松本健太郎のレビュー一覧
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未来IT図解 これからのデータサイエンスビジネス
著:松本 健太郎 、 マスクド・アナライズ
本書の特徴は、データサイエンスビジネスを通じて経験した、失敗の痛みと苦しみも成功の喜びも熟知している著者たちがキレイゴトをいっさい排除して、誰にも忖度せず、ド直球で「だからデータサイエンスビジネスは失敗する」「だからこうした方が良い」と直言している点である。2011年からつい最近まで書籍では読めなかった、本当のデータサイエンスビジネス、今だからこそわかるデータサイエンスビジネスの話が満載である。
構成は以下の3章から成る。
①このままでいいのか、データサイエンスビジネス
②データサイエンスビジネスを牽引する力の付け方
③データサイエンスが変えていくビジネスの在り方
初心者が手を出すと火傷する。だが、しかしリスクだけを恐れて何も手に付けずにいると大火傷を負う。かもしれない。
AIやビッグデータがなんでも良い方向に変えてくれるというようなバラ色の未来ではない。酸いも甘いも失敗も成功もある。
向かうべき方向性と日々進化する技術を見据える中で折り合いをつけながら前に進むのが正解なのかもしれない。
プロでないとわからないと目を背けてばかりでは何も始まらない。わかることわからないこと。知るべきことそうでないことを切り分けながら、取捨選択しながら学び、良い意味でプロに騙されないような軸を持ちながら付き合っていく必要がある。 -
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マクドナルドの売れる理由は、背徳感。サラダマックは売れず、クォーターパウンダーは売れた。
人間は合理的ではない。人間の負の部分を見たほうがヒットする可能性が高い。
花咲爺さんも、兄さんがすぐに真似をした。成功していれば称賛される。
バイキング方式は、デンマークで北欧式のビュッフェ「スモーカーボード」をまねたのが始まり。
気分一致効果=良い気分のときは良い情報を、悪い気分のときは悪い情報を思い出す。
元を取りたい=損失回避、サンクコストの誤謬。
人間のお腹は400gでいっぱいになる。ステーキ300g、吉野家牛丼並350g。
サントリーのストロングゼロは、飲む福祉といわれている。簡単に酔える商品として定着。
消費者は、満たされているが物足りなさを感じている。
目に見えない不満を探す。チャンスは不満の中にある。
ナイーブシニシズム=自分より相手が自己中心的だと考えてしまう傾向。
心理的リアクタンス=選択する自由がないと、たとえそれが良い提案でも反発する傾向。
結果バイアス=結果が良ければ、プロセスもよかったと判断されやすい傾向。
無意識バイアス=自分自身も気づいていない偏見や思い込みで判断する傾向。
生存者バイアス=失敗事例は記録に残らないため、成功事例のみを評価してしまう傾向。私の履歴書に出てくる人は生存者なので、その戦略を評価してしまいがち。
怠惰は発明の母。
乙姫は、開けるなといって玉手箱を開けさせた悪女。
ひとりのストーリーに焦点を当てたほうが同情を引きやすい。感情に訴える。
AIが仕事を奪うという嘘=ガウス過程分類法という正規分布を用いた回帰分析の結果。タスクがAIに置き換わるかを分析しただけ。職業ではない。オズボーンの論文は否定され反証論文が出尽くした。
投影バイアス=他人も自分と同じように考えるはず、と思い込む現象。
これからは、常識を疑わない人が損をする時代になった。
宝くじは、ドキドキ感を味わう商品。
客観的データという罠=サンプルサイズを気にしないで安易にランキングを信じる罠。
日本人がランキングに弱いのは、付和雷同的だから。
バックファイア効果=自説に不都合な意見が出ると、かえって固執するようになる=フェイクニュースの土壌。
単純接触効果=何回も接触すると好意的に見る傾向。
同調バイアス=他人の行動を見てから自分の態度を大勢に合わせる傾向。選択が不安な場合やこだわりがない場合などに出る。イジメの原因にもなる。
データはファクトではなく間違っているという前提に立つ。データも疑う。
ゼロサムヒューリスティック=利益の総量は一定と考えやすい。他人が得すると自分が損する、と思いがち。 -
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トレンド本と言って良い本。旬なネタで現在進行形の現場の動きや、提供側の視点での事例紹介などが記載されているので、採用する側の人が読むとちょうど良い感じにお互いが歩み寄れるような雰囲気があります。
ただ、パートワンの各種指摘は、当たり前すぎな上に、採用する側のシニア層からすると鼻につく書き振りなところもあるかなと、ある意味同業の営業の昭和生まれからは指摘したいw
結局、データサイエンスなるものが自社のビジネスに役に立だせることができるか?平たくいうと、それウチが儲かる話なの?って言うドライな所が最も大事だと思うのだが、その急所の部分は発注側が責任もって欲しい所。
この本は、そう言う点で、発注側になる人が、一読して、基本的な言葉とか、勘所みたいな物を認識するのに良いと思う。
逆に受注側の本気でデータサイエンスを学びたいって言う様な技術者には、初学としての知識が得られると思って手に取ったほうが良いかも。
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新奇事象の100本ノック。同時期に読んだ「なぜ『つい買ってしまう』のか?」ではインサイトの探し方を体系化し説明していたのに対して本作は、新奇事象をひたすら並べた一冊。著者が規定する14のカテゴリー別に整理された事象からそれぞれ導出したアイデアにまで昇華させています。
こうしてみていくとやはり事象をみただけ・知っただけでは(自分には)すぐさまアイデアに結び付けることは難しいと感じます。とはいえ著者もあとがきで書いているように本作は、なんども読み返し、そのたびに新たな発見をするためのもの、ということですから、手元においてスルメのように長く味わうべき本なのかもしれません。 -
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データサイエンスビジネスについて、
ざっくり書いてくれている本。
どちらかというと初心者向けかなと思うが、
それでも全体感を掴むには分かりやすかったと思う。
これからデータサイエンスビジネスに
取り組む人であれば、一度読んでみてもよいと思う。
【勉強になったこと】
・AI・データ分析における開発では、
ユーザー企業による開発の内製化や少人数が
短い期間で開発とリリースを繰り返す
「アジャイル型開発」の採用が増えてきている。
・分析前までにかける時間はプロジェクト全体の8割程度
・データサイエンスビジネスでは、何よりもまず、
データから何を知りたいのかを定義すること。
・時系列データは、傾向変動、循環変動、
季節変動、不規則変動の4種類に分類出来る。
・ディープラーニングとは、従来は人間が
与えていた特徴量を自ら探す学習法のこと。
・2018年の日本の広告費は、
総広告費6兆5,300億えんで、インターネット広告が
1兆7,589億円となっている。
・データ分析チームが活躍するためには、
KKD(経験・勘・度胸)から、
DNA(データ・数字・AI)に変革すること。
そのためには、ボトムアップからのアプローチも
必要となってくる。 -
Posted by ブクログ
・中級者以上のデータ分析実務経験者にとっては既知の内容が多いのではという印象。その差分を得ていくのがよい。
・パート1で論じられている事の現実感が逆になかった。納得や共感よりも、まだそんな考え方の企業がいるのか。という所感の方が強い。多分、新卒からIT企業に勤めて、他企業の文化に触れる機会がなかったからだと思う。逆に「ものづくり」企業を中心にそうした旧時代的な考え方がマスである認識を持っておく必要はある。
・圧倒的に自分に不足しているのはITリテラシー。エンジニアと会話できなければ、未来はない。実学を学んで、自分で実践して体感すべきと再確認。
・P51のビジネスプロセスは分析ワークの全体像を捉えていてわかりやすい。元々の分析する前の工程に重きがおかれているのが良い(そもそものデータ自体の正確さや疑いをもつべきという松本さんらしい)
・手法の選択は経験値を積んでおきたい。より良いやり方があるのに分析手法のレパートリーを知らないのはもったいない課題解決手法の幅を広げる戦略は正しい。
・PysonとRの使い分け。
Pyson→サービスの一機能として組み込み
R→統計データ分析による意思決定の支援 -
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ネタバレ■Q1. 人工知能とDeep Learningの関係は?
2018年時点では、人工知能とはDeep Learningのことである。Deep Learningは分類ができるものである。人間の知能の根底には分類がある。
2018年時点では、人工知能はある分野に特化して人間に勝っている。人工知能を作るにあたって、必ずしも人間の脳を模倣する必要はない。
■Q2. Deep Learningが現時点で強い領域、現時点の弱点、将来期待される領域は?
[現時点で強い領域、弱点]
2018年時点では、画像認識の精度がすごいが、何でも認識できるわけではない。認識できるのは「名詞」であり、「動詞」が認識できるのはまだ先のこと(動画認識が必要)。また、雰囲気のように実体のないもの(数字や文字では表せない何か)は表現できないことが現時点での弱点である。
[将来展望]
第3次人工知能ブーム=Deep Learning →第4次人工知能ブーム
(2018年現在) (10年以上後、2030年代~2045年頃)
- 今ある学習データの枠は超えられない →手元にないデータに対する解析ができるようになる
- 誤認識の理由を説明できない →理由をセットにして提示してくれる(Deduction)
★ブレークスルー:Deduction, 意味の理解、理由の説明
※所感:どうやって実現するのかは想像がつかない(だからこそブレークスルーと言っている)
[将来的に期待できる領域]
・この先10年(2020年代)は、誤認識が起きても人間がフォローできる分野での開発と実用化が進む。現在の技術=Deep Learningで実現される。防犯対策における顔認証や、医療業界における画像診断のように、人間の認識率がもともと低い分野の正解率を高める用途では、すでに実用化に入りつつある。一方、自動運転車やロボットタクシーのように誤認識が安全にかかわる分野では、技術が完成しても法整備などがネックとなる。
・2030年代は、現在分かっているDeep Learningの問題点が解決されたうえで、人工知能が活用される。製造業や農業などの製造生産現場向けのロボットが巨大産業化する。
・2045年頃には、これまでは人工知能に作業を任せるだけだったのが、人工知能が仕事そのものを奪うようになる。まず、意味を理解する人工知能=強い人工知能が登場する。意味を理解する(Deductionと同義)とは、ある対象がない状態を想像して、その対象がある状態との差分を表現できることである。これにより、人工知能が対応できる範囲が作業から仕事に昇華する。その後、シンギュラリティが来る。
※所感:人工知能≠Deep Learningかもしれない。何者になるかは今はまだ分からない。
■Q3. 自分がこれから備えるべきことは?
新しいものをゼロから生み出すことができるのは、まだ先のこと(Deduction, 意味の理解が必要)。
しかし、新しいものを生み出すための補助手段としてはどんどん導入されていき、作業がどんどん自動化されていくので、キャッチアップしていく必要がある。
※所感:人工知能を研究開発の遂行に活用したり、人工知能を製品に適用したりすることが考えらえる。
このためには、コツコツと勉強することが大切。明日からでも、例えばPythonとDeep Learningの勉強を始めて、知識のキャッチアップをしていくこと。実際に雰囲気に触れて、何ができて何ができないのかを把握し、ビジネスへの導入を考えていくこと。
■Q4. 子供がこれから備えるべきことは?
・21世紀の仕事は、人工知能を作る仕事と、自分自身を売り込む仕事の二つに収斂する。
・第4次人工知能ブームに備えて、統計学を学ぶ。統計学科で統計を体系立てて四年間きっちりと学ぶ。統計学科はアメリカや韓国では普通にあるが、日本では滋賀大学が2017年に設置した一つのみ。
■その他のメモ
・ビジネスにおける人工知能の導入は、ニーズから掘り下げていったほうが良い。聞きかじった事例から入ると、まず成功しない。(p.138)
・グランドチャレンジを見ると、10~20年先の方向性が見えてくる。(p.171)
・人工知能のDBとしてブロックチェーンが向いている。一か所に集めたくない個人情報を分散・セキュアに管理できるため。日本はブロックチェーン技術の最先端にいる。(p.180) -
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データに基づく議論は一度必ず疑って見るようにすること。つい議論に流されてしまうことがあるが、ミスリードして全く違う結論に至ってしまうことを意識すべき。
様々な指標の定義を確認すること。よく調べると、完全な指標はない。GDP・エンゲル係数・失業率…etc。その上でどう解釈するか、吟味すること。
データをビジネスに活用をしていくのであれば、データを読み解く厳密さにもう少しこだわるべき。初心にかえる心持ちだった。
若者の●●離れの言説は、若者以外でも起きているという若者に限った事象でないというありがちな見逃しはしないようにしたい。1つの対象調査で結論付けるのではなく、対象以外の事象も確認して、対象オリジナルの事象なのかをチェックを漏らさないようにしたい。
本書の中で、グラフの判例や定義が記載されておらず、グラフの意味を解釈できない箇所があったのは少しもったいない。