ダレル・ハフのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
統計の読み方に関するイロハのイにあたる一冊である。
初版が今から50年前ということもあり、さすがに今の時代にはそぐわない内容の例なんかもあったりするんだけど、基本的な考え方は実はあんまり変わっていないというのが率直な印象だ。
本書で挙げられている事例に関していえば、ニューヨーク州とニューヨーク市の話以外はすぐにツッコミを入れることができたので、まあ私個人としてはそこまで刺激を受ける内容の本ではなかったかなというところはある。
とはいえ、本書に出てきたキーワードの中で普段いちばん目にする機会があるのはたぶん「平均値」だと思うんだけど、例えば「平均値」と「中央値」の違い、使い分け方、注意点等をぱ -
Posted by ブクログ
1968年の初版から既に100刷を超えようとする名著です。
統計自体に罪はないが、それを意図的に操作する連中には気をつけろといった内容です。それにしても、本書で語られるように統計ほど簡単に人をだませるツールはないし、大手のマスコミや権威ある機関でさえも平気で(気づかず?)嘘をつくので気が抜けません。しかし、そもそも統計が使われる目的を理解できれば、だましの構造がビルトインされている宿命にあるのもうなづけます。その動機とは、物事をよく見せるためにコピーライターが、「薄っぺらで安っぽい」商品を「軽くて経済的」と書くのと同じです。
では、統計のウソを見破るためには?筆者によれば5つのカギがあります。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ語り口の軽妙な、専門化による入門書。統計数値は人をだましたり、ごまかすために利用されてるよ、と言うことに気づかせてくれます。新型コロナ感染が拡がってから、新聞にも多くの統計数値が掲載されるようになったがいったどれだけに人がその意味を正確に理解しているのか。初歩的なことでも正確に理解しなければならないと思わされる。
原著の出版が1954年というものすごく古い本であることに読んでみてから気づいた。出てくる(アメリカの)例や価格などに古さを感じるけど、その内容には古さを感じない。この本で紹介されるのは平均値だとか中央値だとかかなり初歩的な内容のみで、現代人がタイトルから期待するような内容はあまりなく