福原直樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2004年発行。
私は、1291年スイスの成立から、傭兵国家による「血の輸出」を経て、1685年「ナントの勅令の廃止」によるユグノーの移住により、時計を始めとする産業を国家産業に出来、大量の雇用とまともな財政を生み出すことに成功、その後、観光産業を主要産業とし、欧州の銀行の中枢として確固として存在するスイス、その現在に至る過程を知りたかった。
もっと言うと、「ドイツ=オーストリア、イタリア、フランス」という強国に接し、それ故4つの言語を公用語とし(自国語+3外国語)、「中立」を戦略的に位置づけている国家の成立過程を知りたかった。
端的に「なぜスイスは4つも公用語があるのか?」に答えたかっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容箇条書き
・第二次大戦中、スイスはドイツナチスに協力。ユダヤ人を国境で追い返して虐殺に加担した。
・スイスは非常事態時に35万人(人口の5%)を即時動員できる。
・スイスには住民の個人情報をまとめた電話帳のような本が売っている。
・住商銅事件の濱中の隠し口座がスイスにあり、8000万円の預金が眠っていた。
・スイスの銀行業はスイス全体の利潤の12%を稼ぎだしており、政策決定に大きな発言力を持つ。銀行数は370、行員は12万人。
・スイスの銀行は第1次大戦を機に、中立国として各国の資金が流入。スイスは欧州の一大金融センターに発達。20世紀初期にドイツ・フランスが軍備拡大で増税する際に、税金逃