R・ターガート・マーフィーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
<目次>
第2部 日本を支配する「歴史の呪縛」
第7章 経済と金融
第8章 ビジネス
第9章 社会的・文化的変容
第10章 政治
第11章 日本と世界
<内容>
筑波大のマーフィー教授の日本論下巻。現在の日本は、第二次世界大戦前に戻りつつあるという。それはあほな首相の妄想のためではなく、官僚が主導する「アメリカ従属国家」をさらに推し進めるため、だという。アメリカは日本を「お友達」としてそれを認めるのではなく、対中国の捨て鉢として、役に立つから利用しているに過ぎない、という。日本は明治政府を作った政治家たちが死んだ後、残念ながらきちんとした政治家が生まれず(田中角栄はやや評価が高いが)、官僚が自分たちに都合よく動く政治家を利用し、裏から国民を動かして、あほな陸軍も動かして行った結果が、アジア太平洋戦争なのだという。訳者の言うとおり、著者の分析は結構なところで腑に落ちる。やや陰謀論的な書き方もあるが(というか、そんなこと知らない、というのが私の正直な気持ち)、瑕疵にしかならない気がする。日本の将来は暗いが、東アジア諸国を敵にして、大立ち回りをしないように、何とか頑張っていきたいものだ。 -
Posted by ブクログ
上巻は日本の歴史を概観。日本人にとって、外国人が書いた日本史の意味は、日本の出来事の世界的な評価や、日本的行動を外から観察することにあるのだろう。
ドイツ帝国下の経済学者フリードリッヒ・リストは、保護関税を導入し、国内産業を育成するための補助金を交付する国家的経済計画を進めたアメリカを高く評価し、自著でドイツも同じような政策を採用すべきであると主張した。同書は日本語に翻訳され、明治のエリート層の間で広く読まれた。
明治政府が導入した義務教育は、農民に武士階級の美徳を混入させた。
20世紀まで生き残った明治の指導者たちが元老となって、枢密院などの機関で責任を問われることなく拒否権を行使するようになると、政治的無責任体制が生まれ、アジアの地上戦とアメリカへの開戦という行動に導いた。
満州は、官僚の管理下で計画経済の実地体験を積む試験場として利用された。日産、日立グループなどの新興財閥から派生した大企業は、満州にて官僚主導で成長した。