坪倉優介のレビュー一覧
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
通常記憶喪失というと、「ここはどこ?? 私はだれ??」
という感じで、とりあえず日常生活をしながら
自分に関する記憶を取り戻す、って話が多い。
だけどこの作者は、バイクの事故で18歳の時脳に衝撃をうけて
そればかりじゃなく、日常のすべても忘れてしまう。
食べるも、眠るもわからない、
ただ会話はできるだけの大きな赤ちゃんになってしまった。
家族はもちろん困惑する。
食べなさい、といっても食べ方がわからないとか、
お風呂に入るといっても適温がわからないから用意しないといけない、
寝なさい、というと寝る意味がわからないといって寝られない。
母親は18歳の子を、赤ちゃんを育てるように育て -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
読書録「記憶喪失になったぼくが見た世界」3
著者 坪倉優介
出版 朝日文庫
p54より引用
“ 食事でも出されたものは、出されただけ
食べてしまう。テーブルの前にすわって、
苦しそうにしているからおかしいと思って見
ると、テーブルに並べた食べ物が全部なく
なっている。まんぷくということがわからな
いのです。”
目次から抜粋引用
“ここはどこ?ぼくはだれ?
これから何がはじまるのだろう
むかしのぼくを探しにいこう
仲間はずれにならないために
ぼくらはみんな生きている”
草木染作家である著者による、自身の身に
起きた記憶喪失とその後を記したノンフィク
ション。過去に他社から刊行さ -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
新鮮な表現に胸を打たれた。
お金や電車、食べもののことなど、、
これまで様々な芸術家たちが今生きる世界を描こうとしてきたけれど、こんなにも、初めて出会うときのようにみずみずしく表現した人はいないんじゃないかと思う
お母様の手記によると、坪倉さんが「人間はなんのために生きているの?」と尋ねたときがあったという。
自分の生きる目的というのが見いだせないということは、どんなに衣食住満たされていても、孤独で寂しい思いを背負うことになるのだな、と思った。
特に前半の、日常生活を送れるようになるまでの描写は、読んでいても苦しくなるほど、苦労の日々だった様だ。でも、大学に行き、染め物の課題を重ね、京都 -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
スクーターで事故にあい、過去の記憶どころか日常生活に必要な知識も全て忘れてしまった青年の、ノンフィクション。フィクション作品に出てくる記憶喪失者は自分のことを忘れていても日常生活を営む上で不便はしてないのに、青年は赤ん坊と同じゼロからのスタートだった。白米やチョコレートを食べて「美味しい」「甘い」を知り、文字を覚え、大学に行く……もし私だったら世界が怖すぎて布団から出られない。誘われて大学のクラブに行ったら「君は長いあいだ部費をはらっていないね。部費は一ヵ月遅くなるたびに一ヵ月ぶん増しだから、三万六千円だ」と言われるなんて質が悪すぎやしないか。事故にあった人に対して、その対応はないだろう。当時
-
- カート
-
試し読み