ホレス・マッコイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1935年に書かれ、1970年と1988年に出版されてはいずれも廃版となっては、三度の光を浴びて復刊したのが本書である。しかしこれもまた再版とはならず現在は廃版の状態である。「廃版」とタイトルにある「廃馬」に重なるイメージがあるのだが、本も馬も人もいつかは廃棄される運命にあり、撃たれる運命にあるのかもしれない。
先日読んだばかりの『屍衣にポケットはない』で独特な感性とタフでぶれない軸を持った作家ホレス・マッコイの名を知り、二つの世界大戦の合間に展開するアメリカという社会の、大戦間ならではの独特な歪みをさらに検証することができるのが本書であると言っていいだろう。
『屍衣にポケットはない -
Posted by ブクログ
映画『ひとりぼっちの青春』の原作。1935年にアメリカの作家ホレス・マッコイによって書かれた、マラソン・ダンス大会を題材にした小説。
マラソン・ダンス大会とは、最後まで踊っていた男女ペアが優勝する、ダンスの耐久コンテストのこと。1時間50分踊っては10分間の休憩の繰り返しで、その10分間に睡眠や食事、風呂に入ったりと必要なことを済ませるという、なんともクレイジーなコンテスト。小説はフィクションでも、こんな狂騒的な催しが実際に行われていたのは驚きでした。
あらすじ:
ときは、大恐慌後の不況下のアメリカ。映画監督を目指すロバートが、エキストラで生計を立てる女優志望のグロリアと街で偶然出会います