坂部恵のレビュー一覧

  • カントからヘーゲルへ 新版

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    ネタバレ

    カントに始まるドイツ観念論は、神=絶対者=無限という概念を介して、人間の外部から認識され内部に構成された現象の世界と、認識されない物自体の他性と、その双方に通底する真実在をそれぞれを把握しようとする試みなのだと理解した。世界は、認識可能な自我~〈世界〉と、認識の及ばない非我~物自体と、双方に根底する絶対的自我~〈大地〉に大別される。

    フィヒテは自我と非我を対置する先験哲学を重視し自然は自我による構成物とした。自我の根底には絶対的自我があり、絶対的自我の〈他〉を許さず全体性を突き詰め無限さえ〈同〉に内包して神と合一しようとする作用が、自我の根源的作用である。しかし神と異なる有限者は同化作用に対

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    2025年10月09日
  • カント

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    カントの伝記、主要著作の抄訳、および多少の現代思想とカント思想の関連についての論考を含む。カントの生涯、基本的な思考を知るうえで非常に有用であるし、『オプス・ポストムム』の紹介は非常に斬新であった。

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    2012年02月03日