赤星香一郎のレビュー一覧

  • 赤い蟷螂

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    とても怖かったけれど、赤星さんの3作品の中では一番だったかな。
    最初はバリバリのホラーで
    本当に呪いとしか考えられないと真剣に思ってしまうところが随所に。
    ミステリーの要素もふんだんに盛り込んで伏線の張り方も程よく読者に気づかせる辺りがとても心地良かった。

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    2015年11月02日
  • 虫とりのうた

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    小説家を目指して、安定した優良企業を退職した男。1年を過ぎても、成果は見られない。
    そんな時、河川敷の散歩の途中で、助けを求める少女に出会う。しかし、少女を助けることはできず、殺されてしまう。
    都市伝説的「虫とりのうた」連続殺人の始まりだった。男は、この童謡らしき歌に従って、起こるらしい殺人事件に巻き込まれていく。
    妻は著名な占い師の孫で、実家も怪しい、本人も怪しい、二人の幼稚園の息子も怪しい。
    道尾さんの「向日葵の咲かない夏」と似たような感覚のホラー。
    語り部が作家なので、作中作となるのかと思っていたが、最後までホラー。
    殺人というテーマを変えれば、児童用のホラー小説にも良さそうです。

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    2023年11月17日
  • 虫とりのうた

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    怖かった。。ことひと言に尽きます。
    真樹男くんがなんとも悲しすぎる。。
    かなりホラーの要素ふんだんに盛り込んでここまで驚かせてどうするんだ、と思いつつも最後まで読み切ってしまいました。読後感もあんまりよくないけど、なぜか惹きつけるものがあるんだなぁって。

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    2015年10月29日
  • 虫とりのうた

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    好きな作家の一人なので読んでみる。横溝正史風の、ホラーとミステリーをミックスした作風は、読み始めると止まらなくなる魅力がある。

    「赤い蟷螂」や「幼虫旅館」と同じく赤井雅彦が主人公で、時世は「虫とりのうた」が一番新しい。「幼虫旅館」の最初の方で、真樹男に関する不気味な描写が出てくるが、ここにつながっているとは……。

    後味はあまりよくないが、純粋に楽しむことができた。この作家は2011年以降、新作を出していないようだが、求む!赤星氏の次作!!

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    2015年08月26日
  • 虫とりのうた

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    都市伝説にホラーとミステリーを融合させたような童話。横溝正史のホラーを真似て主体としつつも、そこから一線を逸したような新感覚。読み進めるうちに得体の知らないものに畏怖しつつも、どうしてもその続きが気になって仕方なくとうとう最後まで読んでしまったようだ。そして獰猛な暗闇に怯え、その忍び寄る影の衝撃に既に手遅れという事実を知り、人々は震撼することだろう。




    かしでえんまなおえましん
    呪文があれば大丈夫……

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    2012年09月27日
  • 虫とりのうた

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    「虫とりの歌」という童謡の幻の5番を知ったら殺される、でも「かしでえんまなおえましん」という呪文があれば大丈夫。という都市伝説と、「虫とりの歌」になぞらえて殺されていく人々。
    怖い!でも都市伝説も見立て殺人ものも好きだから面白かったです。
    そしてカバーの折り返しには「この小説には作中で解明されていない秘密が隠されています。その秘密に気づいたあなたは、なぜ事件が起こったのか、本当の理由を知ることでしょう」と気になる文章が!!結局なんだったのかわかりませんが(ぐぐってもわからず仕舞い…)まぁそのなんだかわからないところがまた不気味でいいなと思いました。ミステリにはきちんとした回答を求めてしまいます

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    2012年08月13日
  • 赤い蟷螂

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    やっぱりメフィスト作家は凄い!と思った。ホラー風味が強く、多少のスプラッタ要素もあり、全体にスリル満点。夜中に軽く飲みながら、一人で読むといいかもしれない(笑)。
    ラストでは登場人物のほとんどが死んでしまう。はたして生き残るのは誰!?そして、事件の真相は……。伏線が見事に張られているので、ぜひとも犯人を当ててみてください。

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    2011年08月16日
  • 虫とりのうた

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    ネタバレ

    都市伝説「虫とりのうた」になぞらえて、次々と殺されていく人達。

    一体何を誰を信じて良いのか、わからなくなる。
    小さな少年が「おかしい」だなんて誰も最初は気付かない。

    肝心な「かしでえんまなおえましん」という呪文。
    言い辛いと思うのは私だけか?二十一回も繰り返したら、舌噛みそうなんだが。

    「作中で解明されてない秘密」多いに気になるなぁ・・・。

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    2012年08月27日
  • 赤い蟷螂

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    これはホラー? ミステリ? と考えながら読みました。どちらなのかは解釈次第なのかな。呪いと生きた人間の悪意、いったいどちらがより恐ろしいものなのか。
    怪しげな都市伝説、絡み合う因縁と怨念、おぞましい呪いの正体……禍々しい恐怖感とスリルが絶妙です。助かるための選択も嫌だけれど、もっとも恐れる死に方を突きつけられるのも嫌だ~。
    こういう都市伝説ってついつい食いついてしまうのですが。気軽に関わらないよう、要注意です。

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    2010年02月18日
  • 虫とりのうた

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    メフィスト賞。ミステリ3割ホラー7割、という印象です。都市伝説、不気味な唄、いわくありげな一族、と道具立ては充分。スリルたっぷりでぐいぐい惹きこまれました。ラストに向けてのホラー的展開も、盛り上がりたっぷり。恐怖の余韻も残って大満足です。
    唄の不気味さもさながら、「かしでえんまなおえましん」という呪文が印象的。この意味も明かされますが。その頃にはもう頭に焼き付いちゃって離れません。うっかりと口ずさんでしまいそう。既にこの呪いに囚われているのでしょうか……。

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    2009年12月29日
  • 虫とりのうた

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    ネタバレ

    2009年。第41回。
    ホラー。
    主人公は作家志望の男。そのため安定した職場を辞め、妻からイヤミを言われる毎日。
    助けを求める少女、うさんくさい自称父親の味方をする大人たち。始まりからなんか怪しい。
    由貴子がこわい。そして死んでしまう。息子の真喜男もこわい。結婚も策略だったんだね。
    そして広まっていく呪い。

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    2022年06月03日
  • 虫とりのうた

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    『シンクロニシティとは「意味のある偶然の一致」のことで、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが1920年ごろから本格的に研究を始めた。

    生きていれば、さまざまな出来事に遭遇する。それらのほとんどは、なんらかの原因があっての結果で、因果関係がはっきりしている。

    ところがときとして、まったく無関係のものが一致した状況を見せることがある。』

    メフィスト賞の中でいうと、乾くるみの『Jの神話』や真梨幸子の『孤虫症』に近いジャンルかな。それなりのホラー。

    “作中で解明されてない秘密”があるとか帯にあって、その秘密が何なのか全然分からないもどかしさなんかもいいとこなのかな。かなりもやもやするけど

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    2015年09月28日
  • 虫とりのうた

    Posted by 読むコレ

    メフィスト賞受賞作品。ホラーとミステリが
    バランスよく配分されていると思います。
    良くも悪くも新しさはないけれど、
    安定感のある読みやすい作品。

    「虫とりのうた」の歌詞にそって
    主人公の周辺で事件が起こり、その歌詞にある呪文に
    隠された謎と事件を追って行くのだが...
    と、ストーリー自体は王道。
    謎の呪文もアナグラムであるのは明確なので
    その気になれば解ける。

    だがそこまでは分かっても、表紙の折り込みに
    書かれた作者からのメッセージが...解けない!
    んーモヤモヤする!

    0
    2013年02月21日
  • 虫とりのうた

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    歌の通りに人が死ぬ「虫とりのうた」にまつわる都市伝説ホラー。


    …のはずなんだけど、思ったより「虫とりのうた」が人々に定着してない(笑)
    むしろ中盤よりラストの時の方が噂が蔓延しているという。


    サクサク読めて面白かったんですけど、都市伝説が社会に大きく広まってるとこを読みたくて開いたので「むしろこっからでしょ!!」感が否めません。はがゆい。

    リングが観たかったのにらせんが出てきた感じ。いやこれ前日譚でしょ、みたいな。


    かしでえんまなおえましん

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    2012年10月16日
  • 赤い蟷螂

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    学生時代に、『赤いカマキリ』の呪いメールが届いた友人が、一人はガンで、もう一人は自殺で急死してしまう、という恐怖を体験した主人公。
    その後恐怖に怯えながらも何事も無く暮らし忘れかけていたとき、主人公に『赤いカマキリ』の呪いメールが届く。
    主人公や付き合っている彼女に不可思議なことが起こり始め、メールの送信者や発信元など調べていく内、主人公と死んだ友人の親が学生時代同級生で、一緒になってイジメていた女の子がいた事実をつきとめる。
    はたして『赤いカマキリ』の呪いはその女の子なのか?それとも、、、?

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    2010年01月29日
  • 虫とりのうた

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    都市伝説をモチーフにしたホラー
    怖いかも・・・と思ってたらオカルトと分かり怖さ急降下

    著者いわく「解明されていない秘密が隠されている」とのこと
    どれのこと!
    息子にパパと呼ばれて、お父さんと呼びなさいとしつこく言うこと?フッ
    あれもこれも投げっぱなしって感じ

    童謡とか呪いとか正統派(?)和風ホラーって感じで
    映画にできそうだけど
    その時は、たくさん練り直さないといけないね

    ( ・_ゝ・)< 横溝 正史って、すごいんだなぁ 

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    2009年12月23日
  • 虫とりのうた

    Posted by ブクログ

    メフィスト賞受賞作品。ホラーとミステリが
    バランスよく配分されていると思います。
    良くも悪くも新しさはないけれど、
    安定感のある読みやすい作品。

    「虫とりのうた」の歌詞にそって
    主人公の周辺で事件が起こり、その歌詞にある呪文に
    隠された謎と事件を追って行くのだが...
    と、ストーリー自体は王道。
    謎の呪文もアナグラムであるのは明確なので
    その気になれば解ける。

    だがそこまでは分かっても、表紙の折り込みに
    書かれた作者からのメッセージが...解けない!
    んーモヤモヤする!

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    2009年12月07日
  • 虫とりのうた

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    第41回メフィスト賞受賞作。
    メフィスト賞受賞作ではあるが、ミステリ要素はほとんどなく、ホラー要素がメイン。
    やや説明的な文章・会話が多く、リーダビリティーに欠けるように思えたが,途中からの展開が怖さを強め,それなりに面白かった。
    作品中で解き明かされない謎があるらしいが,結局分からずじまい。

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    2009年11月07日
  • 虫とりのうた

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    “悲鳴に似た声が背後から聞こえた。
    振り返ると、小学校高学年くらいの少女が、私のすぐ近くまで走り寄ってきた。
    少女の白いブラウスは泥で汚れていて、頬には引っかいたような擦り傷がある。髪はぼさぼさで何日も洗ってないように見えた。少女は訴えるような目で私を見つめ、後ろを指差した。
    「助けてください。あいつが追ってくる」
    少女の指した方向を見ると、男がこちらに向かって走ってきている。
    「あの人がなにかするのかい?」
    少女が怯えた表情で頷き、私の袖口にしがみついた。
    「あいつに捕まったら殺されちゃう」
    「殺される?」”

    怖い。
    恐怖とスリルが体を包み込んでくる。
    続きが気になってページをめくる手が止

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    2010年03月16日