田中モトユキのレビュー一覧
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立彦が登場すると小学生編の記憶が一気に蘇る。このように幅を持たせたドラマ性の高さが作品の持ち味だ。レッズに対して遺恨を持つ桜庭の存在もまたフックになっている。
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普通なら決着が付きそうな流れからのゴールの応酬はまさに激アツ展開。選手じゃなくともボールの動きを目で追ってしまうし、まるでスタジアム内で試合を見守っているかのような臨場感だ。素晴らしい。
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選抜でも存在感を出せてこれならってときに、高虎…。酷な試練を乗り越える度に強くなる龍は本当に心から応援したくなる。武蒼のチームも新体制になってから新たなドラマが生まれていて楽しい。
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PKで決着を付けるサッカーの残酷な面がよく描かれている。選手たちが抱える苦悩が成長の糧となることを切に願う。3年生たちの引退が楽しくも切なく描かれていて泣ける。
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聖和台との激化する試合模様。両チームの勝利への選手の渇望が別け隔てなく描かれている。不慣れなセンターバックを務める優人の成長が見て取れるのも良き!
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桜庭はカス野郎(作中の呼称を借りて)なんだけれど、類稀な才能と技量を持った魅力的なキャラクター。PKを決めて待望のゴールに湧く歓声に照れる姿がちょっと可愛い。前の巻水を被ったツケで風邪を引いてしまったアイコ。マネージャーたちが彼女を見舞い、部員たちがベンチコートを用意するエピソードが実に良い。
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苦戦を強いられた武蒼の選手たちが打開を計る後半戦。その要となるハーフタイム、バラバラになり始めた選手たちの注目を集めるべく自ら水を被るアイコ。通訳として監督の言葉を届ける彼女の存在感が増した瞬間であり、作中でも記憶に残る名シーンだと思う。
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部内試合を通して龍の新たな課題が見えてくる。新生チームのメンバー紹介という意味合いでも何人か頭角を現しており存在感がある。閑話休題プールの回では久々にアンナがメインに登場。恋愛話に少し進展があるかと思いきやそうでもなく、まぁ恋愛メインの漫画でもありませんからね。ヒロインたちがそういった面でギスギスし...続きを読む
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これまで解説ポジに徹していた武蒼の10番、友坂亮太が満を持してピッチ上に立つ。これまでのクレバーな印象とは打って変わって持ち前のキープ力を活かした何とも泥臭いプレースタイル。部内試合では敵だが、頼もしさが感じられる好キャラクターだ。
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ある意味高校生最大の盛り上がりを見せるAチーム対Bチーム。ポゼッション、カウンター、リベロ等々、専門用語に纏わる話も試合を通して丁寧に理解されるので、漫画を読んだ後観る現実のサッカーの試合も更に面白く感じられる。
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この作者は障害を用意するのが上手いなと思う。そもそもの起点は主人公の大怪我だが、ここにきて監督の退任話とは…。部全体のストーリーとも取れるので、ここからどう困難を乗り越えて前に進んでいくのか目が離せない。
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監督がコヴァッチに代わってからの初戦。荒療治というか意地が悪いというか、とにかく輪舞に尽きる回だ。気付きに至るまで時間は掛かったが、得るものも大きい。サッカーの奥深さを感じる。
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龍の課題と克服するプランが見え始める第20巻。3年生の選手権に掛ける意気込みは並々ならぬものがあり、ボルテージが上がる。チーム全体のドラマを見届けたくなる魅力を備えている。
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チーム武蒼の要とも言えた亮太がチームの新戦術に溶け込めずアキレス腱となってしまう。3年であろうが忖度なしの展開がある意味リアルに感じられる。奥深きスポーツだ、サッカーは。
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展開が熱い赤城中央戦。ベンチも含め戦術の駆け引きが如何に勝敗を左右するか理解される。フォーメーションの変化など、作中丁寧に説明されるのが有り難い。
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中学生編後のインターバル(フットサル)ではサッカーの本質である止める、蹴る、そして動くであることを説いてくれる。高校生編が始まり、まさかのライバルであったあのキャラクターも再登場。ここから俄然面白くなっていく。