伊藤貫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
外交に関する3人の賢人から過去の国際政治における外交戦略を学ぶことができる、とても勉強になる本であった。
バランスオブパワー外交は、勢力を均衡に維持するために必要である、特に、世界は国際的に共通の司法がない無政府機関である状態であること、価値観や宗教がバラバラであることから、いかにそれをコントロールするかが大事である。歴史から、どのようにそのための外交戦略を考えられるかが国の存命に関わるものであり、好き嫌いやその国独自の基準で考えられるものでもない。ビスマルクもタレーランもドゴールもやり方は異なれど、あるべき世界外交については共通している考え方であったと振り返る。3人の生い立ちからどのような考 -
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ビスマルクを勉強する上で、他の外交の偉人との比較として手に取った。
著者が政治アナリストというのもあり、かなり著者自身の思想が入っていた。特に日本の外交批判に結びつける内容が多かった。個人的には、率直な三人の外交の偉人についてのファクトや比較が欲しかったので、正直著者の思想はノイズだし、バイアスだった。そういうのは要らないけど、ただ、こういうふうに結びつけて考える人がいるんだな、という認識を得られたという意味では勉強になった。
あと、タレーランとド・ゴールについて知識がなかったので、概要を知れてよかった。ただ、もっとフラットに書かれた本を読まないと、バイアスが強くていかんなあと感じた。