斉藤光政のレビュー一覧

  • 新冷戦考 ~日本の防衛力の今~

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     日本の安全保障問題、日米同盟といえば「オキナワ」、との定型に片寄りがちなテーマを「アオモリ」からの視点で捉えた良書。(地方紙の連載記事を基にしているので当然といえばそれまでだが)
     部隊の改編~移駐をきっかけに、さまざな識者のコメントも多く掲載されており、安全保障の現在地を新たな視点で俯瞰できる。
    地方紙の連載とは思えない、全国紙では出来ないであろう企画。

     政治主導での装備品購入の弊害についても、ネット情報とは一線を画した防衛装備品の評価について記載されている箇所もあり興味深い。

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    2023年09月23日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    荒唐無稽な偽書と、それをめぐる大騒動。
    次々と嘘が暴かれる様は爽快痛快。
    しかし、それを信じる(信じた)人、偽書をつくりだした当人、今なお信奉している人たち、警鐘をならせなかった自治体関係者や史学界、偽史がうまれた東北という土壌・・と、その誕生には考えさせられる面も。
    前回の刊行後に起きた後日談も追加されていたので、前の本を読んでいても買い!でした。

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    2022年01月08日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    【優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである】(本文より引用)

    世紀の大発見としてもてはやされながら、のちにその内容がウソであったことが判明した「東日流外三郡誌」。東北初の戦後最大の偽書はいかにして生まれ、いかにして人心を捉えるようになったのか......。著者は、「東奥日報」の記者としてこの偽書事件に巻き込まれていった斉藤光政。

    こんな事件があったのかという驚きと、人々が偽書やフェイクをどのようにして信じるに到るのかを現実の例として見せてくれる稀有な一冊。事件ミステリーものとしてもページを繰る手が止まりませんでした。

    この本自体に民俗史的な側面もあり☆5つ

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    2020年02月03日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    安彦さんのカバーイラストと新章部分に惹かれて
    集英社文庫版を購入。改めて一気読み。
    何度読み返しても面白く、ある意味恐ろしい内容である。

    あらためて単行本エピローグの最後の一節を
    「優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである。」

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    2019年08月25日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    「つがるそとさんぐんし」。この偽書をずっと追い続けた東奥日報の記者の労作。斉藤記者は、盛岡市出身、八戸育ちとのこと。読み応えがあるし、なにより読みやすい。

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    2019年05月27日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    久々の一気読み本。
    青森に有ったとされる古代文明の存在が記されているとし、70年代から80年代に一部熱狂的なブームを起こしたとされる「東日流外三群誌」

    青森県五所川原市にある一軒の農家屋根裏から天井板を破って落ちてきた事で発見された膨大な古文書は、その後偽書論争が巻き起こる。
    当初の段階から最後までを取材し見届けた、もと地元新聞社記者であり、今はルポルタージュ記者である斉藤光政氏が書き上げた一大ルポ。


    内容の面白さはあえて書くまでもないので割愛。


    個人的に気になったのは、
    米粒写経が月一ライブのガラパゴスィッチ内で、
    東日流外三群誌の擁護派の筆頭、この方が執拗に頑迷に固執していなけれ

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    2019年03月31日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    明らかに偽書、相手にするに値しない。
    そんな学会の態度が、素人やちょっとしたインテリの暴走を助長してしまい、結局、新聞記者が最終的な蓋をする、という流れ。
    情報は本当に正しいのか、その裏にある意図とは?など、いまの情報化社会でも考えさせられる作品。人間の希望、プライド、意地、夢、そんなことも稽えさせられる。
    やはり、きちんと自分で情報を検証しないといけないし、いろんな有識者の意見を聞くのも大事と感じた。

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    2024年08月21日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    ネタバレ

    新章以外は10年前に読んでいたから読みやすい
    ほゞ再読ではあるが、改めて和田喜八郎の偽書
    でメシを食ってきた事が丹念に書かれている
    21才の時から仏像など古物を見つけては、関係
    する古文書を見せて展示やら埋蔵物を掘る資金
    集めやらの詐欺師であり、本書には古文書商法
    として自治体を絡めた事件を実例でだしている
    椿井文書が巻き起こした歴史の増殖のように、
    自治体の村史に残る事で、強烈な事実感が湧く
    市浦村史・田沢湖町など税金が和田喜八郎の元
    へ流れた事も腹立たしい
    この詐欺師を応援する歴史ゴロ「古田武彦」が
    事態をややこしく大事にした
    二人ともバレバレの嘘をもったいぶって長く引
    きのばす事で自著の

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    2024年01月06日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    青森県の農家で見つかり、世間でも話題になった古文書「東日流外三郡誌」。この古文書には、現代人が作成した偽書ではないかと疑惑が掛けられていた。新聞記者である筆者がその疑惑を追った経緯をまとめたノンフィクション本。かなり面白かった。

    古文書は本物だと公言する擁護派に対して、否定する証拠を次々と明らかにする展開が痛快。また、専門家がまともに検証する必要もないくらい杜撰な偽書であったにも関わらず、世間に広まってしまった原因を推察する部分は、時代は違えど現代の問題と通じる部分がかなりあって、とても興味深く読めた。

    わずかだけど、安倍晋太郎と安倍晋三親子も登場する。この親子は、擁護派の広告塔として利用

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    2022年08月05日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    このような事が最近起こっていた事に驚き。今でも似た感じの事はメディア等で見聞するので、視野を広くしておくためにも読んでおきたい一冊。

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    2020年12月14日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    人はなぜトンデモにはまるのか。
    どうやって騙されるのか。
    材料が並べられ、キチンと分析されている。
    ほんと、どうして信じてしまうのだろう。

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    2020年01月10日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    久しぶりに一気に読んだ。
    「東日流外三郡誌」については、その名は知っていても、偽書疑惑が語られていること、古田武彦氏が大きくかかわっていること等の認識しかなかった。今回、この本によって、その出自と偽書としての評価が定まった経緯とをはじめて知ることができた。地方新聞の一記者がたまたまかかわったことを契機に取材を進め、やがて古田を中心とする擁護派(真書派?)の主張を次々と切り崩していく様は、一編の推理小説を読むような醍醐味がある。少なからぬ作家やノンフィクションライターが、この作品をルポルタージュの傑作として非常に高く評価していることも十分に頷ける。
    かく言う私自身も、若いころ、古田の「邪馬台国は

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    2019年07月04日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    みんななんで「嘘くせー」と思いながら振り回されるんだろう
    嘘でもなんでも求めてた何かがあったんだろうな
    私も書かれた東日流外三郡誌の内容におぃおぃおぃ…と驚きながらも一気に読んでしまった

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    2019年05月24日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    旧版を久々に読み返していたら、加筆修正版が出ているとのことで早速買い直し。

    昨今SNSなどで「少数派信仰」が散見される。相撲や体操やアニメ監督やプロ格闘ゲーマー等々枚挙に暇がないこれらも、外三郡誌同様、真偽を見極める材料など持たない人たちの「少数で多数と闘うのはカッコイイ」というイメージ先行の賛美に過ぎない。
    物事の是非を印象で決めてはいけない。じゃあどうすればいいのか、信じるに足るものはどこにあるのか…言ってしまえば、この本だって偽書の可能性が全くないとは言えないんじゃないか?…というのは冗談としても、そうした考えは常に念頭においておきたい。

    追加された章については、Wikipediaの

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    2019年03月28日
  • 原点 THE ORIGIN 戦争を描く,人間を描く

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    去年の今頃集中的に読んだ、漫画家安彦良和。
    誰かのB面、逆、裏、対偶という見方をついしてしまっていたが、本書では前面に。
    政治の季節を経た人たちは、いろんな意味で面白い。
    といっても本書、半分はジャーナリストの斉藤光政の筆。
    文庫化作業中に亡くなってしまったとのこと。
    文庫化に際して、精神家医・蟻塚亮二との対談が追加。

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    2025年09月26日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    ほんタメとQuizKnockコラボの動画で紹介されていたため読んでみました。
    最初は本当に面白くて、なんでこんなにバレバレな偽書に信者がいるの?!騙されちゃうの?!もうこんなの素人でもわかるんじゃ?!みたいな連発だったのに
    いろんな欲望が渦巻いたりお役所仕事のナアナアな部分もありで出版されミステリアスさ故に魅力があって人気になり信じられていった過程がかなり興味深かったです。
    しかし途中でいかに偽物なのかをずっと語りすぎて(もう偽書だってことはわかったから…)とダレる部分もあり
    裁判もあくまで「著作権の侵害」に対する裁判だったから「偽書かどうかは専門家が決めることで裁判所がすることじゃないから」

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    2025年03月10日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    前から興味のあった古文献の偽書問題。初めてはっきり事実がわかった。色々社会的に身近でも起こりうるね。

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    2021年07月10日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    90年代の訴訟事件から三郡誌事件を追い続けてきた新聞記者による時系列のノンフィクション。二十代の頃から和田氏が同様の贋作に関わっていたという辺りから如何に正史に潜り込んでいったか、疑問を持たれ否定されながらも生き続ける偽史の強さ、というか社会の弱さか。
    特に文庫化、再文庫化に際してその時点での言及があるので最新のこちらを読む方がよい。

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    2021年07月09日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」なる古文書の写本が発見され、その信ぴょう性を片っ端から論理破壊していくルポルタージュ。
    今でこそほぼ偽書と確定しているが、当時は真剣に信じるものが市井の人だけでなく考古学者にもいてマスコミをも巻き込み大論争を巻き起こしていく。原本ではなく写本であるところがキーにもなっている。東北地方という場所柄などを指摘しながら丹念に丁寧に論破していく。
    まさに痛快、あっという間に読んでしまった。

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    2019年08月17日
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」

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    青森県で発見された古書には正史とは異なる歴史が記載されとおり、それを元に数多くの書籍が刊行された。海外の大学からも所蔵の引き合いがあった歴史書。という話だが、こんなに話題になっていた偽書事件なのに、知らなかった。
    内容は面白いが、次から次へと偽書の証拠が出てくるので後半は飛ばしよ読み。
    本の内容としては、素晴らしいと思う。

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    2019年07月11日