ジョセフィン・テイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018にも読んだが、映画ロスト・キングを見たので、またリチャード三世の話を読みたくなり再読した2025.5。
リチャード三世の遺骨発見は本当にすごいニュースだよね〜。
改めて、時の娘。面白い。
そして、こういう物語(安楽椅子探偵の歴史ミステリ)が、高い評価を受けていることが嬉しいです。
顔。このリチャードの顔から始まる。
そう、たしかにインパクトがあるよね。
悲しそう。でも貴族らしい誇りも見られる。
ここに惹かれる、というか、忘れられない顔だよね。
歴史にはこういう歪められた人物がたくさん居るんだろうなと思わされた。
ヘンリー7世は出どころの怪しい海千山千の人らしいし。
それにしてもさ〜、王室関係みんな名前被りが多すぎて泣きそう。
男子はヘンリーかエドワードかリチャードかジョンだし、子女はエリザベスかアンかメアリーかマーガレットだよね。
うん、やめて? -
Posted by ブクログ
ネタバレネットで見かけて。
リチャード三世の謎を解くミステリーとあった。
リチャード三世については、
行方不明だった遺体が最近駐車場で見つかったということは知っていた。
そのニュースで悪名高い王様だった、と報じられたいたような…。
兄の遺児を殺害し王位を簒奪した、ということらしい。
マンホールに落ち(骨折か?)入院しているグラント警部が、
リチャード三世の肖像画を見て、被告人ではなく裁判官の顔だと思ったことから、
暇に飽かせて謎を解いていくと言うお話。
トーマス・モアの書いたリチャード三世は伝聞で根拠がないとか、
殺されたはずの王子たち以外にも邪魔な王位継承者は他にもいたのにとか、
リチャード三世の悪行をあげつらった時に甥殺しが入っていなかったのはなぜかとか、
興味深い指摘が続く。
とはいえ、薔薇戦争当時のイギリスは、
ヘンリーとかリチャードとかエリザベスとか、親子や親せきで同じ名前が多すぎる。
全然わからない。
みな同じ藤原なのでわかりにくいと文句を言っていた平安時代どころの騒ぎではない。
しかも、
ベッドの上での謎解きとして書かれているのが、
余計にわかりにくく、面白みもなかった気がする。
グラント警部と彼の助手を務めたアメリカ人、キャラダインが何度も口にしていた「Tonypandy」が面白かった。
ウェールズ南部で起こった暴動のことだが、
世間で広く知られている歴史的事件が実際には全く異なっている例えに使われていた。
キャラダインにとっての「Tonypandy」は「ボストン大虐殺 Boston Massacre」だと語っていた。
その通り。
植民地時代のボストンで市民の投石にイギリス軍が発砲し「虐殺」された事件。
後の独立戦争の一端となったということだったが、
死亡したのが5人だったと知った時には、自分も驚いた。
それと、タイトルの「時の娘」がなんのことかわからなかったが、
「真理は時の娘」というイギリスの古い諺からきているらしい。 -
Posted by ブクログ
骨折で入院した刑事グラントは、友人の女優マータが暇つぶしにとお見舞いに持ってきてくれた〈ミステリーを隠した肖像画〉カードのなかに、一際印象深い一人の男の顔を見つける。それは幼い甥たちを殺した残虐な王として知られるリチャード三世だった。肖像画がどうしても人殺しに見えないという刑事の勘から、ベッドの上で歴史の独自調査をはじめたグラント。やがてマータの紹介で知り合った大英博物館に入り浸りの青年キャラダインも加わり、歴史の裏に隠されたミステリーにのめり込んでいく。
リチャード三世の悪逆非道なイメージは、トマス・モアとそれを鵜呑みにしたシェイクスピアが作り上げた!とする歴史ミステリー。今ではわりとよく見る感じだが、一九五一年当時はこれが嚆矢だったのかな。訳者あとがきを読んで納得したのは、「歴史ミステリの生命は、“歴史をみつめる学者の眼をもってしてではなく、あくまで推理作家の眼をもって眺める”ところにあります」という点。たしかに推理小説の方法論が歴史学の方法と対比させることでくっきりとわかりやすくなっている。これはロンドン塔の二皇子殺害事件をホワイダニットで問い詰めていくと、リチャードではない真犯人が浮かび上がるはず、という小説なのだ。
前半はグラントの人となりが気に食わなくて(笑)入り込むのに時間がかかったけど、内気なアメリカ青年キャラダインが調査員として加わってから、グラントの印象もよくなった。二人が「トニイパンディ」という符号を共有し、バディとしての関係を深めていくあたりの会話は微笑ましい。
最終的に薔薇戦争の要点が掴めたのでありがたい。終盤にグラントが書くリチャード三世とヘンリー七世の比較メモすごいタメになる(笑)。これでわかった気になるのもトニイパンディだろうけど。歴史は勝者が語るものなんだなぁ。