幸田泉のレビュー一覧

  • 小説 新聞社販売局

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    全国紙に1989年から25年間、勤めたという元記者による小説。新聞社が販売店に押し付けている「押し紙」「残紙」を巡って販売局の担当員と店主との間に人間ドラマが展開される。実部数が6割という報告書を見る場面や、署長の官舎に夜回りに行く場面など、迫真性に富んだ描写も特長。ついついフィクションであることを忘れさせられる。それにしても、販売店が入金拒否したら、担当社員が立て替えなければならないなんて、ブラック企業も真っ青の話。本当に行われているのなら自殺者が出るのではと心配になってしまう。

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    2017年03月12日
  • 小説 新聞社販売局

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    ネタバレ

     昔、親に「新聞はインテリが作ってヤクザが売る」と聞かされたり、実際に解約したのに新聞がしばらく投函され続けたりと、あまりよいイメージがない新聞業界。
     昨今の新聞購読率が7割以上という調査結果や(60歳以上の高齢者がメインの調査だった)、なんで新聞だけが軽減税率の対象になるとか、不透明な新聞業界をめぐる内部事情を「あくまで小説の立場ながら」垣間見せてくれる小説です。
     例えば、新聞の発行部数(よく聞く言葉です)と、実際に顧客に届く部数の間には大きな開きがあり、さらにちゃんと正規の価格を払われている部数はもっと小さいとか。広告なんかは発行部数を元に打たれるので、広告主が実際の数字を見たら、訴求

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    2016年03月25日
  • 小説 新聞社販売局

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    販促宣伝部元デスクが書いた本。
    新聞社のビジネスモデルをあまりに赤裸々に暴露した問題の一冊。
    読みながら「あの人っぽいな」とか、「あのことか」と、実際のことに当てはめてしまう。
    本当にそのまんま販売局のことを書いてあるので驚いた。
    販売局に「左遷」された記者が最初は販売をボロクソに言っていたが(特に内勤)、ストーリー自体は面白く、一気に読んでしまった。
    世間に広がると困る本だが、救いなのは新聞社以外の人が読んでもあまり理解できそうなことか。

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    2016年01月20日
  • 小説 新聞社販売局

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    「押し紙」という新聞社の暗部を中心に物語が進み、最後まで引き込まれるように読み終えた。予想以上の内容で、満足度高し。新聞に興味があり、好きな方ならおすすめです♪

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    2018年10月19日
  • 小説 新聞社販売局

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    世の中の人もなんとなくは知っているだろうが、インサイダーが改めて詳らかに語る、新聞販売における"負"の世界の描写は実に読み応えがある。
    インターネットの普及により、紙媒体が急速に衰退しつつある今という世相を、無慈悲なぐらいに切り取っている。

    充分面白く読めるが、小説としてはちょっと早いテンポでエピソードを積み過ぎかな、という印象も受けた。
    おそらく在職中に著者が見聞したであろう、リアルな例をすべて表現する、という目的を優先した結果かと思うが、連作にするか、あるいは続編なども視野に入れた構成にした方が、ひょっとしたらよりスムーズに読み易くなったかも。
    エピソードを消化するた

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    2016年05月18日
  • 小説 新聞社販売局

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    ネタバレ

    世間では押し紙と言われているが、業界では残紙と言う。
    諸悪の根源はコレ。
    倫理感・経営内容をダメにする原因になっている。
    追記:2016年4月11日
    3月に朝日新聞が公正取引委員会から押し紙について「注意」を受けた模様。
    この押し紙問題が一般大衆の前に浮かび上がる日は近いのだろうか?

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    2016年04月11日
  • 小説 新聞社販売局

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    著者は元某大手新聞社の記者職。
    ノンフィクションでなく敢えて小説の形態にしたせいか、設定は少々荒唐無稽ながらも要所要所で逆にリアリティと著者の本音が感じられる。

    ”ジャーナリズム”の本音と建前。
    高邁な理想と相反し、会社として利益を上げなければいけない構図。
    どんな家庭でも新聞を購読していた時代には確かに成立していたこの図が、公称部数をキープするための押し紙、残紙というトリックを使い砂の城と化している現在。
    現実から目をそむける”ジャーナリズム”の未来は果たして。

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    2016年01月26日
  • 小説 新聞社販売局

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    本書は、ノンフィクションではなく、「小説」である。
    大手新聞の元社会部記者が、敢えてノンフィクションではなく小説という形式、フィクションという形式を選択して書きたかった真実とは....

    マスコミ、特に新聞は「権力の番人」として機能することを目的として発展してきたはずだ。
    国民の知る権利を守り、時には権力者と反対する意見を展開することにより、社会変革すら引き起こすことがある。
    その高邁な理想をもっている新聞社が、販売戦略となると少し怪しくなる。

    バイクに景品を山積みし、新聞社主催のイベントチケット、野球の招待券をもち、いま契約している新聞の契約期間がきれたらでいいからうちで契約してくれと、時

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    2015年12月11日
  • 小説 新聞社販売局

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    何回か挫折して漸く読み切った まあ想定の範囲内のストーリー
    サラリーマンの習性p320
    利害が関係ないテーマには何とでも言える
    しかし不利益が自分に及ぶとなると大抵はまともでなくなる
    サラリーマンはやり直しがきかない
    一人ひとりの保身が積み重なって、組織全体を蝕む「がん細胞」になる

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    2019年01月02日
  • 小説 新聞社販売局

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    小説としての中身はともかく、当然のように語られる押し紙や残紙の実態がすごい、というかひどい。

    まさに「インテリが作ってヤクザが売っ」ているとしか言いようがない。

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    2016年12月20日
  • 小説 新聞社販売局

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    もっと大胆に内幕を暴くものかと思ったが、だんだんと小説っぽくなった。
    最後の方はドタバタ過ぎて落ち着いて読めなかった。
    テレビドラマならお笑いからのタレントが主人公を務めそうな内容。
    池井戸さんの作風のような最後は勧善懲悪の世界でした。

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    2016年08月16日
  • 小説 新聞社販売局

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    新聞社の闇に切り込む。業界的にはなかなかインパクトがあったのではなかろうか。小説としてはいささか底が浅いけど、そこはそれでw

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    2016年04月27日
  • 小説 新聞社販売局

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    内情をなんとなくしってる身としては面白かったが、知らない人にはどうだったか…◆ラストは、ハッピーエンドにしちまったな。

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    2020年07月27日