左菱虚秋のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ガンダムネタ全開のシチュエーション・パロディ(って言うのか?)と、その真逆を行く妙にドロドロと生々しい人間関係や陰謀が混然として、凄まじくカオスな世界観を構築しているのは前巻以上。
しかしそのいびつな表現が一周回って、この作品を他作から徹底的に差別化してオンリーワンのものにしているのも事実。それがいいことなのかどうかは多分読者にゆだねられるのだろう。
巻末おまけの「ボツ企画」の生真面目でありつつどこかズレたコメントを見るに、作者はたぶん天然でこれをやっているように思える。芸術様式に例えるなら素朴派やアール・ブリュットのような「意図しない前衛」と言えるかもしれない。もちろん言い過ぎです。