白石純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
雪之条と八房の関係は恨み恨まれではないとは判っていたけど、八房が雪之条を殺した理由がむしろ優しさによるものだとは思わなかった
というか、あの過去編を見ると雪之条と林檎丸のコンビの方がよっぽど狂っているように見えてしまう
いや、ホントあの過去編が描かれるまでは林檎丸とチカとか良いコンビになるんじゃないかと思っていた。言い合いになりながら揃った行動を取り、魍魎をバッタバッタと切り倒していく
風変わりな風貌の少年と少女は因縁深き雪之条と八房の元で友情を育んでいくのではないかと思えていたのだ。二人を見守る大人たちも「あらあら」みたいな感じになっていたし
でも、ラストの描写を見る限り、関係を深めたとしてもこちらは殺し殺されの関係だよなぁ…
林檎丸は師匠のためにどうあっても心臓を取り戻したい。チカは師匠のためにどうあっても心臓を奪われたくない
両者は並び立つことはなく、どちらかが殺されるしか無い
そしてこの巻のメインとも言える八房の過去語りはかなり刺激的だった
死を隣にしながらも、死によって家族から置いて行かれた雪之条と八房。そんな二人が魍魎を食べてしまったことから始まった長い旅路。これにより二人は死から最も離れた存在となってしまったわけだね
印象的なのは雪之条はその長い人生を楽しんでいる様子であるのに対して、八房はどこか後悔を滲ませる様子であったことか
不死の人生に後悔しているから、長く生き過ぎる自分達の在り方を間違っていると思ってしまう。そして優しい八房はその情ゆえに雪之条を完全に殺すことを企図したのか
こうなってくると今になって八房が雪之条の前に現れたこと、背骨を取り返す手伝いをした狙いが気になるな
心臓がチカの中にあるから完全復活は不可能だろうとの思惑なのだろうか? -
Posted by ブクログ
底が知れない敵として登場した饕餮を宿すルイ
まさか底が知れないまま単純な敵と言えない間柄になるとは思いませんでしたよ。彼が喰った腕については暫く放っておく感じになるのだろうか…?
ルイという正体不明の敵を前にして数百年ぶりに協力関係を結んだ雪之条と八房
何だろうね、彼らの関係は。以前、彼らの過去を知った際には単純な恨み恨まれではないと知ることが出来たけど、だからといって今の関係も簡単な言葉で言い表せない間柄となっているのは印象的
これはどちらかというと腐れ縁?
そして遂に雪之条と八房という師匠組の戦闘模様が描かれたのだけど……
これは異次元という他ない圧倒的力量!林檎丸やチカが力押しによって相手を圧倒するタイプであるならば、雪之条や八房は常識の外から攻撃してくる感じだね
その他の描写で意外だったのは八房が雪之条消滅に待ったを掛けたことか
永遠の命を生きる雪之条を哀れに思いバラバラにした八房。だというのに雪之条が真に消滅を迎えようとしたことを受け入れられないとは
やはり彼は優しい『人間』なんだなぁ
そして唐突に始まった学園編。見た目の割に子供らしさが薄かった林檎丸とチカが学友と混じって学校生活を送っている姿は非常にアンマッチ…… -
Posted by ブクログ
林檎丸が頻繁に髪型や着物を変えてくれるのはお得感があって良いね。というか、まさか髪の長さまでも変えられるとは思わなかったよ
不老不死を求めるマフィアの男が物語に闖入してくる第3巻。彼の目的は自身が不老不死になるとかではなく、単純にそれを元手に稼ごうというだけ?
雪之条や八房など人の在り方から外れた連中と比べるとどうにも小物感があるけれど、彼が登場した意味は今後どのような意味を持ってくるのだろう?
ただ、彼の登場によって物語はいわば三つ巴の様相を呈したわけで
正体を知らずして雪之条の足を持ち去ってしまったマフィア、それを防ごうとするチカと八房、それとは関係なしに師匠の心臓を取り返そうとする林檎丸
身体を取り戻すというシンプルなはずだった物語がここに来て複雑な文様を描き始めたね
それはそれとして、雪之条の心臓の鼓動を聞こうとチカの胸に耳を澄ます様子とか、足を見つけて嬉しそうに「師匠」「師匠」「師匠」と繰り返す林檎丸は妖しい可愛さを湛えていたね -
Posted by ブクログ
特徴的な壺を抱えた年若い着物少女が魍魎が跋扈する世を時には華麗に、時には血生臭く渡り歩く様が描かれている
魍魎を主題とし、人の生死が頻繁に描かれることを考えると作風はおどろおどろしくなってもおかしくないのだけど、異様さの中心にいる雪之条が気の抜けたおっさんみたいな言動を繰り返すものだからそこまで身構えずに読むことが出来るね
妖怪変化が蔓延る世で奪われた身体を取り戻すために旅をするというとあの超有名作が思い浮かぶけど、こちらでは身体が無いことに関する悲哀よりも着物少女である林檎丸のバトルアクションをメインに描いているね
オッドアイで着物な幼い少女が巨大ノコギリ片手に魍魎や悪人をバッタバッタと薙ぎ倒す!もうそれだけで細かいことなんてどうでも良くなるくらいに痛快な内容になっているね
それにしても雪之条と八房の関係性がよく判らないな
無二の親友とのことだけど、八房は理由も告げずに死なない雪之条を殺した
雪之条も殺されたことに対する恨みは見えず、どちらかというと八房の行動理由を気にしているくらい
そして再会した八房は雪之条の身体を取り戻す手助けをする……
物語の中心にいる雪之条と八房の関係がどうにも普通の恨み恨まれではなさそうで彼らの思惑を測りかねるね