東京国立博物館のレビュー一覧
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赤瀬川原平さんが亡くなってから、しばらくこの世界から離れていたなあと思う。
世の中で一番好きな人だったからなあ。日常の空気を全く違ったワクワクするものに変えてくれる人でした。あ、この幸せの感じ、忘れないでいたい!と思ってもまた逃げていってしまうから、また新刊を読む。この繰り返しだった。だから赤瀬川さんがいなくなってしまったことの喪失感たるや並ではなかった。私だけではないと思う。多くのファンが同じようにガックリしたのでは。
でも、赤瀬川さんのお仲間たちは活動しておられるわけで、こうやって、藤森照信さんの東博の探検も楽しめるのだ。じわじわ嬉しく、楽しい読書だった。
東博に今すぐ行きたくなる。展 -
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東京国立博物館知ってる?
もちろん!知らなかったらモグリでしょ!特に私なんか博物館フェチを自認しているんですよ。
‥‥ごめんなさい。
知りませんでした。知らないどころか、博物館の1/3も歩いていない。
よーく考えたら、本館と平成館しか行っていない。考古遺物見ただけで、お腹いっぱいになったことを思い出した。
そういえば、時には半日ほど滞在していたこともあったけど、プロローグの山口晃さんのように気持ちいいソファーで2回3回となくうたた寝していたことを思い出した。
本館裏手には茶室あり。
東洋館もまだ行っていないし、
最も見所ある表慶館の日本最古の噂のある空調施設やらも。建築専門家の藤森照信さんた -
Posted by ブクログ
建築家・藤森照信&画家・山口晃による東京国立博物館探検記。
建築家と画家の視点で、トーハクを探検する。
表から裏側まで・・・それこそ屋根裏や館長室、修復の現場と、
入れない場所にも潜入。
その多数の画像と山口画伯の絵が、トーハクの魅力を誘う。
トーハク、好きです!
年に何回か、庭を散策して、国宝館と総合文化展を楽しみます。
なので、この二人の視点での探検は新たな発見が多く、
次に行くときの参考にしようと思いましたよ。
表慶館入口の階段の石とか、本館入口ホール正面の時計とか。
茶室は入る機会がないので、茶の湯「鑑賞」探検は嬉しい内容。
そして、楽しそうな両人の姿とユルさ、ぽわんとした画伯の絵!
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Posted by ブクログ
日本最古の博物館である東京国立博物館を建築家の藤森照信と絵師の山口晃が博物館の「魅力を徹底解剖」とあるように、いろいろな姿が見られるのが今回の本だ。
美術編、建築編、舞台裏編の3点から東京国立博物館を紹介している。美術編で気になったのは、家形埴輪で、「世界の美術史を見渡しても、こんなに古く、家屋を模したものが立体的に造られたことはない」という感想を藤森が述べている。よく今の時代まで残っているなあと思った。
建築編では、「日本の伝統を表した実験場、東博」というように、初代本館は、なぜかイスラム様式で、表慶館はフランス式で、関東大震災後に建てられた二代目の本館は、和洋折衷といった具合にい -
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あの建築探偵藤森先生とあの稀代の絵師山口画伯による「トーハク」こと東京国立博物館のレポート&ガイドとくれば面白くない筈はない、と購入しました。
内容は、博物館本体や茶室といった建物や、建物絡みの収蔵品―茶室とセットで寄付された茶道具や家型埴輪など―の紹介が中心です。学芸員ほか東博を支える裏方の皆様のお姿にもしっかり言及されています。
数々の名品を収蔵する東博はどこか畏れ多い場所ではありますが、先生と画伯の細やかで鋭い観察力を発揮しつつどこか緩やかでとぼけた語り口の効果で、終始肩肘張らずに読むことができました。
最も印象に残ったのは、茶室「転合庵」のレポートでの「(茶室の)点前座はコックピット」 -
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藤森先生と山口画伯のコンビは「日本建築集中講座」に続き、2冊目をフォローしている方の本棚に見付け、本屋へ。
前作より薄いし、画伯のポップイラストは使いまわしが多いし、先生の放言や好き勝手は影を潜め、画伯の小さなグチも聞こえてこない。笑いが少ないんだな。でも、まあこれでイイかな。
何しろお二人がニコニコしているのがわかる。特に藤森先生の家形埴輪を見るときのうれしそうな顔。
筑摩のプレーリー文庫では縄文土器を旧石器時代にこんな芸術造形が見られるのは、世界にも例がないと褒めていたんだから、そっちも取り上げて欲しかったかな。
カラーで写真も多い。画伯の絵解きは妹尾河童さんのような俯瞰も交え、判り易