小林敏明のレビュー一覧

  • 再発見 日本の哲学 廣松渉 近代の超克

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    序章の西田幾多郎や大江健三郎との出自と文体との共通点の指摘はちょっと興味深かった。確かに、そう括られる怨念のような強迫観念のような迫力がある、とも思える。
    ”いまさらマルクス”ではなく、”いまだからマルクスくらい”は読んでおく必要はあるのかもしれない。廣松の著作群の持つ射程の深さ・広さに改めて気づかされたように感じた。

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    2020年06月11日
  • 柄谷行人論 ──〈他者〉のゆくえ

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     柄谷行人は、漱石にはじまって、いろんな人を論じてきたのに、柄谷を論じる人がいなかった。本格的に柄谷を論じて、面白い。

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    2019年07月25日
  • 柄谷行人論 ──〈他者〉のゆくえ

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    日本における「現代思想」の最前線に立ち続けてきた柄谷行人の思想を、クリアに論じている本です。

    「あとがき」で著者は、「柄谷行人を日本戦後思想史のなかに位置づけてみる」ことをめざすという、やや泥臭いと思われるような課題をみずからに課したと述べています。そしてじっさい本書では、『畏怖する人間』や『意味という病』といった初期の批評や『内省と遡行』『探求Ⅰ・Ⅱ』のような哲学的著作を解説するに際して、現代思想の文脈の中を軽やかに疾走する柄谷の姿を描くのではなく、小林秀雄や吉本隆明、あるいは柳田國男や丸山眞男といった日本の思想家たちの地平からみずからの身をもぎ取るようにして離陸していく柄谷の泥臭い身振り

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    2023年01月26日