羅鍾一のレビュー一覧

  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件
    朝鮮分断の歴史は、ひとつの民族であるにも関わらず、民が家族や知人と決裂する生活を強いられる。彼らの願いは様々な方向へと離散していくが、やはり南北統一の社会を求めるのは不自然ではない。そこに政治や経済といった利権を求める邪な思想が容易く介入して、平穏な生活を求める行動は、無情の暴力へと変容する。抗う手...続きを読む
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件
    一気読みとは言えないけど、まあまあ早いペースで読んだ。それだけ読みやすくて面白かった。

    なんか、退路をスパイに与えないとか、国際情勢に疎いとか、日本も同じ立場になったらこんな感じなんだろうな。

    このスパイの人は、結局異国で死んでいった。お母さんはどんな思いで待ってたんだろう。
  • ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件
    ラングーン事件。
    1983年、ビルマ(現ミャンマー)を訪問中の全斗煥韓国大統領をもくろんだ北朝鮮が3人の工作員を送り込んでアウンサン廟を爆破、様々な偶然から全斗煥大統領自身は難を逃れるも、韓国・ビルマ両国の閣僚や記者らが多く犠牲になった事件である。

    本書は前半部分で、ラングーン事件を細かく描写し、...続きを読む
  • 粛清の王朝・北朝鮮―金正恩は、何を恐れているのか
    北朝鮮というか独裁国家の権力への執着がとてもよくわかる著作でした。あの秘密のヴェールに包まれた北朝鮮をよくここまで調べて書き上げたものだと感嘆しました。3代続く金王朝のナンバー2の生涯をたどることによって、見事に権力構造を捉えていてとても勉強になりました。