アダム・スターンバーグのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ殺し屋を主人公にしたハードボイルト、もしくはピカレスク系かと思えば、なんとディストピア系の小説だった。
確かに「俺は弾丸」と豪語する殺し屋が主人公なんだけど、そもそもその割にはあっさりターゲットの女の子と逃避行を始める。サイバーパンク風の近未来設定もなんかあちこちの映画でみたような設定の寄せ集め。
そこで、魅力のないキャラがバラバラと宗教的な薀蓄を披露しながら戦う。
まず、主人公をはじめとしてどのキャラにも魅力が感じられないのが致命的だし、これは原文なのか日本語訳なのかわからないけどヒネリすぎて読みにくい文章にも魅力が無い。
ただ、この世界観も映画化したらそれなりにいけそう。
キャラの魅力な -
Posted by ブクログ
核爆弾だけが核兵器ではない。放射性物質を入れた容器の横で通常爆弾を爆発させれば、一帯は放射性物質で汚染され、人が住めないエリアと、住みたくないエリアが作られる。破壊力だけが核の威力ではない。ニューヨークで発生した事実だ。
そう展開すれば、読者の頭には現在ではない近未来の時間が動き出す。
明らかな年代を示すのではなく、漠然とした近未来。おそらくその世界では、コンピューター・サーバーの中に限りなく現実に近い仮想世界があり、人は点滴で栄養補給しながら仮想世界に耽っていることがあっても不思議ではない、と勝手に受け入れる準備が整ってしまう。SF世界への導入として上手い手法だ。
新興宗教の宗主が