文化放送のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ロシアは常に海への道を求めて南下を試み
中国は専ら北方民族の侵略と戦い続ける
陸地で隣り合う国同士は常に争い、お互いの脅威に晒され続け
海で囲まれたイギリスや日本は天然の障壁により戦略上の優位を持つ
朝鮮半島は常に中国からの侵略を受け、中国での政権交代と共に同様に勢力が交代する
朝鮮を侵略した豊臣秀吉を滅ぼした江戸幕府とは良好な関係を保ったが
江戸幕府を倒した明治政府とは必然的に敵対関係となった
日本が満州国を樹立したのと全く同じような方法で
フランスとイギリスがオスマン帝国(トルコ)にシリアとイラクを樹立した(サイクス・ピコ協定)
そのことが現在にまで続く中東各国の情勢不安の現況となっている
地政学という概念をわかりやすく伝えてくれ、近代史が単なる事実の積み重ねではなく
当事者の必然的な構造として説明される
各国の事情や行動が論理的に説明されとても面白かった。また必要に応じて読み返したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ海洋国家、日本やイギリスはシーパワー、大陸国家、中国はランドパワー。朝鮮は2000年、中国のランドパワーに翻弄されてきた。ソ連崩壊で、中国は北方の脅威から解放され、シーパワー化。東シナ海、南シナ海への海洋進出。②モンゴルは史上最強のランドパワー。ロシアはモンゴル帝国を継承したランドパワー国家。ウクライナのクリミアを持つことは黒海を持つこと、黒海を持つことは地中海に出ること。そして、ヨーロッパのシーパワーとロシアのランドパワーの境目が丁度ウクライナ。③日本には朝鮮が防波堤、米英にはインド防衛の防波堤は、アフガニスタン(ソ連・ロシア)とチベット(中国)。
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Posted by ブクログ
今年(2016)になって読み始めたテーマが「地政学」です。私が興味を持ち始めたからかもしれませんが、本屋さんを回っていても、これに関する本が増えてきたような気がします。今年になって何冊か類書を読んでいますが、茂木氏が書かれたこの本も、本屋さんで見つけました。
テレビ・新聞では、世界の多くの事件が報道されていますが、現在起きていることは、過去(歴史)に原因があって、その結果である、ということが、地政学的な点から見ると理解できる、というのが興味が持てるポイントです。
世界地図を見るのは好きでしたが、世界史は多くの国がでてきて複雑すぎて敬遠してきた感があります。そんな私にとって、常に地図がでてくる地政学の本は、世界史の事件の背景を助けてくれる素晴らしいものです。ここ数年は、私にとって「地政学」は関心を惹きつけるものになると感じました。
以下は気になったポイントです。
・地政学では、国際紛争を、国と国との縄張り争いと見る。そこには善も悪もない、あえて言えば全部悪である(p16)
・地政学っていうのは、お隣さん問題だから、隣に強い人がいると困る。アメリカにとっては、隣人のカナダ・メキシコは全く怖くない。だから有利であり、どこからも干渉されないので「島」である(p31)
・共和党支持者で、イギリスから渡った人たち、いわゆる「白人」(=個人の自立と一国主義)と、民主党支持者である、19世紀以降の新しい移民(イタリア、ユダヤ、ヒスパニック、、中国)がいる、彼らは福祉国家と国際協調を望む(p35)
・太平洋戦争とは、要するに、中国市場をめぐる戦いであった(p53)
・72年のニクソン訪中があって、日米安保体制は揺らいだ。沖縄返還に応じたのこの直後、中国の脅威が薄れて沖縄の地政学的価値が低くなった(p55)
・中国と喧嘩はやめようというのが、民主党・金融資本・銀行・国務省、中国と対決するのが、共和党・軍需産業・武器メーカ・国防総省(p62)
・純粋な漢民族の王朝は、漢・宋・明のみ、唐は鮮卑という北方民族(p64)
・中国の地政学的位置は、南(海)を上=進行方向を上にしたほうが分かりやすい。(p67)
・中国では、18世紀になって、モンゴル騎馬軍団が、清の鉄砲隊に負けてしまう(p74)
・社会主義を目指す毛沢東・共産党と、資本主義を目指す蒋介石・国民党は、ランドパワーとシーパワーの戦い(p83)
・ソ連が崩壊して喜んだのは中国であり、海洋進出はそこから始まった(p88)
・ヨーロッパ列強が怖がって日本に近づけなかったのが、鎖国で、重武装中立である(p111)
・徳川家と朝鮮の関係は良かった、それを倒した明治政府は最悪である(p114)
・バイカル湖以東の東シベリアの人口は600万人、中国は旧満州だけで1億人いる(p143)
・サウジアラビアもクウェートも独裁だが、「アラブの春」は起きず、親ロシア派政権だけ起きる、これは誰かが起こしているのだろう(p174)
・大陸からイギリスに攻め込んで成功した最後の例が、11世紀のノルマン・コンクエスト、それがいまのイギリス王室のもと(p188)
・イギリスから見て、第二次世界大戦は大失敗であった、ソ連の台頭を許した。同じシーパワーの日本と戦って、イギリスの植民地が戦争中にどんどん独立してしまった(p192)
・ISは、サイクス・ピコ協定で決まった国境を認めない、この国境をぶっ壊そうとしているのが目的(p204)
・イランイラク戦争では、アメリカがイラクのフセイン政権に武器を売りまくった、湾岸戦争ではアメリカがイラクをたたいた(p206)
・イラン人としては、敵のアラブの多数派に従いたくないので、あえて少数派のシーア派と組む。シーア派政権ができるとは、古代ペルシア帝国復活となる、イランもイラクも油田は、少数派のシーア派の場所にある(p223)
・トルコ語は日本語そっくり、「てにおは」とか語順が同じ、発音もほぼ一緒(p234)
・日本が西太平洋を守る役目、トルコは欧州を守る役目がある。トルコはNATO加盟国である。トルコはローマ字を使っている(p240)
・インドは国と思うと誤解する、多くの民族があり宗教がある、インドは世界、「インド世界」である。欧州という国がないのと同じ(p250)
・ソ連の援助で核武装したのがインド、インドが核武装すると困るのでパキスタンのバックに中国がついた(p263)
・独立のとき、インド独立軍を日本が助けている、インドから見ると日本は敵ではない(p265)
・歴史には、場所が深くかかわっている、そして国家の行動の理由も「場所」が明らかにする(p269)
2016年11月12日作成