外山健太郎のレビュー一覧

  • テクノロジーは貧困を救わない

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    Microsoftで働いて、その後インドのms研究所を立ち上げ多くのプロジェクトを行った著者による開発経済学寄りのエピソードを交えた学書。
    翻訳ではないのでスラスラと読めた。
    テクノロジーやシステムを与えただけでは問題の根本が解決しない難しさを具体のエピソードを基に記述しているので説得力があって分かりやすい。
    ITに限らず常に頭の片隅に置いておくべきもの。

    70/100

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    2021年07月31日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    ネタバレ

    テクノロジーは貧困層の生活を豊かにする万能策なのだろうか?
    これがこの本の大きな問いである。そして著者はこの問いに対して「No」と言い、結局のところ、テクノロジーを利用する人そのものをアップグレードすることが必要であると主張している。

    この本の大きな意義は、テクノロジーの役割を再定義したことにある。著者は「増幅の法則」という理論を提唱しており、テクノロジーの本来の役割は「人の能力や意志を増幅することにある」としている。

    この本から得られた「増幅の法則」という着想は、家父長社会におけるICTの役割や意味を研究する自身にとって非常に有益なものであった。男性が支配的なバングラデシュ社会において、

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    2019年12月15日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    ネタバレ

    テクノロジー!への懐疑を募らせる日々。

    生身の人間から作られているのがこの世界。


    著者は、テクノロジーという外的な介入パッケージではなく、実際に変化をもたらす主体の「内面的成長」に焦点を当てる必要がある、という。

    _本書の中核的テーマは、社会的状況を解決するべき問題としてみるよりも、育成するべき人や制度として見るべきだというものだ。

    テクノロジー至上主義への批判や反証をさらに深堀する。

    非営利組織アジム・プレムジ財団代表、アヌラーグ・ベハールが、2010年『ウォール・ストリート・ジャーナル』のインド系列紙記事で、15000校以上のコンビェーター室で展開する自らの組織の活動に疑問を

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    2025年01月19日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    元マイクロソフトのエンジニアである著者は、インドでの教育・開発支援にかかわった経験から、ソリューションの援助よりも先に、心(意図)、知性(判断力)、意志(自制心)を備える受け手がまず必要だと説き、テクノロジーを投入さえすれば、自発的に活用されて生活が改善するという考えに批判を加えている。

    ここで批判されているプロジェクトは、
    ワン・ラップトップ・パー・チャイルド(One Laptop Per Child)
    ホール・イン・ザ・ウォール(Hole in the Wall)
    グラミン銀行
    など。

    将来的に収入の増加が見込めるとしても、勉強したりビジネスを立ち上げて成功するという事例を見聞きしたり

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    2018年10月21日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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     学生時代に輪読したカステルを思い出した。「情報技術と社会の相互作用」という訳を多用した記憶があるが、その表現だとなんだか抽象的でピンと来ないが、本書を読めば、「あ、そういうことね」と合点がいく。学生時代の自分に読ませてやりたい。本書の主張は、社会問題のみならずビジネスシーンでも思い当たる節がある。情報技術がどれだけ進んでも、それを導入する側に度量がなければ、成功しないとの感覚をもっており、同意見である。

     ツイッターの使い方は誰でも覚えられる。だがどのような媒体を使うにしろ、説得力のある議論を構築して展開するには思考力と文章力、そしてコミュニケーション力が必要だ。これらの能力は携帯メールや

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    2021年08月08日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    最初のほうは教育との関連を強く出していたが、だんだん、道徳律の話になってきて、最後の方はインドの話を中心とした開発援助のあり方の話になっていった。
     情報教育の参考文献とするにはすこし外れてしまったような気がする。

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    2017年07月18日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    マイクロソフト・リサーチでキャリアを重ね、今ではミシガン大学の准教授になっている方による、貧困を救うためにはテクノロジー一本槍じゃダメなんだ、という主張。
    読み始めた時は、もっとテクノロジーよりの細かい話で、「こういうところを改善すれば…」的な提言でもあるのかしら、と思っていたのですがさにあらず。前半は優れたテクノロジーがあっても上手く行かなかった例、後半は、援助において(あるいは物事全般において)人を動かすためには何が必要なのかを語っています。
    個人的には、少し視野が広がった感覚があり、タイトルだけから想像していた内容よりも良い意味で意外な展開でした。

    例えば、スラム街の学校にパソコンを導

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    2017年06月25日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    日本語タイトルはいかがなものかと思うが,内容はしっかり
    した本だ。
    技術だけでは何もできない人が重要なのだ,というのはその昔の村おこし,町おこしのときから変わってない。

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    2017年03月23日
  • テクノロジーは貧困を救わない

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    書きたいこと、いっぱいあるな。
    まずはやたらICT導入とか言っちゃって、人の予算削ってまで機械にお金注ぎ込む能無し自治体へ、爆弾のように投げてやりたい。
    といっても、そんな能無し野郎どもはこれを読むだけの能力もないかも、だけど。
    翻訳文で、かなり厚いよ。
    とはいえ、4分の1は参考文献と原注と索引だけどね(笑)
    とにかく自治体の物事を見通す力のなさを呪いたくなる1冊でありましょう。

    テクノロジーの作用というのは人間の生活を良くする効能があるのではなく、今ある現象を増幅させる(レバレッジを効かせる)作用があるということ。
    昔の人は偉かった、こういう事象をちゃんとすでにことわざにしてる。
    「馬鹿と

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    2017年02月05日