あらすじ
昔のことを謝りたかった。ずっと正義くんのことが気になっていた――真面目で融通のきかない生徒会長、柚木篤子さん。もたもたしているうちに、ありすという天敵(?)に先を越されてしまった彼女は「正義くんに接近しよう!」と一大決心。でも篤子さん、実はと~っても不器用だったのです! 想いが交錯する学園ラブコメ、第2話をお届けします。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2さつめ.
今回は有能生徒会長がメインの話.
素直になれない会長ちゃんとなんだかんだ.
ありすさんカワイイわー.
カワイイは正義.
つまり「ありす=正義」ということだよ.
よって,ありすさんと正義くんは無関係ではない.ということでFA.
Posted by ブクログ
“五人で校門を出て帰途を辿るうち、ハンバーガーを食べに行こう、という流れになったのである。
放課後に、クラスメイトとファーストフードに行くなんてはじめてだ。ハンバーガーショップのそっけない内装が、キラキラと輝いて見える。
ハンバーガーとポテトとコーラのセットが、格別おいしく感じるのは、皆で食べてるせいだろう。
「ちょっと待ってよっ。鈴木って、寺の息子よねっ。ハンバーガーなんていいのっ!?肉はダメよね!?」
ポテトを食べている結花がはっとして叫んだ。
「あ、やべぇっ!!気がつかなかった。誘ってすまんっ」
松田が顔色を変えた。
「いいんだ。普通に肉食べてるし」
「ああ、そういやそうか。鈴木って、学食でポークソテーだとか、ショウガ焼き定食だとか食べてたよな」”
やっぱり所々が薄いなぁと思ってしまったり。
“「お嬢さん、人間はみんなそうです」
ふいに山本さんが話し始めた。
「え?」
「人はみかけに判断される。みんなそうです。でも、ひとすじなわでいかないのが人間です」
「あの人、煙草を注意した私を殴ろうとしたんです。私は正しいことしているのに、暴力に訴えるなんて品性が下劣すぎるわ」
「正しいことだからこそ、気持ちが割り切れなかったのでしょう。あの男だって、会社ではいい社員で、家ではいい父親なのかもしれません」
「気持ちは割り切れない?」
「人間は割り切れない、というべきかもしれませんね。人間は愚かです。ですが高潔なところもあります。右手で悪を、左手で善をなすのが人間なのです」
(中略)
「人間は素数なのね」
篤子が呟いた。
「ソスウ?ああ、素数ね。なるほどそうかもしれませんね」”