駒村康平のレビュー一覧

  • 日本の年金

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    日本の年金

    社会保障制度の中で年金の理解度が低いと感じたので、本書を手に取った。本書では年金制度の過去から現在までの経緯や他国の制度との比較など、日本の年金制度を多面的に解説しており、非常にわかりやすいと感じた。また、個人的に年金制度の理解度が低かったのは日本の年金が年金「保険」と呼ばれていたことに起因していることもよく分かった。保険会社出身の私としては、保険は応リスク負担の保険料の拠出により、トリガー要件に合致すれば、予め設定した保険金を受け取ることができる仕組みという理解であり、保険の原義としてはこちらが正しいだろう。しかし、日本の年金制度において年金保険と言う場合、そもそも応能負担と言

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    2022年01月16日
  • 中間層消滅

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    すごく大雑把に言うと、日本版『21世紀の資本』のような内容。とても面白い内容だったと同時に、これからの日本を見つめなおすのに必読の書と言える。

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    2015年03月16日
  • 日本の年金

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    ネタバレ

    きっぱり、すっきり、アジテーションのない、まんまのタイトルで勝負するだけあって、大変に分かりやすく、読み応えのある内容だった。あまりに複雑な年金制度の成り立ち、国内並びに海外の現況と課題、向かうべき姿に関してはその選択肢をしっかりと示している。少子高齢化は問題というより既に抑えられぬ現実と受け止めた上で、非正規労働者への厚生年金適用や自営業者等の所得捕捉が制度維持に欠かせぬという基本を理論的に学んだ。莫大なコストを必要とするマイナンバー制度への疑問も、いくぶん晴らすことができた。

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    2021年01月09日
  • 日本の年金

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    本書は現在の日本の年金について、現状・問題点・改善点などについてまとめられた本である。本書をじっくりと読むことで、年金について確たる理解が出来る内容となっている。

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    2014年09月23日
  • 日本の年金

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    2025年団塊の世代が75才に到達し、2030年には65才以上が32%、75才以上が20%となると予測されている。人口は9%減少するが単独世帯は11.5%増加して全体の1/3超が単独世帯となる。特に都市部の増加が目立つ。これまでの日本の住宅政策、教育システム、そして年金も正社員の一括採用、終身雇用と言う日本型雇用システムに合わせて設計されており「階保険・階年金」のしくみが成立した。しかし90年代後半から派遣労働などの非正規雇用が増加し厚生年金と健康保険の適用対象者から外れた非正規労働者は国民年金、国民健康保険に加入することになったが、これらの保険料に企業の負担はなく、おおむね定額負担であるため

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    2015年01月18日
  • 日本の年金

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    新書でありながらも、年金制度について歴史的にも、諸外国との比較の点でも、幅広くそして深く論じている一冊。
    理解できるところもあるのですが、特に後半は私にとっては難解なところも多くありました。
    つくづく、年金なるものが巨大で利害関係者も多く時間軸的にも長大なものであることを再認識することの出来た一冊でした。
    この先の年金、どうなってしまうのでしょうかねぇ。

    付箋は28枚付きました。

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    2015年01月10日
  • 日本の年金

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    教科書的な部分(これまでと現状)、新書的な部分(これからと論争的記述)から構成。もちろん新書的な部分が興味深い。

    危機を煽るのではなく、冷静な提案だ、GPIFへの政治介入を除いて。GPIFは存在自体、知らなかった。年金積立金を市場の活性化に使おうという魂胆は許せないものが私もある。

    年金については、世代、職業的な立場によって、異なる感情を抱いているだろう。利害と政治的信条がぶつかる問題だ。だからこそ、本書のようなものが必要だと思う。教科書的な部分の理解が面倒だが。

    ・課題:1.少子高齢化の中で、年金財政の持続安定性の確保。2.非正規労働者の国民年金未納問題。3.低所得者への生活保障。

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    2014年10月28日
  • 環境・福祉政策が生み出す新しい経済 “惑星の限界”への処方箋

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    経済の非物質化、獲得的な幸福感から協調的な幸福感、フローからストックへのGDPに代わる指標、循環型の経済などの話があった。最終的に価値観の違いがある中でヨーロッパが進んでるという見方で良いのか気になった。それにどうすれば良いのか。政策を変える?企業と市民の規範と比べた時、政策が一番変わりようがないように見える。

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    2024年09月22日
  • 中間層消滅

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    高所得者層の所得は増え続け、所得格差は年々拡大している。経済的にバランスのとれた中間層が静かに崩壊しつつある。スタート時点で人生の可能性に大きな格差があれば、不利な状況下にある者は人生に絶望し社会を憎悪する。境遇に絶望する低所得者層が増えれば、暴力、犯罪といった社会問題となって顕在化する。社会保障を巡る負担と給付の問題はもはや先送りはできない。所得税・資産課税・相続税の強化、高齢者への所得、資産に応じた負担の徹底、社会保障制度の見直し、非正規労働の処遇改善など、乗り越えていくべき課題はあまりに多い。本書は所得格差の現実を数値と表とグラフで明確にし、それが齎す問題を冷徹に炙り出している。持続可能

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    2015年09月11日
  • 日本の年金

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    確かにほとんど理解していない人には、微に入り・・ということで詳説されてはいます。
    しかし、部分的な理解がある者にとっては、ポイントがうまくつかめないまま、饒舌さで辟易するところもあります。
    専門用語の難しさがそのまま社会保障制度を持てあましている国や行政の右往左往が目に浮かぶよう…。

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    2014年10月25日