嶋津祐一のレビュー一覧
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購入済み
仕事に応用するゲーム理論を学ぶ
同じ著者に「戦略的思考とは何か―エール大学式『ゲーム理論』の発想法」という本がある。
本書はその加筆版といった位置づけである。
2冊とも購入したが、こちら(どう実践するか)だけで良かったと思っている。
ゲーム理論そのものを学ぶのに適した本ではないが、ビジネスにゲーム理論を応用するための視点を得るには絶好の本だと思う。難解な箇所もあるが、クイズ感覚で取り組めるケーススタディが豊富だし、興味のないチャプターを飛ばして読んでも支障ない。
ここから引用したネタを仕事で使うことがあるのだが、分厚い本なので場所をとり困っていた。電子書籍になって良かったと思う。 -
Posted by ブクログ
以前本書の前作を読んでおり、「実践」に期待して読んでみた。
理論先行の解説は、なかなか頭に入ってこない。シンプルにものごとを考えることは重要ではあるが、実際のビジネスの実務局面でそのように考えられることは皆無に等しい。(もっとも、複雑な状況を単純化して考えることはビジネスの基本であるし、個人的に苦手ではないと考えているが。)
ビジネス実務者としては、後講釈でも具体的事例から入って欲しい。そういう意味で、バーチャルストライキの事例は面白かった。(知らないことが恥ずかしいのかもしれないが。)が、それ以外は事例は確かに豊富で、考え方を論理的に解説しているが、「実践」的かというと、怪しい気がする。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本にはゲーム理論の基本的な考え方が記されており、日々の生活における駆け引きなどへのアプローチもいくつか例として挙げられていた。恋愛についてのものから核戦争をテーマにしたものまで様々な題材を用いて述べられていて、ゲーム理論を応用することによって解決への道筋を引き出すことができるというものであった。
この理論を用いることによって、自分が取るべき最善の方法を導きだすことができる。私はしばしば直感で物事を素早く決めるが、多くの場合では相手の答えを待ってから行動を起こした方が、最終的には得るものが大きいということをこの本から学んだ。例えば交渉の場や、自分の意見を通したいときに、相手の意見が先に出ていることによって、より柔軟に、そしてより効率的に自分の求めている条件へ傾けることができるということである。これは心理学などを応用することで効果を高めることができるとも感じた。
"敵を包囲するときは、一カ所的に逃げ道を残しておけ"と中国兵家孫子の言葉が引用されていたように、相手の利益を考えることが自分の利益に繋がるということも改めて学んだ。交渉は必ず相手があってのものであり、時には相手の視点に立って双方の利益を考えることが囚人のジレンマなどのケースを回避するひとつの手段である。これからは普段の生活でも意識的にこれらの考え方を応用していきたい。 -
Posted by ブクログ
経営戦略の本でも、ロジカルシンキングの本でもない。まるっきりゲーム理論の啓蒙書。
同時進行ゲームや交互進行ゲームと言った基本的なところから、契約やインセンティブなどほとんど別個の分野として成立してしまうような発展的なところまで、幅広くカバーされています。ケースがたくさん収録されているうえ、数式は全くと言っていいほど出てこないのでさらっと読める。
普通のゲーム理論の啓蒙書と違うのは、タイトルのとおり「戦略」という側面をとても強調していることでしょうか。普通であれば概念の紹介で終わるところ、そのゲームにおいて正しい戦略とは何か、正しい戦略を導くにはどのように考え論理展開をしていけばいいかというところまで述べられています。前述のケースの多様さとあいまって、理論と現実とがちゃんとリンクして、現実の中でゲーム理論を当てはめるなら?というところまで考えさせてくれます(もちろん、合理的な主体を想定するゲーム理論と現実とが完全にリンクしてしまうわけはないのですが)。
ゲーム理論として考えなくても、それぞれのケースをよく読み込んで戦略を考えるのは頭の体操としてもとても楽しいかもしれません。 -
Posted by ブクログ
前回読んだ本の著者が参考にしたという本で、またゲーム理論の入門書としてはかなり有名な本らしい。比較的最近出たゲーム理論入門の本にはこの本の名が良く挙がっている。
内容としては日常生活における様々な出来事を戦略的思考を使って、いかに自分に有利な展開にしていくかが主なテーマ。前回読んだ本に書いてあった基本的な戦略について、様々な条件を加えることでその応用的な使い方を示している。各戦略についての説明を一通り終えた後、実際に起こった歴史上の出来事なんかがケース・スタディとして紹介され、その出来事における戦略的な判断が正しいか否か、どうするのが正解であるかを検討していく形式。また、普通の入門書(まだ4冊目だが)よりも実際に計算してみて弾き出された確率がよく登場するのでじっくり時間をかけて読み一つずつ理解していけば知識の定着が割とスムーズに進む。特にケース・スタディはよくできていると思う。
ただ難点を挙げるとすれば、この本は英文を日本語訳したものであり登場する事例がほとんどアメリカ社会における慣習に基づくものであり、さらに日本語訳であるこの本が出版されたのが14年前(1991年)であるから事例も現在から見れば古いものばかり。実際に読んでみてピンとこない部分も多々あったので、個人的には自分と同じ素人の日本人が読む本としては「戦略的思考の技術」の方が相応しいと思う。
自分が興味をもったのは「囚人のジレンマ多人数版」「囚人のジレンマの解決法(裏切り、処罰、反復行動)」「J・D・ウィリアムズの最良ミックス法」などの比較的前半部分に登場したテーマ。
しかし何だかんだいってもこれらの戦略的思考というのは自身が実際に日常生活の中で実行していくこと、あるいは実行する機会に遭遇した時に戦略的思考を意識できることで初めて身につくものだろうと思う。この類の本を読んだ事を契機にそれを実際に実行できれば人生変わるかもわからない。…実行するのはかなり難しそうだが。。