桜庭一樹著 『伏 贋作・里見八犬伝』(文春文庫刊)のレビュー一覧
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終わり方が好き
映画とは違う終わり方でした
絵も話しも漫画の方が良い
買ってよかった漫画
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前半の作画、後半のストーリーと見どころの多い巻。当初よりアクションシーンの描写は上手いと思っていたけど、静寂を破る道節急襲から信乃とのバトルは緊張感溢れるカットに加え、アニメーションで見ているかのような流れる筆致で絶品。ゾクゾクした。
後半、原作を読んでいないワタシにとってはまさかの人物が登場し、「
...続きを読むえ?この作品自体がその世界を翻案したパラレル世界じゃなかったの?え?同じ時間軸で同じ世界で共存してるの?」と驚愕の展開が繰り広げられ、いよいよ謎の根幹に迫る引きで次巻への期待が高まりまくり。
あと、主人公の浜路が幼いながらも自分でしっかり考えて動く、芯の強いキャラなのもいい感じ。
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面白
絵が綺麗
アニメ絵よりこちらの方が好き
小説より理解できました
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原作より、話が深くなっているぶん、話の進行が遅いですが、これはこれでとても良いと思います。
凍鶴さんがものすごく美人。
Posted by ブクログ
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アニメ化なると聞いたので気になったので友達に借りました。とても面白かったです(*^_^*)すごいスピード感があり、ハラハラドキドキしました!浜路が可愛い´`*あっと言う間に読んでしまいました。次巻が気になります!!原作も読んでみたいな!
Posted by ブクログ
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途中まで、これ浜路はどういう答えを用意しているのだろうと、ハラハラドキドキの展開だったけど、江戸のその後まで含めた結末が非常に論理的で納得のいく読後感良いまとめ方でした。
冥土はスキル「きゃらが かってに うごく」をおぼえた。
ひとつだけ残念なのは3巻まで大絶賛していた作画が、この最終巻では息切れ
...続きを読むしたのかこれまでと比べて少々雑になっていると感じたところ。
Posted by ブクログ
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原作を読んでから漫画を購入しました。
原作とはまた別物として読む分には、話が深く掘り下げられていてとてもよかったです。
絵も細かく、自分好みでした。
Posted by ブクログ
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絵に勢いがあって、浜路の狩りの様子がよく描かれていると思います。目を覆いたくなるような描写もあり、全体的にシリアスです。ギャグシーンもありますが、かといって作品全体の印象がライトにはなっていない印象。原作とは異なる点があるものの、話の軸は原作通りになっていそうな様子。伏が人を殺す理由がどのように描か
...続きを読むれているのか、とても気になります。次巻が楽しみ!凍鶴太夫が綺麗だったなあ。
Posted by ブクログ
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作画が美麗。映画版とはそれぞれキャラクターデザインが違い、皆美形だなあと思う。迫力や勢いを感じる。個人的に、原作とも映画版とも違うという信乃と浜路の結末に期待しています。
Posted by ブクログ
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映画が気になっていて原作を読んでいる途中ですが、コミック版を見つけたので購入。
スクウェア・エニックスの漫画は絵柄とか結構好きで、この作品の絵柄も好みです。
原作を読み終わってないので何とも言えませんが、コミック版だけで言うなれば、面白いと思います。続きが気になる作品です。
原作の良さ、映画の良さ、
...続きを読む漫画の良さがそれぞれあると思います。
二巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
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現八の登場。人間を招き入れた信乃に対して尋ねるのだけれども、
「小文(凍鶴太夫)の肩身を届けに来た人間だ。俺が信用下から中に入れた。問題あるか?」
と啖呵を切る。現八は、しばし信乃と浜路を見つめるけれども、
「お前がそう言うなら問題ない」
と気にすることをやめる。
信乃に茶を出されておずおずと飲
...続きを読むめば、現八が信乃に対して
「棚にあった毒草の粉末を知らないか?」
「あ、アレ、茶葉だと思って使っちまった」
「ゴブファア!(浜路、思わず噴き出す)」
凍鶴太夫の最期を尋ねられて、気高く美しかったこと、人間と伏の共存を願っていたこと、また新兵衛を最期まで愛おしんでいたことを伝える浜路。
信乃から、何故人間と伏は共存できないのか分かるかと問われ、伏の血の疼き――どうしても越えられない、無差別の破壊欲があるからだと説けば、
「伏と人間にはどうしようもなく深い『溝』がある。その『溝』を埋めて同じにしてしまえば、伏だの人だのといがみ合うこともなくなると思わないか?」
浜路は吃驚仰天する。そんなことが可能なのだろうか?
昔は伏もたくさんいたのだけれども、伏狩が増えるにつけ続々と狩られていき、結局今は三人に成り下がってしまった。今迄死んでいった仲間たちのためにも、俺が終止符を打つのだといきまく信乃。
浜路にどうして人間であるおまえがここまで入れ込むのだと尋ねる信乃。
「伏と人というよりも、自分の好きな人同士が殺し合うなんておかしいと思ったから」
信乃が大爆笑し、浜路は怒って顔を洗ってくると出て行ってしまう。新兵衛は伏と人のいくさだとわかってんのかあいつ!とぼやき、本物のいくさを観たこともねえ若造が何言ってんだとツッコミを食らう。
現八は、おまえがそんなに楽しそうにしているところを見るのは久しぶりだと笑う。いつもなら相手を信用させてすぐにバッサリ切り捨てるだろうと、胴元におさまっている懐刀を見やる。馬鹿正直すぎるから切り捨てる気も失せた、問題あるか?と言い捨てる信乃に、また現八は笑う。
二人のやり取りを理解できない新兵衛が近づいたそのとき、壁を突き抜ける一振りの刀――。
一瞬でそれに気づいた信乃が新兵衛をかばう。
壁をばっきりとぶち破って現れたのは道節その人だった。
新兵衛は息巻く道節を見て、凍鶴太夫と吊し上げられた過去を思い出してパニックに陥る。現八は新兵衛を抱きしめて落ち着かせようとする。
そして発せられる言の葉――「鎌鼬はどれだ」。
鎌鼬の正体である現八はぎくりと肩を震わせるのだけれども、信乃は新兵衛を任すと告げて道節と対峙する。
相手が浜路の相方だと気付き、人間に期待した自分が馬鹿だったと自分自身を冷笑する信乃。
道節の口から毛野を殺したと聞かされて、殺し合いを始めるふたり。
あわや二人ともお互いの刀で刺殺されて血まみれにというところで、銃弾がふたりのつるぎを弾き飛ばす。
「俺の仕事を邪魔するのか!」
「あたしはここへ話をしに来た! 兄ちゃんこそ邪魔するな!」
がなり立てる道節に対して怒鳴り返す浜路、浜路が誘い出したものと思っていた信乃はきょとんとする。自分が呼ぶわけないじゃん、取り込み中だから黙ってろダアホと一喝されて黙る信乃。
俺を裏切るつもりか、駒の分際でと内心叫ぶ道節。
敵味方だとか裏切る裏切らないだとか、兄ちゃんはおかしい。伏だって人と同じように考え生きているのに殺し合うなんておかしいし、割り切ることなんてできない。人と伏が仲良く暮らす道を探すと決めたんだ!
浜路のかたくなな意思に、道節は戸惑う。
兄ちゃんのことは好きだし、信乃や現八、新兵衛も悪い人じゃないのに、殺し合うところなんて見たくないと泣き出す浜路に対して、鎌鼬という伏を知っているかと尋ねる道節。
彼に殺された伏狩たちは数知れず、そしてその中におのれの相棒がいたのだと言い放つ。
あいつの受けた苦しみと同じだけの苦しみを味わわせてやらねば気がすまん!
そう叫んで新兵衛に向かって自身の欠けた刀を放り投げる。
現八が村雨丸を引き抜いて道節の刀をはたき落とし、今度は現八と道節が相まみえることになる。
だが奇しくも妖刀村雨丸。
その圧倒的な重圧に支配され、自分が今まさに殺されかねんというとき、刀が振り下ろされるそのとき、浜路が眼前に仁王立ちし道節を守ろうとする。
そのさまが自身の昔の相棒と重なり、駒と内心吐き捨てた浜路をかばって背中を切られる道節。
お互いがかばい合いっこするだなんて変な兄妹だとぼやく信乃に対して、本当に両者の溝がなくなる世界が来るのだよねと問いかける浜路。
信乃は言う。
両者の溝がなくなるということは、強いものが生き残り弱いものが淘汰される世界へと成り果てるということ。つまりそこに法や秩序は存在しえなく、ケモノの世界へと堕ちるということである。ケモノ側へと人間を堕とすことによってなしえる世界なのだと。
それはおかしい。優しくもなんともない平等の世界なんて凍鶴が望んだ世界なんかじゃあない。だったらあたしは違う道を探して見せる!と啖呵を切る浜路。
そして閑話休題、道節の傷の治療をしながら船虫に相棒のことを聴けば、頭の回転がよく器用な人間だったという。また多分に船虫に惚れていたようで士官にわざわざならず浪人のままでいたという。所謂三角関係のような状態だったと笑う船虫。
そんな中伏姫という名前に心覚えはないかという質問に、道節がむっくりと起き上ってそれにこたえる。
里見八犬伝のことだと。
伏狩令が出てから発禁になったけれど、噂によると今なお続きが書き記されているらしいとのこと。
道節から聞きかじって直接馬琴のもとへと訪れた浜路。ごめんくださいと門をたたけば、迎えたのは冥土。
まずい、諸々のものが見られる前に追い返さねばと問答を繰り返すも一直線な浜路には効果がない。
ふすま一枚をばしんとひらいて対面する馬琴と浜路。
正座してたたずんでいる馬琴を「ああやって物語を書き続ける創作馬鹿なのですよ」と冥土は告げて、なにもしてないよという浜路に近づいてご覧なさいと話す冥土。
それに従い近づこうと一歩進めば、馬琴の口から紡ぎだされる言の葉とそれに応じて脳内に広がるその風景――わくわくするようなその情景。浜路の存在に気づいて言葉をとめた馬琴に「続きは――!?」とせがむ浜路。
ねだられて爆笑する馬琴。
執筆中はゆすっても大声で話しかけても反応すらしないはずの馬琴が爆笑するだと、と戸惑う冥土。
意気揚々と里見八犬伝は自分を救ってくれた英雄の話だと告げる馬琴に、今では影も形もないものじゃないかと告げる冥土。冥土新聞という陳腐な代物はまだ続いているのか、民衆を操るだけでなにも残らんと語られて、
「僕の八犬伝はもうすぐ完成する! そのときにあなたは認めざるを得ない! 僕の発想のすばらしさ、そしてその才能を!」
生きた里見八犬伝を知るのだと豪語する冥土。
それはさながら嫉妬に病んだにんげんそのもの。
「完成しようがしまいが結末は見えている。誰も救われることのない終幕だろう?」
どういうことだと浜路が尋ねれば、伏のあじとやほかの面々の写真も含めて、細かく調べ、筋書き通りに動かし、自分が演出した伏狩の物語が現状なのだという。
自分の書いた筋書き通りにきみたちが動くようにしたのだと。
馬琴に自分の書いた物語をどれだけ読んでもらおうとも認めてもらえない。絶望的なまでの才能の差。
伏の起源から調べたその旨を聴かせてやる、と贋作・里見八犬伝を口述する冥土。
原作と違い、『怪物』をその手で切り殺す伏姫。
そしてそこから始まる凶作。
最後は、殿が八房に対して、おまえが大将の首をとってくれば姫をくれてやるというシーン。
さて、今回から原作とも映画とも違い、信乃が伏姫をどうにかすると言及していること、また伏姫が『怪物』を『村雨丸』ではっきりと切り捨てたことが明かされる。
いやまあ原作でも切り捨ててはいたかもしれんが、伏姫をどうにかするとはなんぞや?ということ。
戦闘場面にだいぶ割かれていて、原作でも躍動感もあったものの漫画であるからこそさらにわかりやすくなったともいえる。時折画の荒さが目立つけれど、まあそれも一興。したまつ毛を毎回気にしてしまうがね←
Posted by ブクログ
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八房が兵士の腕を引きちぎるところから物語は再開する。兵士どもの首を引きちぎりかきむしり、殿をお守りするぞと槍を突き立てられ血を吐き出す八房。頭をも貫き死んだと思われたけれども瞳がカッと見開き、なぜ生きているのだとみなが恐れおののく。
そうして大将の首をむしり取った八房は、右目を喪いながらもニコニ
...続きを読むコ笑っていた。
狂態がうそだったかのように、義実は優しい城主へと戻り、凶作が豊作へと移り変わり、人々に笑顔が戻った。
鈍色も精悍でたくましい御姿へと成長し、ただ伏姫ひとりだけがもぬけの殻へと成り果てた。ぶつぶつと独り言をつむいで、ぼんやりとして宙ばかり見上げる。
そしてある日、伏姫は八房とともに城外へと出ようとする。鈍色は、あの姉さまが出ていく必要はない!と、かつらをかぶり女ものの着物を着こみ薄紅をひいて、僕が代わりに行く!と意気込む。
そうして語られる怪物のはなし。
私があのとき殺した天守閣の怪物は、父上の妹君である藍色様だったのだ。昔里見は困窮しており、優秀な兄と醜悪で卑屈な妹とがおり、正反対な兄妹ではあったけれど双方ともに里を救いたいという強い意志があった。
しかしながら輿入れも見つからず里の役にも立てないと藍色は絶望し、高名な祈祷師に頼み込んで人柱になることを決意する。身を穢し人の心を喪い畜生道に身を落とさせて、里の業を一身に背負った。
里の平和は、藍色という存在が人身御供になることによって成り立っていたのだと。
私は犬死なんぞしない。里見の里だけではなく、この世にあるすべての業を永劫私が背負い続けてやるのだ!
私が死んでも私の子が孫が背負うようにしてやる。だから鈍色、おまえもおまえが背負うべきものだけ背負って生きるのだ!
――冥土いわく、「伏はこの世の業を背負い生み出された、人間にとっての陰なのです」。
江戸幕府は、その人身御供の存在である伏に目を付けた。伏姫の子孫を一か所に集い、苦しみを与え続けることによって、江戸という土地に多くの繁栄をもたらせるようにしよう、と。
伏姫の遺体をご神体として江戸城へ安置し、そうすることによって近隣の地域に何割かの確率で赤子が伏へと突然変異するようになった。
かくして江戸には伏が溢れかえり、その伏を殺すことによって栄華を極めている。
信乃が伏姫の遺体を切り捨てれば、今迄伏が請け負っていた因果が人間たちにふりそそぎ、伏姫が生きていた里見の時代と同じことが起こるだろう。
信乃を殺し人々を救うのか、信乃を放置して伏たちを救うのか。
「あたしは信乃をとめる。でも、あたしが狩るのは伏じゃない。獲物はずうっと心の中にいた。人と伏、お互いの心の中で巣食っている獣。あたしはそれを狩る」
江戸城へと向かう道すがら、野犬が人々ひいては自身を襲うさまを見届ける浜路。
新兵衛の煽動だということを江戸城に辿り着いたそのときに知りえて、新兵衛と向き合う。
猟師であるから獣は狩る。自分が狩られたとしても文句は言えない。それだけの覚悟があるのかい。凍鶴太夫が望んだ平和な世界は望まないのか。
そう問われて、新兵衛は心情を吐露する。
母さんが望んだ平和な世界のほうがいいに決まっている。でも人間たちがそれを許してくれない。仕方ないだろう。
外から来たあたしが変えてみせる!と啖呵を切られて、「いつだってつらいかもしれない。でも必ず自分を助けてくれる強いひとがあらわれてくれるよ」という、凍鶴太夫の言葉を思い出す新兵衛。もう一度だけ信じてもいいよね、と泣き出す新兵衛。
あと道節と現八の戦いがあるのだが、原作と違って死なないとまでいっておこう。
信乃が伏姫を切り落とせば、すべての業によって信乃は落ち潰され消滅し、残りの業が人の世に降り注ぐことになる。
浜路は、伏の起源だからといって信乃にだけすべてを背負わせることは間違っている。外から来た自分が背負ってやる。
「大好きな人たちのためだったら、こわくなんかないから」
にこりと笑って、村雨丸を伏姫に近づけていく。
そんな後ろ姿を見て、おまえ自分が死んじまうのになんで笑っていられる、自分の好きな人たちが殺し合うのはいやだって?とぐるぐる脳内で問答し、思わず足蹴をして引きとめる信乃。
浜路が伏姫を殺してくれれば、自分も死なないし人の世に業が満ちて自分たちは解放されるし万々歳だ。でもどうしてひきとめた?
――もしかしたら、生まれてこの方偏見まみれだった自分たちと人と変わらず接し、仲間のために怒り泣き笑い、そうして自分たちを想ってくれたこの浜路という人間を……。
二人が二人とも死なせたくないと思った。
そうして信乃は提案する。一人で切ればすべての業が押しつぶしてくるけれど、二人で切れば分散されて二人とも死なないで済むかもしれない。
信乃と浜路、二人そろって村雨丸を握りしめ、伏姫を切り捨てる。そうして噴き出す黒い業。
どっぷりとした黒い闇につつまれて、ゆめかうつつかを揺蕩う浜路。
頭蓋骨が丸出しの犬が一匹、静かにたたずんでいた。
名を八房と名乗るその犬は、新たな生贄はおまえかと笑う。
ずるずると黒い影が浜路を浸食していく。
小さなその体で、業の重みに耐えきれるのか。
浜路は尋ねる。信乃も同じようにこの苦しみを味わっているのかと。八房がそうだと答えると、あたしがもっと業を背負うから信乃の重みを和らげることはできないかと提案する。
何も知らずのうのうと生きてきた自分と違って、信乃は今の今迄苦しんで生きてきた。だからその分を背負わなければ不公平だ、と。
業を背負って終わらせるだけじゃない。業が憎い。大好きな人たちを殺し合わせた業が憎い。だから狩る。その業を根絶やしにしてやる!
絶望に満ち満ちた中に備わった希望をけっしてなくしていないその強いまなざし。
そこに伏姫の面影を見た八房。
八房は笑った。
業はすべて人の世へ還そう。人も伏も区別ない、ありのままの状態へと戻し、浜路の言う伏狩りを見届けることにしよう。生贄などを生み出さなくても人の世は混沌に満ちないさまを証明してみせろ。
八房の望みは、世の秩序であるという。生贄がなくても世の中がきちんと回るのであれば、それに越したことはない。
浜路は吃驚しながらも安堵し、安堵しながらも提案した。
「助けるついでにお願いも聞いてくれない? 業を分割にしてもらいたいんだけど……」
八房は再度、笑う。
図々しい。図々しいが、おもしろい。ならばそこまで言ってできないとは言わせない。承ってやろう。
江戸の町は、里見の里のように急激に混乱する、ということはなく、しかしながら伏姫が消え失せたことにより、すべての業はこの人の世へと還った。
伏である信乃、現八、新兵衛は江戸の町を去り、どこか片田舎か山の中で余生を過ごすという。
手紙を書く、と言う信乃のせりふに、道節に読み書きを教えてくれとねだる浜路。
伏狩令は撤去され、船虫はぐうたらする伏狩たちを叱り飛ばし、道節は船虫の食堂を切り盛りしている。結婚はしていないようだ。ツケを返すという名目で一緒に働いているようす。浜路は私服警官のような真似事をしている。食い逃げをひっとらえ、少しずつ、人の世にざわめいている業を狩りとっていくよう。
そうして緩やかに、人と伏は生きていくのだろうという結末で締めくくられる。
原作は信乃が逃亡で終わりだし、原作は微妙に恋愛方面に流れたからなあ。漫画版も恋愛に近しいといえば近しいけれど。若干駆け足かなあとか原作であった女の子の伏のシーンなかったなあとか。そんなところが若干淋しかった。
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『伏』の原作を読んで、世界観にはまり、うっかり漫画版にも手を出してしまいました。
道節のにぃちゃんが悪役っぽいツラぁだったり、冥土が眼鏡のがり勉っぽかったぁり……いろいろ違うけれど、これはこれでいいのかなあ、と。
凍鶴との最期。禿二人の首を討ち取って嬉々とする道節にぞわりとする浜路。信乃との出
...続きを読む会い。
独特の世界観にはまりこんでゆけるなら、さぁ、どうぞ。
Posted by ブクログ
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『伏』の原作を読んで、世界観にはまり、うっかり漫画版にも手を出してしまいました。
道節のにぃちゃんが悪役っぽいツラぁだったり、冥土が眼鏡のがり勉っぽかったぁり……いろいろ違うけれど、これはこれでいいのかなあ、と。独特の世界観にはまりこんでゆけるなら、さぁ、どうぞ。
Posted by ブクログ
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原作未読。小説も映画もどっちも面白そうだが、とりあえずとっつきやすそうなマンガから。迫力というか、凄みのある絵だと思う。
Posted by ブクログ
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小説に映画に漫画にと
微妙に話の趣きが変わっていて飽きない
信乃セクスィすぎ(笑
あと道節兄ちゃん凄み増しすぎ!
もはや別人レベル
けど、そんな風に内外ともに強くなった兄の代わりに
浜路の戦闘力は原作>漫画>映画の順で落ちてると思う
パワーバランス取れてていいのかな
信乃は、映画のデザインで中身
...続きを読むは小説のが好きかな
伏の心の中に吹きすぎる隙間風の無情さを漫画でも期待
Posted by ブクログ