孫大輔のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
オープンダイアログのワークショップや研修会で何回かお見かけし、家庭医もオープンダイアログに興味があるのかと思い、対話もないまま日々が過ぎ去っていく中で、この書籍に出会った。著者がいかにして家庭医を目指したか、そして、その中で「対話」の重要性に目覚め、オープンダイアログにつながっていく経緯が理解できた。私が日々興味を持っている分野、つまり「ゆるやかなつながり」や「健康格差」や「不確かさ」などに重なる部分もあり、読みやすかった。また参考文献も参考になった。個人的には、体系的に地域診断を行う「コミュニティ・アズ・パートナー・モデル」をさらに深めて勉強したいと思った。
-
Posted by ブクログ
家庭医であり、町に出て屋台を引いたりする中で健康を高める“まちけん(谷根千まちばの健康プロジェクト)”という活動を行っている、町に飛び出すお医者さん孫大輔先生の著書。
読んでいて、患者としての自分や、医療者としての自分、地域で生きる一人の人間としての自分など、いろいろな角度の自分に響いた。助産師である前に、自分自身も一人の「生活者」であることを改めて感じた。正岡子規やら黒ひげまで登場する多岐に渡る視点が読んでいて飽きない。
以前、目が痛くて眼科に行った時、医師の話がよく理解できなかったので沢山質問をしたところ「いいから黙って言うことを聞いてください!」と怒鳴られたことがあった。生活者として「 -
Posted by ブクログ
以前、ある医師から「医者が病気をつくることがあるんだよ」と言われたことがある。医師の不用意な言葉、機械的な対応は、患者にいらぬ負荷をかける。病は気から、というのは軽く考えてはいけない、ということだった。
確かにパソコンの画面を見たまま、こちらには見向きもしない医師はいる。逆に、すごく親身になって、心強く思わせてくれる医師も少なくない。
医のサブスペシャリティ化が進んで、患者は自ら情報を集める必要が高まった。でもそのような情報を誰もが収集し、理解できるわけではない。超高齢社会にあって、家庭医、総合医の存在はとても有り難い。問題は、医師の不足、過重労働に対応しつつ、質の担保を図ること。
もちろん医