スティーヴ・ファイナルのレビュー一覧

  • 戦場の掟

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    ネタバレ

    傭兵は戦死者数にカウントされない、傭兵の犯した罪は現地の法律では裁けない、必要悪と一言で片付けるには大きすぎるブラックウォーター社の存在。誰かの不幸は誰かの飯の種になるんだ。

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    2019年01月14日
  • 戦場の掟

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     世界的人気ゲームMGS4で取り上げられた民間軍事会社PMCの真実に迫った一冊。
     日頃から念仏のように「戦争反対だ」「憲法九条を守れ」などと唱えてばかりの平和主義者には、頭を撃ち抜かれるほどの衝撃で目を醒まさせられる内容。
     かつての軍需産業は兵器や弾薬、装備品や車輌、艦船や航空機といった、ハードウエア産業の話だと思っていたのだが、イラク戦争の前後から、傭兵や民間軍事会社等の、ソフトウエア産業へと機軸がシフトしている。ベルリンの壁崩壊や米ソ冷戦の終結以降、世界的な軍縮の流れにより、かつての社会主義国家を中心に、軍事関係の人材の流出が激しくなっており、民間軍事会社は、能力や知識を持て余した軍事

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    2017年11月07日
  • 戦場の掟

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    2004年秋から特ダネをつかむため米軍とともにイラク各地を訪れたワシントン・ポストの特派員スティーブ・ファイナルは仕事が原因で離婚し主夫に熱中するあまり鬱になっていた。そしてバリー・ボンズが薬漬けになったことを記事にし大陪審証言をリークしたとして収監された弟と悪性腫瘍で余命わずかの父を残し2006年再びイラクに逃げ出した、民間警備会社の仕事を10日間取材するとして。

    取材先のクレセントで出会ったのはイラクでこれほど楽しそうにしている人間は他にいないという好青年のジョン・コーテー彼もまたアフガンとイラクの戦争から除隊し、平和な学生生活に耐えられず逃げ出したー達だった。「おい、ここを離れなきゃだ

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    2015年12月23日
  • 戦場の掟

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    需要と供給、合理性を突き詰めた結果が救いようのない狂気の世界を作り出している。現代の戦争の姿を鮮やかに描き出した良書。

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    2015年10月06日
  • 戦場の掟

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    輸送トラックを警護中にイラクで行方不明になった傭兵、
    ジョン・コーテという魅力的なアメリカ青年の生い立ちとイラクでの生活を中心に、
    セキュリティ会社とは現実になにを目的として活動しているのか?
    傭兵とはどういった人物像でイラクに行く目的とはなにか?
    当時のイラクの治安状態は実際のところどうだったのか?
    セキュリティ会社と傭兵を取り巻く法整備の実態についてなど幅広く書かれている。
    また残された家族についても丹念に取材されていてる。

    残された家族が、安易に戦争反対と唱えることもなく、
    すべての登場人物が「戦争」という行為についての受け止め方がそれぞれ興味深い。
    ちなみに登場人物が「ニーバーの祈り

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    2017年03月28日
  • 戦場の掟

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    イラク戦争で従軍し、戦争後遺症を患ったアメリカの好青年が、戦争請負会社に再就職し、不幸な事件が起こるべきして起きてしまう。そして、彼と遺された遺族と交流した著者のノンフィクション。

    以下のようなポイントを丁寧な取材により描いてる。
    「イラク統治への平和的移行の失敗」
    「軍事費削減のための戦争請負会社へ依存の失敗」
    「失業者や社会的不適合者の受け皿としての戦争請負会社」

    私が、この作品に価値を感じるは、アメリカが全世界の模範たる警察の義務を果たすために派兵し、若者が外国で命を落とす事に、若者の血で賄うだけの国家・国民へのリターンを疑問視する世論が、確実にある事です。

    昔、歴史の教科書で習っ

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    2016年01月11日
  • 戦場の掟

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    ネタバレ

    イラク戦争で注目され出したある民間軍事会社を追ったルポ。ウクライナ戦争ではロシアの会社が最前線で戦闘を行っていたが、出始めのこの頃は用心警護や輸送車列コンボイの護衛が主だったようだ。コンボイの護衛といえど危険度は高く一般人や警官を装った武装組織に頻繁に襲撃をうけ時には拉致され拷問を受け身代金や政治取り引きの材料とされる。著者の取材した会社も護衛任務中に数名拉致され行方不明となる。戦場で一番厄介なのは敵の正体存在がはっきりしないことだろう。疑心暗鬼に駆られたチームは軍隊ならあるはずの厳しい交戦規定という枷が機能せず疑わしきはすぐさま実力排除していく。巻き込まれる地元住民は当然反発し復興支援国への

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    2025年05月31日