津野香奈美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
根本的なところからパワハラについて知ることができ、自分の頭の中の理解と比べながら考えを整理することができた。内容は組織心理学。
明らかな加害行為をしていてそれを自覚していない人も恐ろしいが、一見すると加害行為に思えないようなこともじつはパワハラになっているというのが新たな発見であった。パワハラになっていないか気付くためにも部下からのフィードバックは欠かせないだろうが、おそらくそこまでマメな上司なら、パワハラが問題になるようなこともなかなかないだろうと思う。
本書は主にパワハラをする側に焦点が当たっており、そちら側はデータもたくさん示されていたが、パワハラから逃れる術や打開策を知りたい者にとって -
Posted by ブクログ
ネタバレパワハラについて科学的に考察されていた。パワハラを引き起こす上司の特性やパワハラ上司にならないためにはどうしたらよいかがかかれていたが、パワハラ上司にどう対応したらよいかはあまり記述がなかった。
印象に残った点は以下。
・人は優越性を得ると横柄になる。
・邪悪な性格特性をダークトライアドという。マキャベリアニズム、サイコパシー、ナルシシズムの3つの特性からなる。
・個人的パワハラの発生要因
①自尊心が不安的に高い
②感情知能が低い
③自分の言動が他者にどのように影響するか認識できていない
④他者に対する期待水準が高い
→仕事の期日に遅れる。上司「信じられない!」怒り。怒鳴った結果、部下が謝り、 -
Posted by ブクログ
そもそも日本の価値観や風土がパワハラを発生させやすいようだ。
皆に同じ行動を要求したり、
ハードワーク(気合と根性)を評価したり、
理不尽なことがあっても黙って耐えることを美徳とするところなど。
同じを求めるが故にはみ出したものは、集中砲火に会う。
パワハラといじめの構造はかなり似通っていることを改めて感じた。
もちろんパワハラが生じるのは加害者が一番わるいのだが、
反論せず、自分が悪いのだと同調し続ける被害者や加害者を持ち上げる太鼓持ちのような存在。気づいていても黙認する放任型の上司など、
加害者をとりかこむ人の関わり方がパワハラを生み出す土壌をつくりだす。
パワハラ加害者は