猪浦道夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ・語学力を生かした仕事をする(12)
①語学の専門家になる(スペシャリスト・コース)
②会社に勤めて組織の中で語学力を武器にする(ビジネスマン・コース)
③語学力を武器にして自分でビジネスを開く(起業家コース)
・語学スペシャリストの3つのタイプ(17)
①翻訳系の仕事:出版(文芸)翻訳、産業翻訳
-語学の素質(センス)
-翻訳家としてやっていくのに必要な雑学知識
-日本語の文章表現力
②通訳系の仕事
③語学教師の仕事
・翻訳家に必要な素質(32)
-当該の国に関するあらゆる知識
-一般的に家で本を読んだり音楽を聴いたりするのが好きな人
-ちょっとわからないことがあるとすぐに辞書や百科事典を引きたくなるような、好奇心が強く生真面目な性格の人
・分野別キャリアアップ戦略:産業翻訳家(43)
-自分で営業活動をして仕事をとるか、エージェントに登録してそこから仕事をもらうか、どちらかに方向性を決める。その後は営業あるのみ
-語学力が不完全なのか、日本語の訳文が稚拙なのか、専門用語や各分野に特有の文体になっていないのか、ドキュメントの内容についての知識が貧しいのかなど、自分に欠けている部分を明確に知ることが必要
・あくまでビジネスであるということを忘れず、常に現代の社会の動きに関心をもち、パソコンなどが操れる人(69)
・投資するべきツール(82)
-パソコンとインターネット、ソフト
-辞典類:権威ある、最も通事的な語学辞典(英和等)、語彙が多く載っている大辞典、その言語専門の辞典類を最低2冊、経済・商業系と、理工系の専門用語辞典の2冊。英語・仏語あたりだと、業界ごとに辞典がたくさん出ている。
-権威ある詳しい決定版の文法書
・語学センスは磨けるか(85)
①意味の範囲の比較と対応
②同一の言葉におけるイメージのずれ
③表現の慣用の違いによる「発想転換文」
・いかに仕事を獲得するか(137)
-履歴書は300件ぐらい送る(140)
-履歴書、職務経歴書、資格、第二外国語の知識、翻訳サンプル(146)
-人脈の重要性(148)
・語学力があるのに仕事を失っていく人(152)
-納期を守らない人
-手抜きをする人(訳抜けがあったり、原稿の処理が不親切だったりする)
-自分の実力に対して謙虚でない人
・自分の実力とウィークポイントを客観的に知る(156)
・利益構造を明確にする:入ってくる金は半額だと思い、出て行く金は倍だと思え(157)
・自分に欠けている能力(ウィークポイント)どうやって克服するか:外注化(158)
・事業計画書とスケジュール表をつくる(158)
・提携先との交渉、条件の取り決め(159)
・業務展開の方向性を決めておく:「狭く深く」(か「浅く広く」)(160)
・商品開発、業務管理のシステムを確立し、営業活動を開始する(161) -
Posted by ブクログ
<メモ>
・日本語教師を目指す人は、生徒の言語がどのような構造を持っているかや発音の組織について日本語と比較して、文法のどこが難しそうか調べておくべき。
・いずれ英語以外の言語の専門家になるとしても、英語ができればできるほど外国語で身を立てる可能性が高くなる。英語を極めるために、ほかの言語(特にドイツ語、フランス語)を少しでも勉強してみると、英語の本質が深く理解できる。
・外国語の専門家を目指すなら、マスターする必要はない、かじるくらいでいいから、3つくらいは勉強してみるといい。言葉が本来どういうものかわかるから。英語は特殊な言語。
★基本的な学習法のいろいろ
・訳読法…1900年代初期までのヨーロッパで主流。一字一句を自国の言葉に置き換えていく。手っ取り早く外国語の文献を読めるようになりたいという目的の人には最善の方法。ネイティブ教師は不適当。
・ダイレクトメソッド(直接教授法)…初心者には非効率。上級者が会話力のブラッシュアップを目的にするには有効。
・オーディオ・リンガル・メソッド…WWⅡ中生まれ、1960年代アメリカで大流行。パターン・プラクティス(文型練習)とドリルを多用し、視覚による学習よりも耳から入ってくる音を重視し、その言葉が口を突いて出てくるまで繰り返す。
「全員外国人講師」「ダイレクトメソッド」「フレックスタイム」の会話学校への批判
・ほとんどが日本語についての分析能力を持っていないため、日本人がその言語のどのようなところが理解しにくいのか、どのようにしたらよい発音が取得できるのか適切に指導できない。
・導入部においては学習効率は最悪。欧米の教科書は欧米の学習者を想定して作られている。
・外国語は気の向いた時だけ勉強していて取得できるようなものではない。ある時期禁欲的に勉強することは避けて通れない。
では理想のプログラムは?
1.文法体系の把握:文法、最小限の単語、語形変化のドリル、作文で初級文法を1冊仕上げる
2.平易な現代文の精読:ペーパーバックで150ページほどの現代文を、辞書と文法書を見ながら精読。対訳本も活用。雑誌・新聞よりミステリーや軽い小説
3.作文(和文外国語訳)演習:少しずつ新聞、雑誌も読む。作文で文法のウィークポイントをカバー。和英辞典など日本語から外国語への辞書も入手。
4.会話練習(独習):音声教材のついた良質な会話の教科書。本国で出版されているもの。会話例は最低100回は聞きまくる。パターンプラクティスは精神集中してやる。
5.外国人との会話練習:1,2か月でも現地の会話学校で会話。
6.ダイレクトメソッドを導入して専門分野の学習:語学を勉強するより、自分が語学を始めたモチベーションとなっていることの勉強。金融関係の外国語、ビジネスの練習など。
★各国語の現況
・英語…最大、多岐。切り口がマニアックな方が仕事がしやすい。特許専門、医学専門など。
・フランス語…専門分野を持ったほうが仕事が獲得しやすい。教師の市場は広くない。
・スペイン語…低落状況。企業研修は別。
・ドイツ語…文学部出身が多いので、法律や経済、自動車工業、保険、建築など実務的な知識があればやりやすい。
・イタリア語…悪くない。学習者も少ない。
・中国語…中国本土や台湾で日本語に非常に堪能な人が翻訳、通訳として活躍している事例が増えてきている。
・韓国語…中国同様日本語の堪能な韓国人が多い。
・ポルトガル語…意外に需要有。ブラジル、モザンビーク、アンゴラなど。日系ブラジル人労働者のための役所の広報文書や観光案内。
・ロシア語と東欧諸語…ロシア語は大きい。科学技術関係の書類が多い。
・オランダ語と北欧諸語、フィンランド語…翻訳に有望なのはオランダ語、デンマーク語、スウェーデン語、ノルウェー語。ドイツ語と英語の良くできる人は比較的取得しやすい。できる人が非常に少ないのが難しいフィンランド語。工業技術の需要有。
・タイ語、インドネシア語、アラビア語…需要大きい。技術系。
・その他…ベトナム語、タガログ語、ミャンマー語、ペルシャ語、トルコ語。
FAQ
Q1 語学の才能がないのでは?
A1 活字を読むのが好きか、物を書くのが好きか、自分の言いたいことを要領よく友達などに説明できるかが目安。外語大の学生が頭が良くて才能があるわけではなく、授業でいやいややった文法と原書購読がものをいっている。
Q3 地方に住んでることがハンディにならないか
A3 インターネットで外国に住んでても大丈夫な時代。翻訳会社の試験で実力を知る。
Q4 学校に行かないと実力がつかないか
A4 学校より良い教師。もし行く場合は授業1時間に対し3時間以上の予習、復習が必要。
Q5 留学しないとダメか
A5 NO。留学する場合は基礎文法と1500くらいの語彙は覚えてから行くこと。2年以上の滞在は×。日本語のほうが不安定になり、日本のクライアントとの絆が切れる。行くなら毎年二か月など小刻みに。 -
Posted by ブクログ
多国語をマスターし、語学ビジネスを経営する人による本。言語ごとに、どういう勉強法がいいのか、どうやって仕事を見つけるか、仕事の種類などが詳しく書いてある。本人が長年かけて編み出したであろうメソドロジーを惜しげなく書いてあるのは、自信があるからなのだろう。
よく言われているように、通訳や翻訳を仕事とするには、日本語の卓越した能力がものをいう。それは自分も日ごろから痛感しているところだ。著者はさらに、あえて日本人の教師から学ぶことを推奨している。外国人は日本語をよく理解しておらず、日本人にとって何が難しいのか教えられないからだ。
個人的な体験からすると、外国語をマスターするには、その国に対する興味が必要不可欠だと思う。その国の人と話してみたい、という気持ちがなければモチベーションがあがらず、挫折することになるであろう。