中野香織のレビュー一覧
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ネタバレサステナブル関連の仕事を取り扱っているけど、そもそもサステナブルってどういう状態か全く実感が持てなくて、藁をすがる思いで読んだ本。ラグジュアリーの文脈において、創造性を持って次に社会をつなげる考え方が分かる本。
そして、サステナブルを実感するためには、実際にサステナブルの観点で有名な地域に行くべきだな、
とも思った一冊です
以下メモ
・ラグジュアリー≠高級品
・ラグジュアリーは地域や文化によって意味が変わる
・エリザベス1世がいたときのラグジュアリーの意味合いは経済活動の余剰と社会秩序の維持。そこから、個々人が主張する意見の蓑になっていった
・今まではラグジュアリーマネジメントを学んでいる人 -
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・ラグジュアリーの現在地が非常にわかりやすくまとまっている。2人の著者がアカデミックとビジネスの両面から紐解いていく展開のされ方で、多面的に捉えることができる良本。今年呼んだ中でかなり上位の読後感ある。
・宇宙産業まで話に含まれたのはかなり面白かった。たしかにあれこそ金持ちの道楽、みたいに移りがちだが、ラグジュアリーの定義に照らし合わせるとピタリとハマる。なるほど。(「誘惑的であること」「豊かさをあらわすものであること」「光り輝く(輝かせる)ものであること」それがラグジュアリー。)
・現代においては「ラグジュアリーブランドはより社会的責任を果たすべき」と考えられるトレンドになってきた。旧来型の -
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ゼロゼロ年代のファッションシーンの流れ・変遷がざっくりわかった。
基本的にどの章からも目から鱗が落ちたり、アレってやっぱり不思議なことだったんだなあと振り返ったり。ジル・サンダーとユニクロのコラボなんかはものすごく衝撃的な違和感を覚えた気がする。
女性の書き手さんなので、男の読み手としてはカワイイとエロスの暴走についての言及なんかはいまいちピンとこなかったけれども、それでも本当にファッション蘊蓄が盛りだくさんで、ロココ調とか明治死因そのあたりの時代の話題も入ってきてなかなかに興味深かったです。
これからのファッションはどうあるべきか。どうなっていくのか。 -
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読みやすいし、内容も興味深く読みましたが、ラグジュアリーといってもいろんな側面があってちょっと混乱しました。
私はブランドには興味がないし、ラグジュアリーなものやコトに縁遠い生活をしているので、内容は面白いけど「ふーん」という『右から左へ抜けてく』感覚でした。
そもそも日本は大衆品の品質が良いし安いので、ラグジュアリーに縁遠い人が多いと思います。無印とかも地方の工芸を発信しているしユニクロのサスティナビリティへの取り組みも素晴らしい。ユニクロでいいじゃない。日本であえてラグジュアリーを選ぶ理由ってそこまで多くないのでは。というモヤモヤがあります。
本書では文化盗用の章がいちばん興味深く「自 -
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ラグジュアリーという言葉、ちょうどホテルについて調べる時にいわゆる外資系ホテルブランドランクでもラグジュアリーという言葉もあり、タイトルだけで買ってしまった本。新がつくように、旧来の贅沢やハイブランド、優雅、上品といったイメージのラグジュアリーでなく、ダイバーシティ、サスティナブル、クラフトマンシップといった人々の心に寄り添うような理想的な概念として新たに位置づけられていると感じました。新たな価値、多様な価値、付加価値をつけた広義の意味で、新たにラグジュアリーをの考え方を提示している。
ラグジュアリーのイメージはファッションに繫がるところがあるものの、10の講義といっているので、歴史や海外、日 -
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ネタバレファッショントレンドを中世ヨーロッパから現代の原宿まで大きな潮流として紐解きつつ、ブランド論・資本主義と人の欲望の関係性において論じた一冊。
人の欲望が最も衰えにくいとも言われる「ファッション」というジャンルにおいて、”道徳性・ソーシャリズム” ”贅沢性” エロス” ”発信のフラット化”など、世相トレンド分析でよく語られるトピックを分析している書き口は、個人的にはとても新鮮で学びが多かった。
「エシカルラグジュアリー」という単語、まさにいまの世相を象徴するブランドの価値観。あとファストコンテンツ化はファッション界にも等しく押し寄せているんだね。より早く、より得やすく、より簡単になる一方で、 -
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[ 内容 ]
デフレ、エロカワ、少子化…時代の映し鏡であるモードを通して、劇的な変化を遂げる社会をリアルにつかむ一冊。
[ 目次 ]
序章 リセッショニスタの復活
第1章 倫理を着こなすリセッショニスタ
第2章 「失わない」ための服装術
第3章 暴走資本主義が愛を蹴散らし、モードを殺す
第4章 現実を超えていくための「マンガ」と「エロい」
第5章 ラグジュアリーと激安品のはざまで
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度