大橋洋一のレビュー一覧

  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(下)
    壮大な思考の冒険に駆り出された気分。
    時代を彩った文学理論、というよりも、人文科学全般への広い分析に繋がっていて、入門としてはちょいハードルは高い気がするけど、個人的には知的快楽に包まれた好感度な読書体験でした。
    フェミニズムはちゃんと勉強します。
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    ヨーロッパにおける文学批評論発展の歴史を著者の濃ゆい解説で辿る好著。
    英文学に親しみのない自分からしたら、おおいに知的好奇心を掻き立てられました。
    言語のこと考えると毎回頭パンクしそうになる。
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    “Literature” の非常に政治的な生い立ちから始まって、各種の文芸理論について非常に簡潔なまとめと鋭い批判的視座を提供してくれる。文芸理論の入門だけではなく、現代哲学のへのコンサイスなまとめとしても用いることができると思う。訳出も見事で、スパイスの効いた原著の雰囲気を端々に感じ取ることができ...続きを読む
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(下)
    下では批評理論の趨勢だけではなく、広く人文科学の在り方、政治との距離の問題について踏み込んでいく。特に新版のあとがきは、その傾向、いらだちがにじみ出ている。

    本書はまだ古典ではない。生きている。なぜなら訳者も述べている通り、文化闘争は終わっていないからだ。

    ・私たちは自分のことを、どちらかという...続きを読む
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    冒頭からぐいぐいと引き込まれる。古典の名にふさわし射程の深さ、鋭さをもっている。いい意味で期待(予想)を裏切られた。お手軽ではない。原語によるルビの振り方も含めて翻訳も良い。

    批評理論をカタログ的に説明したものではない。批評理論間の関係を説明し、より根源的に文学とは何か問うていくのが本書の真骨頂だ...続きを読む
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    文学とは組織の暴力について書かれたもの。科学本はその意味で文学とは呼ばない

    本読むとは、仮説を作っては消し、信念を更新し、複雑な推理と予測を次々と行うことだ

    難しすぎる
  • アニマル・スタディーズ 29の基本概念
    800ページ弱のまさに鈍器。たしかに訳語は微妙かなあ。問題の「人間性」という章の原題はPersonhoodかあ……うーん。まあ訳者の先生たちは基本的には文学研究の人々みたいだし……しかし内容的には重要なのよね。
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(下)
    一読では分からない
    でもどういった議論があるかは分かった
    『文学部唯野教授』に熱狂して
    新文学入門―T・イーグルトン『文学とは何か』を読む
    を読んで勢いで文学とは何か上下を買って読んでしまった

    高いところへ登ってしまって降りられないよ
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    むずい
    『文学部唯野教授』
    の勢いで読めるわけなく
    『文学とは何か――現代批評理論への招待』
    は読んだがそれだけでは駄目だ
    文学部の方は余裕なのかな
  • クィア短編小説集
    queer の語は、いわゆるLGBT全体を指すと共に、
    その中のどれでもない、名付け得ぬ欲望を表してもいて、
    QはLGBTを補完すべき要素――と、監訳者は述べる。
    この本は根底に名付け得ぬ欲望を抱えた、
    不思議で奇妙な味わい(=queer の原義)の作品を集めた
    アンソロジーである。
    表紙に採用され...続きを読む
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(下)
    下巻ではポスト構造主義、精神分析について解説した上で終章では政治的批評という側面からイデオロギーについて語られるのだが、後期産業資本主義の支配的イデオロギーに対する文学理論の無力さといいう指摘は正に現代思想の行き詰まりと照応している。文学理論ついて触れながら最終的にそれを埋葬しようとする結論には驚き...続きを読む
  • 文学とは何か 現代批評理論への招待(上)
    本書は20世紀における文芸批評史であり、更に言えば2章以降は20世紀大陸哲学から見た文芸批評とは何か、という点に尽きるのだろう。そもそも現代思想が問いの中心を対象そのものから言葉それ自体に置いていることを考えればそれが文学理論と結びつくのは当然であり、現代思想って実際文学/文学批評そのものだよねって...続きを読む