帝国データバンク情報部藤森徹のレビュー一覧
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日本最大の民間信用調査会社、帝国データバンク社による国内倒産事例集。取り上げられているのは全国ニュースでは報道されない地方の中小企業。地味だが、生々しい。倒産のきっかけもちょっとしたトラブルが波紋のように広がってしまったことがほとんど。
倒産の原因として、中小企業ならではのワンマン経営者による不正や判断ミス、一族との対立。唯一のヒット作品だけに売上を頼り、それがコケたことで会社ごとコケるというケース。また、2011年の東日本大震災をきっかけとする産業・経済の大きな変化に対応できなかったケースもある。
こうした倒産の様々なケースをながめると、会社を作ることよりも維持させることが難しい、という -
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ネタバレ時間がなかったので、流し読み。
各業界の倒産企業の内情がわかる。
産業構造の変化、高齢化と人手不足、事業承継問題。為替変動による巨額損失。不正会計。悪徳コンサル。
会社はあんがい脆い。
バブル期勢いづいていたゴルフ場、百貨店で見かけなくなった着物市、老舗500年の企業も例外じゃない。
怖いのは自社のみならず、売掛金の未回収で連結倒産を引き起こすこと。多くの経営者、社員、その家族が路頭に迷う。事業主の判断能力は大事。
経営者が読んでも、就活者でも、参考にできるかもしれない。
【倒産の予兆】
ヒト:営業・経理の幹部が辞職。経営者が本業を疎かに。
モノ:急激な発注や購買量増加。民事再生法後 -
Posted by ブクログ
帝国データバンクの調査マンである著者が、書き下ろしたドキュメンタリー。
リーマンショック以降、利息減免、返済猶予を法案化した中小企業金融円滑化法が施行され、企業倒産は一服感が出ている。
しかし、その最中でも市場や、構造変化に対応しきれなかったり、老舗に胡座をかいたり、本業を疎かにした企業は退場を余儀なくさせられている。
インターネットが発達した現在、ふとしたSNSの呟きが情報源になることがある。ますます、企業情報にはアンテナを張っていかなくてはならない。
それは経営陣だけでなく、会社人であれは誰でも張っておかないといけないアンテナであることをこの本は教えてくれる。他山の石だ。
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帝国データバンク情報部勤務の著者による会社倒産の事例集。日経電子版に掲載されたコラムからの編纂。
事例毎に数ページの内容で、背景や倒産に至ったポイントが纏められており理解し易い。その分、深堀はあまりされていないため、詳細やドラマを知りたい人は別の書を当たった方が良い。それでも、知名度のある会社、身近な会社の事例もあり、倒産は身近なものと思い知らされる。
倒産の理由は様々である。やはり本業の失敗ー時代の構造変化を見誤り沈んだ会社、過剰投資で資金が底をついた会社、不慣れな新事業が致命傷となった会社は多い。一方で、創業家の放漫経営、金融投資の失敗、コンプライアンス軽視による信用破綻、M&