グレン エリック ハミルトンのレビュー一覧

  • 眠る狼

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    ネタバレ

    カテゴリは”ハードボイルト”と迷わず選べる、カチカチのハードボイルト。
    最近は、サイコ的な味付けや派手なアクション場面がウリの作品が多くなってきて、それはそれでいいのだけどこういう硬派な作品が少なくなってきているので嬉しい一作。

    10年ぶりに祖父の連絡で軍から帰省してきた主人公の目の前で祖父が襲われる。重体になった祖父を襲った犯人は…。
    プロットは一見単純なんだけど、実は良く練ってあってラストまで全く飽きない。しかし、メインプロットと同等、もしくはそれ以上に味わい深いのが主人公と祖父の関係。

    現在の物語と交互に描かれるのが、主人公の幼少時代から祖父から逃げるように入隊するまでの日々で、孤独

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    2017年09月19日
  • 眠る狼

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    グレン・エリック・ハミルトン『眠る狼』ハヤカワ文庫。

    タイトルに惹かれて購入。帯に書かれたリー・チャイルドの『初球ホームランだ!』という言葉が、この作品の全てを見事なまでに表現している。デビュー作とは思えない程の巧みなプロット、伏線、予想外の結末と、驚く程の完成度なのである。作品全体の雰囲気としては、リー・チャイルドのジャック・リーチャー・シリーズの第1弾『キリング・フロアー』を彷彿とさせる。

    10年前に故郷を離れ、海外で軍務に就いていたバン・ショウの元に祖父のドノから『家に帰ってきてほしい』という弱気な手紙が届く。急ぎ帰郷したバンを待ち受けていたのは銃撃を受け、死の淵をさまよう祖父の姿だ

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    2017年04月14日
  • 眠る狼

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    ネタバレ

    「帰ってきてほしい」10年前に故郷を離れ海外で軍務に就いていた主人公バンのもとに、ずっと音沙汰の無かった祖父からの手紙が届く。プロの泥棒である祖父の弱気な手紙に胸が騒いだバンは急いで帰郷した。だが、到着した彼を待っていたのは頭に銃撃を受けた祖父の姿だった...。人事不省の祖父を前に事件の真相を追う決心をしたバンは祖父の仕事仲間に協力を仰ぐ。

    事件を追う現在のバンと過去の祖父との出会いと別れが交互に語られクライマックスへと向かう

    とにかく祖父の頑固さとプロとしての矜持、そして滲み出る優しさがたまらない傑作です。
    祖父の仕事仲間の爺さん連中のキャラクターも濃厚で最高なんです(※泥棒です)

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    2019年03月11日
  • 冬の炎

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    グレン・エリック・ハミルトン『冬の炎』ハヤカワ文庫。

    『眠る狼』に次ぐシリーズ第2弾。どうやら2打席連続のホームランとはいかなかったようだ。

    除隊し、求職中のバン・ショウは祖父の友人から姪の捜索依頼を受ける。姪が向かったと思われる冬山の山小屋にバンが赴くと、そこには男女の死体が……

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    2018年05月21日
  • 眠る狼

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     舞台のシアトルは、イチローのいたマリナーズやスターバックスなどでなじみはあるが、他の海外ミステリーなどでシアトルが舞台の小説は読んだことがなく、どんな土地であるかはよく分かっていなかった。この小説で、海に面して、カナダ国境が近いことを改めて意識した。
     小説は、ミステリ新人賞三冠受賞に違わず、停滞することなく次々と展開し、最後に予想外の事件の結末が待っている。その土地のことが分からなくても、飽きずに読ませる。

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    2018年10月07日
  • 冬の炎

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    知人を探しに行った先で遺体を発見した元軍曹が、事件の真相を探るハードボイルドミステリー。『眠る狼』に続く第2作。

    前作同様、ところどころに過去の回想シーンを挟み込み、現在の事件とのかかわりを描くことで、背景にある人間関係に深みをもたせている。
    余談ではあるが、舞台となるシアトルには知人もいて昨年訪れたこともありいいイメージをもっているのだが、この作品を読むと陰鬱な雨の降るまったく別の街に思えてしまった。軍隊時代のトラウマを引きずる主人公が、恋人との関係も含め暗すぎて。

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    2019年08月23日
  • 眠る狼

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    陸軍の前線で活躍する軍人が10年ぶりに実家に帰り、銃撃され瀕死状態となった祖父の事件を探っていく、ハードボイルド仕立てのミステリー。

    事件を追う本筋の合間に、幼少時から祖父と二人で暮らしてきた主人公の過去が挿入され、二人の絆と周囲の人間関係が語られる。と言っても祖父の稼業は泥棒であり、主人公はシビアな現実を経て成長している。
    緊迫感のある場面の作り方はうまいが、全体的に要素が盛りだくさんで表面的に話が進んでしまう。祖父の泥棒としての腕前や主人公との過去の絡みなど、心に訴える部分をもっと読みたかった。

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    2019年02月07日
  • 冬の炎

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    ネタバレ

    『眠る狼』に続くシリーズ第2弾

    孤独な魂、アフガン戦争のPTSDに苦しみ、危険な状況に身を躍らせる。
    主人公バンの心理的状況が明らかになり、今後へと繋がっていくものと思われる。

    ただ、ストーリー展開は前作よりはスピード感がなくなった感じがする。

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    2018年10月07日
  • 冬の炎

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    ネタバレ

    一巻が面白かったので、勢いで購入してしまいました。今作も面白かったと思います。アクションもスケールアップしていましたね。ただ、少し残念なのは女性関係。まともな女性ではダークヒーローの相手は結構大変かもしれません。そう言えば映画の「ダークナイトライジング」でも最後のパートナーは「あの彼女」でしたっけ。

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    2018年07月11日
  • 冬の炎

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    軍を除隊し求職中のバンに、祖父の友人だったウィラードが、恋人とともに山中の山小屋に出かけたきり戻らない姪のエラナを捜してほしいと依頼してくる。気楽に引き受けて雪山へと赴いたバンだったが、そこには若い男女の無残な死体が転がっていた。恋人の男性がエラナを射殺して自殺したように見えたが…疑問を感じて真相を探りはじめたバンは、やがて意外な事実に行き当たった!好評『眠る狼』に続くシリーズ第二弾。

    バディ物として、面白くなりそう。

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    2018年06月24日
  • 眠る狼

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    ネタバレ

    トラブルに巻き込まれた主人公が、戦いながら謎を解き、真相に迫っていく。ハードボイルドミステリーから、冒険活劇まで、贅沢なフルコース料理のような作品。
     読んでいて、ギャビン・ライアルとかディック・フランシスとかを思い出した。 ちょっと褒めすぎかも。
     ともかく、十分に楽しめた一冊でした。

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    2018年06月17日
  • 眠る狼

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    ネタバレ

    祖父からの帰って来てほしいという手紙。そして帰ってみると撃たれて瀕死の状態の祖父。特に目新しい物語ではないけれど主人公の子供時代の挿話がいい。プロの泥棒の祖父との日々、友人との危険をくぐり抜けた体験。そういったところの良さが他の作品との違い。でも全体的には少し物足りない。第2弾は少し迷うところ。

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    2018年05月15日
  • 眠る狼

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    軍の休暇で祖父のもとに帰ると、いきなり銃撃で祖父は瀕死。誰がやったのか。最近の祖父の後ろ暗い犯罪も含め調べるうちに、意外な展開が。ジェットコースター的に読めて悪くないが、深みは今ひとつか。

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    2017年09月15日
  • 眠る狼

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    帰ってきてほしい――10年前に故郷を離れ陸軍で海外勤務についていたバンに、長い間音沙汰の無かった祖父から届いた手紙。ベテランのプロの泥棒である祖父の弱気な言葉に胸が騒いだ彼は、10日間の休暇をとって帰郷する。だが空港からなつかしき祖父の家に着くと、そこでは頭に銃撃を受けた祖父が倒れていた! 人事不省の祖父を問い詰めることも出来ないバンは、手掛かりを求め、旧知の仲である祖父の仕事仲間に協力を仰ぐ。どうやら祖父は最後の大仕事を行なっていたらしいが……ミステリ新人賞三冠を制した、昂奮と哀愁がクロスするサスペンス!

    冒険小説のエッセンスもあって、なかなか楽しめた。

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    2017年05月30日
  • 眠る狼

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    父の本。後、2,30Pで読み終わるという所で父にネタバレされそうになり慌てて読み終えました。まあ私はアイツ怪しいとは思ってたんだけどね、と言ってみる。

    昔気質の一本筋の通った悪党とワルとのお話と言ったら大分簡単すぎるけどそんな感じ。今の悪い奴は残虐ですぐ人を殺す感がある。それにしても工業用ダイヤモンドってそれほど価値があるんだろうか、とか考えてしまう。

    真犯人はコイツだったか、という思いとあ~あ~という感じがあったり無かったり。第二弾もあるみたいだけど陸軍を退役した後のお話って事なんだろうか。機会があれば読みたいな。

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    2017年05月24日