カラスヤサトシのレビュー一覧
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福満しげゆき、花沢健吾に続き、ついにカラスヤサトシまで…
長年こういった非モテ特有の鬱屈マンガ家のファンだったので、寂しい気持ち3割、心から祝福したいという気持ちが7割といった感じです。施川ユウキだけは私が今彼と結婚するまで独身でいて欲しい。
肝心の本の内容は…面白い。前半はいつものカラスヤ節と思いきや、後半まさかの急展開で一気に読んでしまいました。趣味が合おうが合うまいが、喧嘩しようが、家族は家族なんだなあとしみじみ。
個人的に面白かったのが伊藤潤二さんとの対談と、K城さんのハーレム合コン話。「え!?絵が下手なのに漫画家に?」の時はスイーツ押し付けうぜー編集がしゃしゃるんじゃないよ!と -
Posted by ブクログ
セルフタイトルのエッセイ4コマ『カラスヤサトシ』で有名なカラスヤサトシの上京を描いた4コママンガ。上京という言葉から、望郷の念と夢を掴む野心の相克とかそういったものが描かれると思ったら大間違いである。カラスヤサトシは、退職してマンガもろくに描かない生活を続けるうちに、なんとなく東京の方がマンガを描きやすいのではないかと思い、特に動機も意志もなく上京を果たすのである。そしてこのマンガでは、上京して出会った都会の冷たさだとか、触れる人情の温もりだとか、転機を迎える出会いだとか、そういったものも一切描かれない。なぜなら仕事もアルバイトもせず、怠惰にマンガを描き、夜になると一人酒を飲みながら寝るという
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おもろうてやがて悲しきとはこのことか。
おなじみくだらない(いい意味)精神生活を送っているカラスヤ節の上京物語かと思えば、連載が進むにつれてカラスヤ先生なりの苦悩と孤独、別れの物語に発展していってどうしよう。
こういう話に朴訥な絵柄がまた合っていて、しばしば入るカラスヤ流ネタも人間シリアスな時でもヘンなこと考えて笑っちゃうことあるよね的リアリティを出す小道具に変換されてしまう。
作者の新境地を高いクオリティでみせたまさしく快作だが、気楽に読める話でもない。しばらく読み返せないだろうなあ。
このカラスヤ新境地を描かせた桐くん(編集者)、ただの方向音痴で折り紙が絶望的に下手な男ではないようだ。こ -
購入済み
巧い絵が多い
初めてこの雑誌読みました。お目当ての作品の単行本が待てなかったので雑誌購入しましたが、初めて読む作品ばかり。まず絵の巧い作家さんが多くて驚きました。
面白そうな作品は単行本買って遡って読んでみます。 -
Posted by ブクログ
近代文学のこういう読み方もあるんだなあと、ちょっとした目ウロコ。「生きる苦悩とかの部分はやや飛ばし気味」に「失われた世界を文学を介して見る」という視点が新鮮だ。確かに、明治から大正、昭和の戦前にかけての日本や日本人の姿を知るのに、文学作品は格好の素材だろう。作者は「明治期の風景や文化、大正期の空気感などに惹かれるが、現代にはついていけてない」そうだが、本当に、今の世の中に違和感を抱く若い人に近代文学を読むようすすめるというのはいいかもしれない。
夏目漱石や川端康成といったビッグネームに、芥川龍之介、太宰治、横光利一など、まあ当然だわねという作家も登場するのだが、特徴的なのは、きちんと読んでる