澤ノ倉クナリのレビュー一覧
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文具メーカーで事務をしている朝希は真面目に日々働いていたが、新しい課長に目の敵にされてしまう。見兼ねた先輩社員に助けられるも退職を余儀なくされた。
以来、半ば引きこもりのような生活を送るが、これではマズイと兄の営む家具屋で店番を始める。接客は辛いが兄の想いの詰まった家具に囲まれる穏やかな日々が過ぎていく。
ある仕事帰りの夕方、裏路地の『黒手毬珈琲館』を通りかかったとき、中に家具屋のスツールがあるのを見つける。と、ドアが開き、全身黒ずくめの店員が出てくるが、それは昼間来た客で……。
多彩なアレンジ珈琲の裏には誰かの温かな想いがある――。
心が疲れたときに効く、優しい一杯をあなたへ。
仕事場の人間関係は本当に怖いです!
お兄さんや黒塚さんがめちゃくちゃいい人すぎる( ; ; )
人の温かさが本当にあった癒しの小説でした! -
Posted by ブクログ
将棋界隈で何度か宣伝されていた本だったので、気になって購入。
5分で読める「泣ける話」っていうのもナンだかなぁという初手(笑)
そして将棋の駒が名前に冠されているのは、将棋小説あるあるなんだろうか。
個人的に印象的だったのは「勝ってくれ」。
この話は「百折不撓」から始まる。
それだけでニヤリとする人が多くいると思う。
最年少棋士が中年の星からタイトルを奪取したあとの、NHK杯での一局が、ストーリーの背景に流れ続けている。
5分で読めるお話に含まれた、見えない所にある深い想いと物語。素敵な構成だと思う。
もう一つは「小さな森で眠る鳥たち」。
曾祖父が取った駒を使わなかった意味と、孫たちが遊ぶ「どうぶつしょうぎ」の愛らしさが、こんな風に重なってくるのか!と、最後は驚かされる。
ゲームとしてだけではなく、そこから棋風や思想を見出すことの意味。
「盤上の物語」という言葉にワクワクさせられた私にとっては、棋士が織りなす一局から目が離せなくなる理由は、きっとそういう所にあるのだろうなと感じている。 -
Posted by ブクログ
高校時代、ある事情によって縮こまってしまった主人公。
そのまま就職できたものの、そこでパワハラを受け
無職になって、兄の店を手伝う事に。
そのうち高校で何が起こったのか、が出てきますが
確かに主人公は悪くない。
しかし相手にとっては、複雑すぎてたまらない。
言葉は選ばなければ、硬いものにも柔らかいものにも
変化していくもの。
それが分かっていたのに、何故上司に対して
言葉を選ばなかったのか。
とはいえ、全てがここに至るまでのもの、と思えば
辛かったけれど、と思えるかも知れません。
それでも主人公はどうにかしたい、と行動できる人。
それはそれで、素晴らしい事だと思います。
が、作中でも言われていますが
自分の安全は確かめましょう。