ジェシー・バートンのレビュー一覧

  • ミニチュア作家

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    ネタバレ

    ネラ・オールトマンはアッセンドルフトの古い屋敷からアムステルダムに出てきた。裕福な商人の妻となるために。しかし迎え入れられたのは冷たい屋敷。義姉であるマーリンは冷たく、夫たるブラントは家に帰ってこない。ようやく帰ってきた夫は彼女と夜を共にしようとしない。そんな花嫁にと夫は豪華なドール・ハウスを贈り物とした。そしてそこには精巧な家具だけでなく自分たちと同じような小さな人形が送られてくる。それも細分もたがわずに似せられた人形が。このドール・ハウスの作者は自分たちの生活を覗き見しているのかとも疑われるほどに。そして作者の作ったものが自分たちの運命を暗示しだしたとき、ネラは若い何も知らない花嫁から、一

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    2018年10月20日
  • ミニチュア作家

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    物語の主人公「ペトロネラ・オールトマン」と、夫の「ヨハンネス・ブラント」の名前、そして〈ペトロネラ・オールトマンのドールハウス〉は実在したもので、著者の「ジェシー・バートン」は、そのドールハウスを見て、着想を広げたとのことですが、まずは、その想像力の凄さに感服いたしました。

    心情的には辛い内容だったのだが、物語としての完成度は、大変素晴らしいと思います。

    序盤から中盤にかけては、登場人物が本当に嫌な人ばかりで気が重いなと感じた反面、人の見られたくない内面をこそこそ探っていくようなサスペンス的展開が同居し、また、それにミニチュアハウスの作品を送ってくる、謎めいた予言の薄気味悪さも重なり、やや

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    2022年04月15日
  • ミニチュア作家

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    ネタバレ

    描かれているのは1686年10月から1687年1月まで。
    没落した名家の18歳の少女ネラ(ペトロネラ・オールトマン)が
    豪商ヨハンネス・プラントに嫁ぐところから物語は始まる

    ネラを顧みない夫、癖のある義妹、使用人との生活で孤独を
    感じながら、正体不明の作家によるミニチュアに導かれ
    彼女は成長していく

    ミニチュアハウスという可愛い小物からは
    かけ離れた重厚な雰囲気の漂う小説

    大きなテーマにがっつりと取り組む元女優の作家さん
    2作目も楽しみです、ドラマがヒットして日本で放送されないかなー…

    この年代のオランダは馴染みがなくて
    どうしよう…と思ったけどフェルメールが
    17世紀でした(^ ^;

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    2015年09月07日
  • ミニチュア作家

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    AXNミステリーでドラマ化してたのを見て原作があると知って読んだ
    ほぼドラマ化通り
    とても面白いんだけど、見たドラマ以上があるかと期待して読んでしまったのでちょっと残念

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    2024年05月10日
  • ミニチュア作家

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    BS11で放送された海外ドラマの方を先に見ていたのだが、個人的にはドラマの素晴らしさに軍配をあげたい。
    ただ、原作の良さがあってこそ、のドラマなので、ぜひとも両方とも触れてほしい。

    17世紀のオランダ。
    黄金時代を築き上げた華やかな時代。
    18歳の主人公ペトロネラ、通称ネラがアムステルダムにやって来た。
    彼女は名家だが没落した家を救うため、大商人たるヨハンネスに嫁いできた。
    が、夫は仕事が忙しく家にあまりいない。
    幸いなことに夫は妻を大事には思っているようだが、なぜだが夫婦生活が営まれない。

    家にはヨハンネスの妹、マーリンと使用人のオットーとコルネリアが一緒に住んでいる。
    マーリンは信心深

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    2022年07月03日
  • ミニチュア作家

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    ネタバレ

    VOCとかキャビネット型のドールハウスとか17世紀のアムステルダムとか、なかなかにときめく要素が多かったです。
    ミニチュアに夢中になってしまう気持ち、わかるわー…。
    読み終わって、また冒頭を読み返してしまいますね。
    解けない謎や気になるその後が多すぎるけど、これはこれで良かったかも。

    訳者あとがきで紹介されてたこれも読んでみたいなぁ。やっぱり17世紀オランダが舞台。
    ・チューリップ熱 デボラ・モガー

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    2017年05月22日
  • ミニチュア作家

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    絶望の中からも、最後はほのかな希望と人々の強さ。個人的には美味しそうなお菓子やミニチュアがいっぱい出てくるところで楽しい。

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    2015年10月04日
  • ミニチュア作家

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    夫は留守がちで、義妹は尊大、ただでさえ鬱屈をおぼえる不可解な結婚生活の中、主人公を更に不安にさせる、ドールハウスとミニチュアール。頭の中で勝手にフェルメールの光と影、その影を多めに盛った情景を思い浮かべて読む。
    さまざまが破綻していくなか、人の悪意がおぞましい。
    ミニチュア作家が謎のまま。その謎を隠れた軸に、別の人生も読ませて欲しいし、謎にももう少し近寄らせて欲しい。

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    2015年09月30日
  • ミニチュア作家

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    ネタバレ

    イギリスの作家ジェシー・バートン、2014年発表の小説。1686年、繁栄するオランダ、アムステルダムの裕福な商家を舞台に、18歳の新妻の成長と自立を描いた作品。面白いです。

    オランダの田舎町の零落した名家の娘ネラはアムステルダムの裕福な商人、20歳年上のヨハンネスと結婚します。しかし、期待と希望を胸に訪れた新居では、優しいけれど留守がちで寝所を訪れることも無い夫、冷たく居丈高な義姉、図々しい使用人、等々に戸惑うばかり・・・。
    ドロドロの昼メロのような舞台設定ですが、そうはならず、一家の危機を前に家族の絆を強めて行く、という物語。ミニチュアハウスやミニチュア作家がミステリアスでオカルティックな

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    2015年07月14日