知子のレビュー一覧

  • 鹿乃江さんの左手

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    自分自身を守るために、自分に向かって吐いた嘘が枷になり、自分自身を縛り付ける。そんな自縄自縛の状態であがく、三人の女性を描く連作短編集。傍から見れば一人二役でプロレスをやっているようなものだから、どこか滑稽でさえあるのだけれど、むしろそれ故に、当人にとっての切実さが痛い。一見スーパーナチュラルものと思わせておいて、(一応)合理で落とす、ミステリ的な展開も楽しい。

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    2022年05月13日
  • マスカレード・オン・アイス

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    特別フィギュアスケートに興味のある方ではないんだけど、なんとなくキラキラしたイメージで表紙買い。思ったよりしっかりした構成で、スケートってこういう一面もあるのかって認識が新たになったかも。フィギュアスケートのファンの方にも面白いんじゃないかな。
    この作者の方、他にも著書があるみたいなので探して読んでみたい

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    2016年02月22日
  • 鹿乃江さんの左手

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    10代後半の女子が持つ不安、焦燥、二面性なんかを下地にしつつ、女子高という舞台、そこの棲む魔女、そして魔女に翻弄される女子を生々しく描いています。そして魔女の持つ残酷さが作品全体を貫いています。
    魔女の行使する魔法の描写はなかなか巧みです。魔女の正体は謎のまま、魔法としか思えないような現象を見せながら、その実1つ1つの現象にはきちんと実現性がある。シリーズ化して欲しいなぁ。

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    2013年11月02日
  • 鹿乃江さんの左手

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    ポプラ社小説新人賞・特別賞作品。
    ある女子校で噂される魔女の存在と不思議で残酷な出来事の連作短編集。不思議な世界と現実をすれすれに描く内容が面白い。次回の作品も楽しみ。

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    2013年10月28日
  • 鹿乃江さんの左手

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    うーん、女の子同士の恋愛があると聞いたので買ってみましたが、私が思うような感じのお話ではなかったので星三つです。女子校の設定とか外観は凄く好みで好きでした。

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    2023年10月25日
  • マスカレード・オン・アイス

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    ネタバレ

    正統派!!!なのかな?フィギュアスケートが大好きで、他の人の技をそのまま同じように演技することが抜きん出て上手な主人公。最初からこの話は出ているから、ペア競技に詳しい人はすぐオチがわかるかも。
    あんまり恋愛とか挫折とかに道が逸れていかないから、1冊でとてもきれいに纏まっている感じでさくっと読めました。

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    2020年09月28日
  • マスカレード・オン・アイス

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    巻末の解説をタマラコーチが書いててビックリした。
    思わず最初に解説を読んでしまった(爆)
    この作家さんは良く調べてるな。という印象。
    経済状況、伸び悩み、コメントに対するマスコミの歪曲、第三者の心ない本音。
    特に日本編はそういう場面が書かれてて結構シビア。
    ロシア編ではアイスショーの裏側、ペアの選手の内面などが丁寧に書かれている印象。
    主人公の愛は高校生にしてはおぼこい感じ。
    初めは世界を目指すと言ってる割には姉の華しか見えてない、他の同世代の選手の事を全く知らないという視野の狭さが気になるのだが、ロシアに舞台を移すちょっと前からその愛が段々成長していく。
    そして王子様・ユーリの存在。キラキラ

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    2016年10月03日
  • 鹿乃江さんの左手

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    ネタバレ

    女子高、魔女、図書室、憧れの先輩・・・個人的には好きなエッセンスが詰まっており「期待大!」で読んだのですが、ちょっと期待が大き過ぎたのかな~。
    3つの短編がもっとリンクしてたり、魔女についてももう一つ踏み込んだ話があったり、不思議な校則のルーツ等々書き込まれてたら満足だったかも。松本先輩や魔女について、せっかくの美味しいスパイスなのにあっさりで味付けで物足りなかった。

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    2014年04月20日
  • 鹿乃江さんの左手

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    ネタバレ

    ☆三つけたけど、実際は+0.5くらいかな。
    魔女が棲む学校というのは話の切っ掛けとしてはよいと思う。そこからおお?っと引き込んでくれる。
    ただ話自体は大きな事件が起きたり変化が起きたりするわけではないので、そこらへんが期待値大きいとちょっと物足りないかも。しかし登場人物たちそれぞれの気持ちを丁寧に描いていて、好感が持てる。
    私は人の細かな感情の機微を描いていて好きな部類。
    もう一歩魔女から踏み込んでインパクトのある物事が一つ増えるとさらに面白いかもしれないな。

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    2014年01月20日