砂川啓介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレドラえもんの声優大山のぶ代さんが認知症になったというニュースは覚えていたが、どんな人でどういう人生を歩んできたか全く知らなかった。砂川さんが大山のぶ代さんと結婚する頃から現在に到るまでの人生と、認知症になった妻のことを公表できずに一人抱え込んでいる様子や、あるきっかけでそのことを公表してからの人生と、苦悩や価値観の変化がリアルに伝わってきた。
夫と妻の形はいろいろあるけれど、あらためて夫婦のあり方について考えさせられるきっかけになった。大山さん・砂川さん夫婦のように一緒に過ごせる幸せを噛み締め、できる限り共に時間を過ごしたいと思った。 -
Posted by ブクログ
胸が締め付けられる本でした。冒頭の手紙ですでに涙がボロボロです。いつかは迎える現実として覚悟の受皿が少しできた本でした。大山さんは二人の子供を早くに亡くしており、もし子供が無事に育っていれば家庭に入っていたらしい。すなわちあのドラえもんは誕生しなかったことになります。その息子同然であるドラえもんの記憶すらも喪失していると知り、大山のぶ代のドラえもん世代としては人が壊れていく様が非常に心が締め付けられました。認知症や介護というのはまだまだ知らない現実がありますが砂川さんの勇気ある一歩は立派だと思います。
ただ、砂川さんは出版される以上叩かれることも想定してるはずなので叩かせてもらう。この本では終 -
Posted by ブクログ
この本を読んで、3つのことを知りました。
ボケないためのゲームはききめが無いこと、認知症を隠していると著しく交際を制限することになり、結局患者のためにならないこと、役者のマネージャーは(人と場合によるのでしょうが)が介護までするのかということ。
想像した通りですが、一番大変なのは、パートナーのボケを認める(受け入れる)ことですね。ボケて行くというのはだんだん別人になって行くこと。愛した人がだんだん消えて行く感じは、読んでいてもつらいから、著者の苦しみはいかばかりかと思います。
妻としての人格を失った夫人を娘として受け入れる。それは知恵であり愛情であり機制だと思います。
著者と夫人が穏やかに幸せ