時間の欠乏と貧困は、それを生じる環境、仕組み仕掛けに囚われているから起こる。単純にマインドセットを変えれば済むという話ではない。
これはの人は、視野狭窄であるトンネリング、次から次の問題には翻弄されるジャグリングに見舞われる。それを回避するには、スラック、つまり「余裕」を持たせることである。
その「
...続きを読む余裕がない」が当人の言い訳であるが、トンネリングの人は置かれた状況を是としているので改善方法に気付かない。深夜までフルに使っても手術をこなせない病院での例では緊急用の手術室を一つ開けるという手法をとったが、関係者は全員反対したという。
結局のところ、本書は万能薬ではない。しかしながら問題を解くためのヒントは十分である。改善を為すには問題の本質を見極め、関係者の反対にあっても断行しなければならない。そして一番重要なのは大局的な視点である。
私も昔テンパった時に助けて貰ったのだが、細かく分類して、余っているリソースにディスパッチしていくのがやはり効率が良かった。一つの業務にはスキルレスのものや、他の人の方が圧倒的に早いという場合は多いからである。
現在仕事で絶賛ジャグリング中であるが、良いタイミングでこの本に出会えた。感謝である。