ささきすばるのレビュー一覧

  • 悪戯王子と猫の物語

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    「この思考力の限界こそ、『懐かしい』という感情なのだ」p69

    なるほどな。ピカソがなぜアンリ・ルソーの絵、そのこどもっぽさに憧れたのか、その理由がここにある気がするな。
    変化し続ける喜びと、停滞の中の喪失と。やはり子どもは偉大だし、その意味で未来に尽くすことに幸せを感じるのも分かるな。
    可能性の獣は、常に未来を見据えている。

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    2025年02月18日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    全ページカラーの贅沢な文庫。
    森博嗣の奥様のささきすばる氏がイラストを担当。もう、それだけでひとつの世界が創りあげられていて、涙が出そうです。
    一度読んだら消えてしまうお話、というのが、とてもロマンチック。でも、ただ甘いだけじゃない、ただロマンチックなだけじゃない。
    非現実的でいてとても自分に近いような、自分の側にいるひとが一番遠く感じるような。相対するはずのものを含有した世界観は、森博嗣独特のものなのかなと思う。
    ひとつのレーベルに甘んじることのない、複雑そうにみえて、「ただそのままで在る」というとてもシンプルな佇まいは、文章から香ってきそう。
    楽しい時間を過ごせます。

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    2011年08月31日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    ときどき難解だけど、唐突にするっと入ってくる言葉がたくさん。
    この薄い本によくもこれだけの読み応えを詰めたと思う。
    そして絵本の本懐、絵がキレイ。

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    2010年06月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    ささき氏のイラストがめちゃくちゃ綺麗!!

    森氏の絶妙なバランスの物語に驚嘆!!


    一度読んだら囚われる。

    でも一度読んだら物語は消えてしまう(←そういう設定である)。

    そんな幻想世界に浸ってみませんか?

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    2010年02月22日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    大人の絵本とあるが、まさにその通り。
    散文的に語られる物語、幻想的でどこかエロティックな絵、どちらも申し分ない。
    この作品を言葉にするのは無理だ。
    ただ読んで感じるしかない。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    文章を書いている森博嗣が好きで、本屋で手にとってみて、絵もとても綺麗で良いなぁ、となんとなく買ったのですが、
    とても良かったです。

    絵本のような構成で描かれる短編が20
    そのどれもが、何かを考えさせ、感じさせる、とても印象に残る本でした。

    まだ大人になりきれてはいないけど、
    自分が将来 どんな大人になりそうかを予想できる。
    そんな途中に居る僕が読んで、物語を体験して、自分についていろいろ考えさせられる。
    そんな「大人の絵本」でした。

    2時間程度で読み終えれて、とても読みやすかったです。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    そんなに気合入れて作ってなさそうなのに、独特の雰囲気の小噺が20個入ってます。不思議な話ばかりです。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    20の物語が掲載されている、ささきすばるとの共著の絵本。物語に共通する点は無く、最大で6ページで一話が完結する構成となっている。

    絵本と聞くと、こども向けの作品かと感じるかもしれないが、内容は大人向け。

    ブラックユーモア、神秘的な内容ありと90ページほどの短い本だが、とても面白い内容であった。

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    2016年05月10日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    ネタバレ

    最初みたとき絵本かと思った。
    薄いし挿絵もたくさん載っていたから。
    だけど読んでみると詩集だということがわかる。
    森博嗣の詩はどれも深いものばかりだった。
    その中でもピンッときたものだけ書いておく。
    『僕は一生懸命走った』
    弱虫ペダルに変換して読んだけど少し悲しくなる最後だった。
    「もう走っていないことが、少し寂しいんじゃないかな。」
    大人になって年をとって、走れなくなった時、みんなはこう思うんじゃないかな?
    『練習』
    面白いと思ったし深いとも思った。
    人生で練習なんてできない。一度間違えればもうそこで終わりじゃないか!と思った。
    『汚染』
    自殺をしようとしている男が先生と呼ぶ人に向けて送った

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    2014年08月13日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    森博嗣氏とささきすばる氏の作品。
    夫婦である両氏の作品で読んでみたいと考えていてようやく読めた。
    詩的な文章に独特の世界観をあらわす絵がすごく印象的。
    不思議な感じがおもしろく、そして一度読んだら消えてしまうという設定から丁寧に読んでしまう雰囲気があった。
    文字が溶けてしまうというのが、読むことで自分に溶け込んでいく。
    一度溶け込んでしまうと意識しようにも自分という主観でしかとらえられなくなるような、自分の一部になってしまって顕在化できないような、そんな意味で消えてしまうということなのかなとなんとなく感じた。

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    2014年07月28日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    森博嗣ささきすばる夫妻による所謂大人の絵本。
    『読んだら文字は消えてしまう』『文字が溶けてしまう』という表現は森博嗣らしい。文字は読めば頭の中で映像に還元される。“映像読み”らしい表現だ。
    ゆっくり熱いコーヒーでも飲みながらリラックスして読むのが似合う。

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    2012年01月18日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    一度しか読むことができない物語。その20物語を悪戯王子と猫が旅する。
    すばる氏の絵もとても素敵で、物語としても絵本としても楽しめる作品でした。
    私が好きなのは、「汚染」と「かぶり」かな。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    最近読書をするテンションになれない為、そのリハビリになるような何かをと探していた時に偶然目にした作品です。まずそのタイトルに釘づけ。王子と猫て!きんきちゃんファンとして避けては通れなかったのさ。ご覧の通り装丁の素敵さも気に入り、我が家へと連れ帰りました。
    短編集・・・と言うよりは散文集や詩集って言った方がしっくりくるかも。無邪気で残酷な文章が多数綴られているのですが、わたし個人としましては文章よりも寧ろそのイラストが印象的な作品です。どれもこれも甲乙つけがたい程に素敵。色彩豊かであるにもかかわらず、決して毒々しくなく、恐いくらいに静かな印象を受けました。ささきすばるさんは森博嗣さんの奥様だそう

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    森先生の文章とささきすばる氏のイラストのセンスは相変わらず素晴らしい。二人のコラボ絵本類の中でも秀逸。王子の設定が乙です。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    綺麗な絵と少し不思議な物語。
    大人の絵本みたい。
    静かな感じ
    金魚バチに入った裸の女の人の絵が一番好き。

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    "一度しか読むことができない物語を旅する悪戯王子と猫。彼らが出逢う20の物語は、ときには優しくときには残酷、ロマンティックでしかもリアリスティック。無垢と頽廃を同時に内在する、ささきすばるのイラストと、詩的な森博嗣の文章とが呼応し、次々と展開するイメージ。観念の世界を揺蕩う大人のための絵本。"
    森博嗣・ささきすばる夫妻の初コラボレート作品。絵本というよりは、小説と詩の中間の文章に挿絵がついているといった印象です。文章とイラストが絶妙にマッチしており、2者が作品世界をより崇高なものにしています。物語の内容は哀愁を感じるものからクスッとくるものまで幅広くありますが、全体的に儚い

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    2009年10月04日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    ささきすばるさんと森博嗣さん夫妻のコラボによる大人向けに書かれたミニ絵本です。うーん、さだまさしさんの笑える血液型の歌「恋愛症候群」ではありませんが、それぞれにO型とB型のお二方の性格・感性がA型の私には少し合わない嫌いがあったのかも知れません。徹底的に暗いという程ではないのですが、でもとてもご陽気とは言い難いダークな雰囲気が全編を覆っているのですね。通り一遍の結末やオチではなく読者の感性に訴え掛けて考えさせるガチガチでなくゆる目の締め方は新鮮で良いのですが、不気味な絵と時折の死の影に気が滅入りましたね。

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    2019年03月25日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    書架で見つけてなんとなく。表紙の猫が私を呼んだのかもしれない。挿絵を書いているのは森博嗣氏の奥様なんですね。ささきすばるさん、男性だと思ってた。挿絵が綺麗な幻想的なお伽噺のような作品。2012/577

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    2015年04月16日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    不思議な雰囲気で始まり、不思議な雰囲気のまま終わった。

    森さんの作品で猫が多いのは珍しい気がする。奥さんの影響があったりするのかな。

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    2013年05月06日
  • 悪戯王子と猫の物語

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    あまり本は持たない方だ。読んだらすぐに売ってしまう。これは数少なく本棚にすーっとしまわれていた本。スカイクロラを読み終わった次の日になんとなしに手を取ると、森博嗣さんが著者でびっくりする。
    スカイクロラの輪ペンも感じさせず、あまり面白くなかった。私が歳をとったせいだろうか?恐らく十年以上。絵は幻想的でこの詩と合っている。私も詩が書きたくなった。

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    2012年07月28日