坪倉優介のレビュー一覧

  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    通常記憶喪失というと、「ここはどこ?? 私はだれ??」
    という感じで、とりあえず日常生活をしながら
    自分に関する記憶を取り戻す、って話が多い。


    だけどこの作者は、バイクの事故で18歳の時脳に衝撃をうけて
    そればかりじゃなく、日常のすべても忘れてしまう。

    食べるも、眠るもわからない、
    ただ会話はできるだけの大きな赤ちゃんになってしまった。


    家族はもちろん困惑する。
    食べなさい、といっても食べ方がわからないとか、
    お風呂に入るといっても適温がわからないから用意しないといけない、
    寝なさい、というと寝る意味がわからないといって寝られない。


    母親は18歳の子を、赤ちゃんを育てるように育て

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    2012年08月03日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    ”カラフル”を読んだ後だったので、イメージが重なったりしました。

    後半の染色の話も興味深かったです。

    普通の人が見えない世界を感じてほしいな、とか、
    改めて感じてほしいな、と思ったのですが、
    まさどんには、ちょっと単調だったようです。

    2025/05
    ラジオ深夜便アンコール インタビュー
    生きていくことに幸せが沢山ある
    戻るのではなく1から始めてみたほうが早かった

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    2011年12月26日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    ネタバレ

    交通事故で記憶を無くした美大生が新しい自分を作り上げるまでの過程を一人語りで記した手記。
    「記憶を無くす」ということがどんな体験なのか、理解のしようもないが、周囲の理解も大きかったのだろう。中に筆者の染色作品が掲載されているが、とても優しい色合いながら凛とした輪郭を持っており、これが現在の彼なのだということが垣間見える。「事故の前の記憶が戻ること」が最も怖く、事故の後に手に入れた「新しい過去」に励まされているという結語がなんとも心強い。

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    2022年02月10日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    「自分、もしくは家族や友人がその当事者だったら...。」と色々考えながら読んでみた。こういったことに急に直面する可能性は十二分に考えられる。今までこういったことを真剣に考えていなかったので、この本を読んで色々考えさせられました。
    本人は、壁を乗り越え新しい一歩を歩み進んでおられるようでよかった!そして、大変な苦難に打ち勝ったご両親の素晴らしいサポートを心から尊敬したいと思いました!!

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    2018年09月02日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    読書録「記憶喪失になったぼくが見た世界」3

    著者 坪倉優介
    出版 朝日文庫

    p54より引用
    “ 食事でも出されたものは、出されただけ
    食べてしまう。テーブルの前にすわって、
    苦しそうにしているからおかしいと思って見
    ると、テーブルに並べた食べ物が全部なく
    なっている。まんぷくということがわからな
    いのです。”

    目次から抜粋引用
    “ここはどこ?ぼくはだれ?
     これから何がはじまるのだろう
     むかしのぼくを探しにいこう
     仲間はずれにならないために
     ぼくらはみんな生きている”

     草木染作家である著者による、自身の身に
    起きた記憶喪失とその後を記したノンフィク
    ション。過去に他社から刊行さ

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    2017年02月08日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    新鮮な表現に胸を打たれた。

    お金や電車、食べもののことなど、、
    これまで様々な芸術家たちが今生きる世界を描こうとしてきたけれど、こんなにも、初めて出会うときのようにみずみずしく表現した人はいないんじゃないかと思う

    お母様の手記によると、坪倉さんが「人間はなんのために生きているの?」と尋ねたときがあったという。
    自分の生きる目的というのが見いだせないということは、どんなに衣食住満たされていても、孤独で寂しい思いを背負うことになるのだな、と思った。

    特に前半の、日常生活を送れるようになるまでの描写は、読んでいても苦しくなるほど、苦労の日々だった様だ。でも、大学に行き、染め物の課題を重ね、京都

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    2015年01月14日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    大学生の時に交通事故にあい、過去の記憶を失った作者の実話。作者の視点と、母親の視点の両方が交互に綴られる。

    作者自身が本当に幼児のような状態に戻って、周りの情景や友人、家族の様子を語っている部分は、子供の視点のようでとてもリアル。母親の当時の心情などは、子を持つ親として、本当に強い両親だなと感じる。

    面白いけど、まぁでも星3つかな。

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    2013年08月17日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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     18歳の美大生が事故にあい、記憶を失ってからの12年間のノンフィクション。これを読んだ感想は「本は読み手の心を映す鏡」だな、と言うこと。

     私の感想は「なんとも言えない」だった。
     リアルタイムで書いたものなんだろうか……? だとしたら葛藤はないのか? なんというか、うーん。もっとどろどろとしたものがあって、その中の綺麗なものをチョイスして載せた感があるのだけれど、それは人間を偽悪的に見すぎているのかな。

     ただ、この人の作品は、過去関係なく見てみたいな、と思った。
     草木染作家としての個展を見るか、それについての本を読んでみたい。

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    2012年09月25日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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    スクーターで事故にあい、過去の記憶どころか日常生活に必要な知識も全て忘れてしまった青年の、ノンフィクション。フィクション作品に出てくる記憶喪失者は自分のことを忘れていても日常生活を営む上で不便はしてないのに、青年は赤ん坊と同じゼロからのスタートだった。白米やチョコレートを食べて「美味しい」「甘い」を知り、文字を覚え、大学に行く……もし私だったら世界が怖すぎて布団から出られない。誘われて大学のクラブに行ったら「君は長いあいだ部費をはらっていないね。部費は一ヵ月遅くなるたびに一ヵ月ぶん増しだから、三万六千円だ」と言われるなんて質が悪すぎやしないか。事故にあった人に対して、その対応はないだろう。当時

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    2012年07月02日
  • 記憶喪失になったぼくが見た世界

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     ある意味幸せかもしれない。
     小さな時に身につけたものを再取得するわけで、ロジカルに取得できるのは面白いかも。

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    2011年09月26日