ダン・ジュラフスキーのレビュー一覧

  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    食べものの語源を調べるだけなら、まあ、割りとよくあることなのではないかと思うけど、この本はスケールが違う。
    語源から、異文化交流を重ねてきた人類の、文明の、食への情熱の歴史が、これでもかと綴られる。

    メニューを見るだけで、高級レストランかカジュアルレストランかがわかる。
    高級レストランはメニュー数が少なく、具体的、かつ、日常であまり使わないような大仰な言いまわしで料理名をつけるので、基本的に長ったらしい。

    たいしてカジュアルレストランは、全体的にメニュー数が多く、耳に触りの良い、かつ、抽象的な形容詞で料理を表現する。
    そして焼き加減、ソースやドレッシング、サイドメニューなどを客が選べるなど

    0
    2019年09月01日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    膨大な古今の言語の海から、食事に関する言葉を辿る旅。先進国だったペルシア・中国から、ヨーロッパを経由して世界中に食べ物が広がっていく様子がわかった。また言葉と価格の相関関係も興味深い。ただ、書名はこれで良いのだろうか?あまりにも内容の一面だけを切り取り過ぎなのではないかと思うが。

    0
    2018年08月25日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    計量言語学を料理の研究に適用した章と、歴史的な料理に関する言語の変遷を追う章があって、自分の関心は前者によっているのでそっちの方が面白い。
    メニュー中の言語と価格の分析とか、レビュー中に出現する単語の傾向分析とか。こういうの楽しそう。

    0
    2017年01月10日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    今年読んだノンフィクションの中で一番良いと思った。
    著者はスタンフォード大の言語学とコンピュータサイエンスの教授。
    料理、食材、食品の語源にまつわる考察だけでなく、レストランのメニュー6500件内にある65万種類の料理全てをの価格を調べ、統計的手法で分析した結果、料理の説明に長い単語を使うほど、その料理の値段が高くなることを発見したり、また、語源で言えば、天ぷらがポルトガル語から来たのは割と知られた話であったが、そのルーツが古代ペルシャの王が愛したシクバージという甘酸っぱい牛肉の煮込み料理であり、それがエジプトを経由してヨーロッパに伝わるうちに肉料理から魚料理に変化して、天ぷらやイギリスのフィ

    0
    2015年11月13日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    食事、食べ物、単語と文法、お互いに絡み合う。
    言語学の歴史から分かる食べ物からの教えがたくさんあります。

    0
    2023年03月03日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    ベストセラーになるべき。オススメ。内容が濃い。
    邦題で改題する本って基本的に好きではないのだが、これは例外。
    今まで食べてきた色んなものの知識が色々と繋がっていくのが面白い。
    世界史が苦手だが各国料理と言語学に興味のある人にオススメ。色んな国の色んなもの食べてきた人の方が刺さると思う。
    色んな国の言語が出てくる上に、原著が異国語なので、ある程度大人(または外国語がある程度できるか、翻訳作品が読めるタイプ)が読んだ方が楽しめる。まぁ日本語はけっこう異国の料理名など英語そのまんま輸入したりしているので、説明早いところもある(この本、全部自国語ちゃんと当ててる言語に翻訳するの、すごい難しそう…)。

    0
    2022年02月13日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて購読。

    序章からいきなり興味をそそられる事実が羅列されている。
    例えば、

    ケチャップはもともと魚を発行させた中国のソースだった。
    フィッシュ・アンド・チップスは6世紀のペルシャの王たちが好んだ甘酸っぱい煮込み料理に由来する。
    乾杯を意味するtohstはトーストしたパンにまつわる歴史に関係している。

    など。

    タイトルから想像した中身とは違い、言語学から見た世界の食の歴史が綴られている。食からみた世界史という斬新な切り口も見事。

    0
    2017年12月14日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    2017年3月

    日本人が食べる、天ぷらがペルシアの王が好きだった、肉を酸っぱく煮たシクバージだった。などのあらゆる食べ物に関しての一冊

    0
    2017年03月14日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    様々な「食」を言語学の観点から紐解いた本。
    作り方さえ知っていればどこまでも広がっていく。そして独自のアレンジが加えられてその土地の食べ物になって、さらに伝播が続いていく。つくづくレシピってのは凄いなぁと感心させられます。そんな歴史を色々なエピソードから描いた本です。
    他にも、高いレストランと安いレストランのメニューの違い、高いポテトチップスと安いポテトチップスのキャッチコピーの違いなど、なるほどなぁと思う言葉の観点からの分析が。

    個人的には大好きな高野秀行氏が巻末にエッセイを書いていたのもビックリ。キャッチーに売っていこうという方向性なのかはわかりませんが、その方向性が成功しているのかどう

    0
    2016年03月14日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    世界の料理のルーツと変遷を言語学の手法で解き明かす。著者はスタンフォード大学の言語学の教授、インターネットで入手した膨大な文献を統計的に分析している。高級レストランと安店のメニューの統計的特徴、邦題にあるテンプラのルーツが6世紀ペルシアにあること、ケチャップはなぜトマトケチャップなのか、そして鮨との共通点など。
    料理の単語が専門的でカッコ注釈が多くて読みにくい。

    0
    2016年01月17日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    7万以上の学生がとったスタンフォード大学の教養講義がこの本に詰まっている。言語学を教える筆者が、食と言語にまつわる驚くべき史実を心理学、社会学、行動経済学まであわせて語る。興味深く勉強になった一冊

    0
    2015年12月04日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    お気に入りのレストランに足を運びたくなる一冊。昨今の買わせんかなとする書籍タイトルには食傷気味だが、本書は原題「The Language of Food」を思うと品の良い邦題になったと思う。表紙イラストとあわせて編集のセンスが光る。
    内容も洒脱にして綿密。統計手法の章と語源の章で多少テイストは変わるが(食の話だけに)、食の文化交流がこんなにも盛んで、かつ、知られていなかったかと思うと興味深い。伝統は必ずしも完全なオリジナルであることを保証しないが、別にそれを卑下する必要はない。

    0
    2015年10月28日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    タイトル以上に素晴らしく充実した内容。
    語源だけではなく、どういうモノでどう伝わったか、またビッグデータから言葉や用語、形容詞や音の使われ方の分析まで。
    特に料理の伝播と変化は当時の交流がうかがえて非常に興味深い。改めて再読したい一冊。

    0
    2021年10月20日
  • ペルシア王は「天ぷら」がお好き?

    Posted by ブクログ

    タイトルに引かれて衝動買い。歴史の本かと思いきや、アメリカの言語学者が書いた食物(というか料理or献立or食事)とその名前の語源の話。(もともとのタイトルは『The Language of Food』)クイモノいうやつは、それぞれの民族の歴史の中で積層的に形成される極めて民族色の濃いものと思われがち(例えば、日本食、刺身や納豆に対する日本人の思い込み)だけれど、実は他文化・他民族との交流の影響が強いと著者は言いたがってる(と思う)。また、著者は西洋料理におけるアラビア圏・中国の影響の強さを示唆する。日本の天ぷらはもともとポルトガル語由来らしいけど、実は六世紀ササン朝ペルシアで皇帝に好まれた「シ

    0
    2015年11月28日