甲田烈のレビュー一覧
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「ティール組織」って、いいな〜と思いながらも、なんだかモヤモヤが残り、特に具体的にどう実践していくのかという点については分からなかった。
そういうわけで、「ティール組織」出版時の興奮はいつのまに冷めてしまった。
そういうなか、ウィルバーの「インテグラル理論」(「万物の理論」の新訳)を読んで、「ティール組織」で、理論的に釈然としなかった点、たとえば、「ティール組織」では発達のレベルの話しが中心だったのが、ウィルバーの説明で、4象限、ステート、ライン、タイプの概念があることが分かり、かなりすっきりした。また、なによりも、「前段階を包含して超える」という概念がしっくりきた。
そして、この入門書 -
Posted by ブクログ
物事を統合的に捉えるための理論、前半ではそこに至るまでの人間の認知能力を多角的に分析します。後半では、世界を実際に統合的に捉える為の道しるべを提示します。とても難解で一筋縄ではいかない書物ですが、統合的に捉える為の人間の認知能力の発達を辿る「第2章 レベル/段階ー成長・発達のモデル」がとても興味深かった。
段階0衝動的(本能的)段階 乳児
段階1呪術型 幼児
段階2 利己的段階/レッド
自分の「快楽」を求め、「不快」を避ける
段階3神話的合理性段階(別名:順応型段階)/アンバー
社会的な約束事を守り他者と共生・共同できる
段階4合理的段階(別名;達成型段階)/オレンジ
社会的な -
Posted by ブクログ
ネタバレ水木しげるの妖怪観と幸福論を身体知を切り口として哲学する。
鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男、サラリーマン山田といった作中のキャラクター、南方熊楠、井上円了などについての水木の受け止め方も引きながら、存在しないけれど存在する、自然の精霊と一体となった視座による妖怪に囲まれたこの世に生かされて生きる幸福を感じた。
取り上げられているのは水木の仕事の一部だが、それらを読み込んでこその解釈に、作者の水木しげるへの熱い思い入れが感じられた。
第一章、妖怪が「いる」ということの説明の中で、京極夏彦の「モノ化するコト」という説明を批判的に取り上げているが、哲学用語としての実存からの説明では同じ土俵に乗っていな