小酒部さやかのレビュー一覧

  • マタハラ問題

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    ■2013年の日本労働組合総連合会の調査ではセクハラ17%を大きく上回る25.6%がマタハラ被害を受けたとの結果が出た。2015年の調査でも20.9%と高い。
    ■マタハラはグラデーション化して広がる。
    ・違法性が明確なものを「ブラックマタハラ」
    ・直ちに違法とは言えないけれど問題視すべきものを「グレーマタハラ」
    ■マタハラの4類型
    ①昭和の価値観押しつけ型
    ②いじめ型
    ③パワハラ型
    ④追い出し型
    ■マタハラの加害者は男性上司が53.2%で最も多いが,同僚においては,男性9.1%,女性18.3%と女性からのマタハラが2倍以上
    ■人口ボーナス期
    ・働く人が大勢いて,支えられる高齢者が少ない人口構造

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    2016年06月19日
  • マタハラ問題

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    著者が被害を受けた上司の無能っぷりがすごかった。

    女性は家に入るべきという人がいるかと思うが、女性が働かないと労働人口が減って日本経済が危機的状況になる、というのは至極もっとも。
    そのためにも女性に働いてもらおうと日本政府も動いているのだろうが、そのあたりをわかっていない人が多いだろう。
    でしゃばりな女が自己実現のために働きたがっている、と考える男性には、ぜひこの本を読んで欲しい。
    マタハラ問題における女性の問題とは、自己実現の問題以上に、これから女性が必然的に働かなければならなくなる日本社会において、必要不可欠な「マネジメント」の問題なのだ。
    管理職が賢く常識をアップグレードしなければ、会

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    2016年01月30日
  • マタハラ問題

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    近年多数のハラスメント(嫌がらせ)が顕在化するようになった。
    あまりにもその数は多くて、かえって軽く見られてしまう懸念もある。
    しかし実態はそんな軽いものでは決してなく、ハラスメントの中でもある特定の場合にだけ起こりうる場合が存在する。
    その一つがマタハラだ。

    本書は著者や他の当事者の体験からどのような嫌がらせがされるのか、その何が問題で、どうして起こるのか、また今後の展望を述べる。

    第1章は著者の体験だ。
    著者は壮絶なハラスメントを受けている。
    「くるみん」認定企業においてだ。
    類型的には、「自分(嫌がらせをする側)の価値観の押し付け、うっぷんばらし」が当てはまる。
    本当にこんなことが、

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    2018年07月01日
  • マタハラ問題

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    女性が働くと子供を産まなくなるのではと不安を述べる人がいるが、これは大きな間違い。OECD加盟24か国の女性の労働参加率と合計特殊出生率を見ると、女性の労働への参加率が上がるほど、出生率も上がっていることがよくわかる。北欧諸国、オランダのように女性の就業率が高い国は出生率も高い。逆に女性の労働参加率が低い日本は、圧倒的に合計特殊出生率が低い。また、働く女性が増えると、男性の職が奪われるのではという懸念も全くの見当はずれ。働く女性が増え世帯年収が増加し、世帯年収が増加すれば消費が活発化する。消費が活発化すれば企業収益が拡大し、賃金が上昇する。女性が働きたいと望むのなら、働き続けられるよう対応する

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    2016年03月14日
  • マタハラ問題

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    ひどいことをする会社だと思った。
    本書は、感情論だけではなく、経済問題にまで発展してマタハラ問題をつなげている点がよいと思った。

    第2子の保育園入所問題にしても、妊婦の補助仕事についても、ある人が既得権利を守ろうとすると、他の人に迷惑がかかってしまうという点が社会の問題なのだと思う。

    みんなが気持ちよく働き、過ごせる社会にするには、どうしたらよいのか考えさせられた。
    最後の「最初のペンギン」の話、すごくよかった。

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    2016年02月16日
  • マタハラ問題

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    マタハラはすべてのハラスメントに通ずる問題である、ということが本文の根底。
    これからは様々な、働く上では不都合ですらある事情を抱える社員が増加していくにあたり、自分と他人は違うんだということを理解して都度接していかないと、ひいては利益減少、イメージ悪化に繋がりかねないと警鐘している。
    妊娠も生理も、女性同士であっても理解しあえないので、制度の理解もさることながら、女性自身の自己申告も大切になってきそう。

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    2016年01月31日