侑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“——あれ?
おじさんが顔をほころばせて二人を見ている。
何かうれしいことでもあったのだろうか。”[P.75]
全3巻?
カラー絵の人物紹介ちょっと間違ってるね。
“「きっと私よ!」
「違うわ。私のほうよっ」
「校倉さんにつながってるなら、私、その糸ほどいて、私の小指に結び直してやるわよっ」
「わーっ。篤子さんらしくもない非科学的なセリフ!」
「恋愛っていうのはねぇ。非科学的なものなのよっ!!」
二人がいさかいをはじめた。
正義は気疲れで、しゃべることさえおっくうなほどぐったりしているのに、女の子たちは元気いっぱいだ。
「あはは、仲いいよなぁ。二人とも」
「仲良くないっ!」
二人の声が綺麗 -
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Posted by ブクログ
“五人で校門を出て帰途を辿るうち、ハンバーガーを食べに行こう、という流れになったのである。
放課後に、クラスメイトとファーストフードに行くなんてはじめてだ。ハンバーガーショップのそっけない内装が、キラキラと輝いて見える。
ハンバーガーとポテトとコーラのセットが、格別おいしく感じるのは、皆で食べてるせいだろう。
「ちょっと待ってよっ。鈴木って、寺の息子よねっ。ハンバーガーなんていいのっ!?肉はダメよね!?」
ポテトを食べている結花がはっとして叫んだ。
「あ、やべぇっ!!気がつかなかった。誘ってすまんっ」
松田が顔色を変えた。
「いいんだ。普通に肉食べてるし」
「ああ、そういやそうか。鈴木って、学 -
Posted by ブクログ
“「じゃ」
「だめっ」
ありすの手が伸びてきて、詰め襟の裾をぐいっとつかむ。
「ぐえっ」
首がひっぱられて前のめりになった。
「待ってよっ。デザート、あるの!......あ、今の、素早かったよねっ。わーっ。いつもこんな感じでできたらいいのに」
「いつもされたら困るっての」
正義は首を手のひらでこすりながら、しぶしぶ席についた。
ありすが不思議ちゃんと呼ばれるわけがよくわかる。ありすは空気を読まない。ギャラリーを背負っているのに、視線にまるで気付いていない。
考え事に夢中になるとささやき声さえ耳に入らなくなるようだ。とろいくせに成績がいい理由がわかった。集中力がありすぎる。”
なんというか平坦