萩生田勝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どデカい汚職捜査の内偵中になぜか辞職に追い込まれた名物刑事。そのたたき上げの刑事人生と、数々の難事件を人海戦術と人情と執念で迫る姿には鬼気迫るものを感じました。その彼が綴る手記はなんとも重いものです。
この本を読むきっかけとなったのは先日紹介した『外務省に告ぐ(新潮文庫)』(新潮社)という本の中で佐藤優氏と筆者が対談したということがきっかけで読み始めました。
一読して筆者の現場でたたき上げで外務省の機密費事件のほかにも数々の巨額の汚職事件(業界用語では『サンズイ』というらしい)を解決してきた方なのだそうです。
そのような仕事に従事するきっかけとなったものは商業高校時代に取得した簿記 -
Posted by ブクログ
文章は学生の感想文のようにですます調でぶつ切りのため、慣れるまでは疲れてしまうが、内容としては面白いと思う。
ただ、著者も言う「若手警察への参考と経験の継承」に役立つかと言えば、やはり広く浅くい内容という感覚が最後まで消える事は無かった。これほんとに役立つのかな?
清武英利の著作である「石つぶて」にも出てくる萩生田勝氏が著者であるが、文章力という意味では雲泥の差だろう。これは自らの警察人生を事実と感想を交えて正しく記すという、いわば彼自身の「調書」であり、物語として作られた「石つぶて」とはまた別の趣を持った作品である。
そういう意味で、現在50代以上で、作品中に収められた各事件などが記憶にある