竹倉史人のレビュー一覧
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「土偶は植物をかたどった精霊像」という新説を、
日本各地の土偶から検証し、読み解く。カラー写真豊富。
・はじめに
1 縄文時代土偶基礎知識 2 竹倉流土偶の読み方
3 新発見の竹倉土偶論
・土偶よもやま噺 ・縄文を知る!博物館・美術館MAP
いろいろな土偶が見たいと思っての読書でしたが、
新説の内容主体でした。これが面白かった!
『土偶を読む』は未読だけれど、貝などの食料獲得や
植物資源の利用のための、呪具として製作されたのが
土偶という仮説は、なかなか興味深いものでした。
オニグルミ、ハマグリ、イネ、ヒエ、サトイモ、トチノミ、
トチノキの表現というのは、土偶の写真で示されると、
なんか納得 -
Posted by ブクログ
「輪廻転生」というタイトル買い。
世界各地の「転生」の思想に関して、①再生型(自然信仰、血族への生まれ変わり) ②輪廻型(インド、仏教) ③リインカーネーション(スピリティスム)に分類してその例に関して解説がある。
自分は仏教(浄土真宗)の立場だが、②輪廻型の整理はとてもわかりやすかった。縁起、生まれ変わる主体はなにかの説明もなかなかいいなと感じたが、唯識やってる人がみたらどうなんだろうな。素人的にはいい表現だと感じた。
意外とキリスト教系の「転生」の受け止め方の変遷が面白かった。かつてのキリスト教が滅亡に向かった「後退」属性だったというのはびっくり。神に創造されたときが最高潮で後は下 -
Posted by ブクログ
・祖霊となったカミは、生前の居住地からさほど遠くない山中などにとどまり、子孫の繁栄を守護する存在ーつまり「ご先祖様」となるのです。これが日本の氏神信仰の基底にある観念だと柳田は指摘しています。
・重要なことは、これは極楽浄土への往生を説く仏教的な死後観念とあまったく別種であるという点です。浄土は別名十万億土とも呼ばれ、この世からは途方もなく遠く離れた場所にあります。となると、祖霊と言えども毎年ひょいひょい戻ってこられるような距離ではありませんから、正月やお盆にご先祖様を家に迎えることも不可能になります。こうした矛盾をはらんだまま、浄土思想は日本人の生活習俗のなかに新装していきました。
・その結 -
Posted by ブクログ
著者は1976年生まれで、東大文学部を卒業後、予備校講師などを経て現在東工大大学院の博士課程に在籍しており、宗教人類学を専門としている。
本書のテーマは所謂「生まれ変わり(=輪廻転生)」であるが、輪廻転生の真偽を検証しようとしたものではなく、時代や地域によって様々なバリエーションがある輪廻転生という概念の整理・考察を試みたものである。従って、輪廻転生は有るのか無いのかといった著者なりの考えや結論が示されているわけではない。
著者は「輪廻転生」を以下の3つの類型に整理している。
◆再生型・・・世界中の民族文化に見られ、歴史的にも古層にある再生観念。生まれ変わる先は自分の家族や親族に限定される“循