中野和朗のレビュー一覧
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これはよくできた本。タイトルのポップさを鵜呑みにせず、最後まで通読すると得られるものが大きい。
抄録に解説が適宜織り交ぜられ、最後にこの作品の本質を著者なりの解釈で解き明かす。抄録の部分も舞台感がリズミカルにうまく表現されている。
はじめて『ファウスト』が分かった。どんな形でも、これまで『ファウ...続きを読むPosted by ブクログ -
「まんがで読破 ファウスト」と「手塚治虫ファウスト」という、マンガ2冊に続いての、活字の入門本へのステップアップとして購入しました。
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著者は、ゲーテひと筋60年という教授の先生。
高尚な人格者による、ものすごく難解な大長編の文学作品という、誤ったイメージがあるけど、そうじゃない。
退屈で苦し...続きを読むPosted by ブクログ -
新潮文庫の「ファウスト」(高橋義孝訳)と並行して読んだ。
とてもわかりやすくて入門にはよかったが、これだけだとちょっと味気ない。並行読みオススメです。Posted by ブクログ -
多くの人が難解としてなかなか手が出せないだろうファウストを、分かりやすく噛み砕いて紹介している。言葉も現代の表現にされており、非常に読みやすい。
情景描写が分かりやすく、頭の中で舞台上の演者や観客を想像しながら楽しく読めた。
こうして世界の名著に親しめることを嬉しく思う。
これは確かに、「史上最高に...続きを読むPosted by ブクログ -
久々に☆5つ!
とっても面白かった!
<本から>
神秘な合唱
移ろいゆくものは、すべて
影にすぎない。
我欲のために悪にまみれた
迷える魂もここでは赦され
永久の営みに組み込まれる。
ここに軌跡が起こる。
命を生み育む慈愛、
この永遠にして女性的なるものが
わたくしたちを滅び...続きを読むPosted by ブクログ -
ファウストが史上最高に面白いのか・ファウストをこう解釈すると面白いのか~1部:魔女の薬で20歳の若者になったファウストは14歳のマルガレーテ(グレートヒェン)に一目惚れし,眠り薬を母親に仕込んで思いを遂げるが,妊娠を兄に責められ,ファウストは逃亡し,マルガレーテは嬰児殺しの罪を負い,ファウストも救え...続きを読むPosted by ブクログ
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時代背景やゲーテの意図しようとしてたものが解説付きで物語が進んでいくので大変にわかりやすかった。
現代一般人の自分にとって、原作を読んでも本当の面白さはこれっぽっちも理解できないだろうし、理解するだけの知識を得る時間もそんなにない。
ファウストの物語自体が色々な含みを持っているようなので、今回は...続きを読むPosted by ブクログ