025年04月06日
  • ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

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    ゼノンの4つの逆理
    微分法を当然のように思っていた私の頭にガッときた。
    方程式の外にあること
    動いている物は動いていない

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    2019年12月30日
  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    甕の中に住まい、頭陀袋を下げ、襤褸をまとって 犬のようにアテナイの町をうろつき、教説を説い たシノペのディオゲネス。おびただしい数の逸話 で知られる「犬哲学者」の思想とは、いったいど のようなものだったのか。アリストテレス的人間 観や当時の伝統・習慣を全否定し、「世界市民」 という新しい理念を唱導・実践した思想家の実像 を探り出し、われわれ現代人の生き方を模索す る。

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    2015年01月16日
  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    ネタバレ

    あまりに分厚い本だと思ってはいたが、それもそのはず、ディオギネスに関する文献は「ディオギネス伝」と彼の散逸した著書「国家」ぐらいのものである。それであるがゆえに、ここまで大きくなってしまったのであろう。
    大半が彼のエピソードに関する検討や、文献の比較検討に付き合わされる。すこし退屈であるかもしれない。

    彼は「自由」「平等」「友愛」を何よりも尊重した。彼の生き方そのものはそれの発露だし、あらゆる問答の中にもそれが現れている。「等価交換は不等価交換ではないか?」といい、「モノをねだってそれを私は受け取った。君にもその恩恵が伝わったはずだ。」というなど、よく考えればそのとおりかもしれないと思う行動

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    2012年11月02日
  • ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

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    ゼノンのパラドクスが投げかけている哲学的問題をていねいに分析し、その考察をおこなっている本です。

    著者は、ゼノンのパラドクスを紹介しているアリストテレスのテクストに分析を加え、そこからゼノンの問題がなにであったのかを慎重にとり出します。その結果、ゼノンが師のパルメニデスの哲学を擁護するために、その批判者たちの議論を論駁する目的でパラドクスを考案したということであり、そこで彼が念頭に置いていたパルメニデスの批判者たちの意見とは「多」の理論であったことが明らかにされます。

    また著者は、数学における連続についての議論にもとづいてパラドクスの解決を図ろうとするラッセルに代表される見解を批判し、一と

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    2020年02月24日
  • 哲学者ディオゲネス 世界市民の原像

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    ディオゲネスの思想はとにかく素晴らしい。アリストテレスとディオゲネスが対立した存在として描かれていて興味深い。ただ検証が詳しすぎて読み飛ばした部分も多かった。

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    2011年08月27日
  • ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

    購入済み

    もっと分かり易く

    哲学すぎて何の説明にもなっていない。

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    2019年07月28日