なぜ、アルコール依存症は、世間で「病気」として認知度が高いのに、
【砂糖依存症】は、認知度が低いのか不思議でなりません。
砂糖は、炭水化物で、かつ二糖類に分類される主要成分がスクロース(ブドウ糖+果糖)の、
高度に精製された栄養価は全くない(エンプティーカロリー)「化学物質」です。
摂取すれば、
...続きを読むたちまち体内に吸収され(高度に精製されてますから、吸収率が
他の糖質よりも高い)、血液中のブドウ糖の割合を示す
血糖値を一気に上げます。
そして、上がった血糖値を下げるためにインスリンが放出され、
血糖値を一気に下げます。
砂糖製品をとり続ければ、
いずれはインスリンを放出する調整機能が低下し(年を取ればとるほど、影響が深刻になります)、
血糖値のコントロールが難しくなります。
そして、恒常的にイライラ、不安、集中できないなど、各種不調がカラダを襲ってきます。
それら症状を治めるために、さらに砂糖製品に手をつけるようになります。
また、脳の報酬系を刺激し、神経伝達物質のドーパミンが分泌され、
強い「快感」をもたらします。
この仕組みは、「麻薬」と変わりません。
いずれは、身体的かつ精神的な依存を引き起こします。
私も以前は、甘いモノ、特にチョコレートは手放せませんでした。
個人的に砂糖は「糖質」の中でも、最も摂取してはいけないものだと思います。
それが、日常の中で簡単に手に入ること、また、様々な食品に
添加されているのは、大きな問題というか、社会問題だと思います。
特に幼児期から、摂取すると、大変なことになります。
次の症状を感じることがあるでしょうか?
① 日中に強い眠気を感じたり、集中力が落ちたと感じたり、急に不安に襲われたり、
② 体重の増減が激しかったり、
③ 体重が増えてきたと感じたり、以前と比べて痩せにくくなったり、
④ 頭にもやがかかったような感じがして、集中できないことがあったり、
⑤ 恒常的に疲れを感じてしまう、特に朝起きるのがつらい
そして、次の習慣を持っていないでしょうか?
1 甘い物(チョコレート、ケーキ、クッキー)、スナック菓子、清涼飲料水をよく口にする
2 空腹感を感じて、甘い物を食べることが多い
3 睡眠中に目が覚めて、甘い物を食べることがある
4 イライラや不安感が、甘い物を食べることで、よくなったことがある
5 頭痛、動悸、しびれを感じて、甘い物を口にしたことがある
以上の症状をいくつか感じ、また習慣を何個か持っていたら、
間違いなく、砂糖中毒+依存症になっています。
以前の私がそうでした。
砂糖を控えるようにして、だいぶ改善されましたが、
ただ、たまに砂糖製品(チョコレートやクッキー、アイス)を食べると、
再度、上記の症状に襲われます(恒常的に摂取していた時よりも、遥かに軽度ですが)。
著者の言う通り、甘いものは、「マイルドドラック」です。
特に砂糖は、麻薬とたいして変わりません。
以前、私はタバコも吸っていて、
禁煙の苦労(ニコチンが切れた時のイライラと、
吸った時にストレスが減少したという間違った記憶)
を知っていますが、砂糖をとらない生活は、
禁煙よりも、はるかに難しいと感じています。
著者が指摘していますが、
糖質制限をすることは、今の私たちの食生活なかで、
健康を維持するために、非常に優れた食事方法だと思いますが、
糖質の中でも、「砂糖」が、最もカラダに深刻な影響を与えると私は考えています。
砂糖の厳しい摂取制限こそ、率先して行うべきだと思います。
今は小さい子供でも、当たり前のように、
お菓子を買える環境が整っています。
砂糖製品のTVのCMは、本当に手が込んで、
作りこまれています。知らぬうちに、砂糖の罠にはまってしまいます。
ある食品や商品を悪玉にして、絶対ダメ!口にしない!と断じるのは、
極端な思考と行動で、かなり抵抗ありますが、
砂糖が引き起こす「負の面」を考慮すれば、
声高に叫びたい気持ちになります。
ただ、食品業界を見渡せば、
砂糖を含めての「甘いモノ市場」は、莫大な市場と利権です。
そして、多くの方が生産に従事しています。
生産者側の論理も、もちろんあります。
個人がどうあがいても、大きく改善することはできませんが、
心身ともに健康な生活を送りたい思えば、
まずは、個人の意思で、砂糖の摂取量を減らし、
その過程で起こった自分自身の変化(体験)から、
正確な情報を第三者へ発信するのが良いかと思います。
ただ、難しいのは、やはり「程度」の問題です。
絶対に砂糖を摂取しないというのは、不可能です。
社会秩序の維持に、どうても「悪」が存在するのと同じように、
砂糖の存在意義も、もちろんあります。
糖質含めて、砂糖との付き合い方は、
個人が、最終的に正確な情報を知って、
どう考えるのか、どう摂取していくのか、
自分で判断していくしかありません。
100%正しい情報など、存在しませんから。
この本は、糖質制限についての非常にわかり易く解説されていますが、
著者も砂糖の「危険性」について、かなり警告していますので、
参照するとよいと思います。